1、クラブ名鑑~愛媛FC~
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2、注目選手
8節のレビューよりセルフ引用とプレビュー用に文章を変更。
3、データでチェック
より一部引用。
4、プレビュー~飲まれる前に前に出れるか~
愛媛FCの一番の武器は間違いなくハードワークである。クリア数1位2位の仙台と愛媛の試合を先ほど視聴したが、単純に蹴るだけではなく、両チームとも繋ぐ力を持っているという点は、共通点ではあるが、両チームの違いが何処かと問われたら、個の力に優れるのは仙台で、愛媛FC以上にゴール前で繋ぐ力や崩す力は、仙台に部があったように感じた。
しかし、その試合で愛媛が勝つことができたのは、人数をかけた攻撃である。愛媛の2得点は、後方から飛び込んできた選手が、サイドからのクロスに合わせるというプレーであった。クロスやセットプレーで良くボールウォッチャーとなるという表現を使われるが、その形をチームの戦術のデザインとして作れるのが、愛媛である。
山なりの緩いクロスではなく、ライナー性の速いクロスを入れることで、守備側がそのクロスに「落下点」に入るのではなく、「軌道上」で待たせることで、愛媛が、その軌道の先で待つDFの選手より先に触ることで決めた2得点である。
もちろん、そこに走り込む運動量が求められることと、精度や徹底しないと実現しない得点の形である。チームとしての積み重ねが、そういった得点に見え隠れしていた。
そして、ここぞという時の前からのハイプレスや守備陣形を超えて、オフサイド覚悟での高速のフリーラン。こうした切れ味鋭い記録に残らないプレーの徹底が、愛媛の強さである。
リスクを侵さない繋ぎと、確実性の低いロングパスの選択の連続から消耗戦に持ち込み、動きが少なくなり守備に入った相手に対して、チームの心臓であるCHの2人を中心に、どんどん厚みのある攻撃と再現性の高い攻撃の徹底で、得点を積み重ねるという攻守一体の独自スタイルをもっているのが、愛媛である。
そうした愛媛に対して、どう戦うかだが、愛媛陣地でプレーすることを増やすことだ。DFの前で合わせるクロスも厚みのある攻撃も押し込まれなければ、回数を少なくできる。
であれば90分間通して、前に出るという意味でアグレッシブにどれだけ戦えるか。そこが最も問われる試合になるだろう。「コンディションを整えて、ハードワークできる選手を11人選ぶ。」といった感じの趣旨の愛媛の石丸 清隆 監督の試合後コメントが全てではないかと感じる。
岡山としても即失点に繋がるような恐ろしい狙いを持った愛媛のスタイルに対して、明確なプレーと最後まで徹底するプレーが求められる試合になることは間違いない。連敗を避けるためにもシーズンを4分割した時の最初の1セットの最後の試合となりますし、今後に繋がる内容と結果の試合に期待したい。
文章=杉野 雅昭
text=Masaaki Sugino
5、アディショナルタイム(ファジ造語24)