2024Jリーグにフォーカス⑧Part2『 奈良の下川選手の退場後にテゲバのスローインだった理由考察 』2024 J3 第29節 奈良クラブ vs テゲバジャーロ宮崎
1、Part2を作成した理由
テゲバの同点ゴールのシーンで、奈良の選手が、どうして抗議していたのか、またこの時の判定の理由を含めた経緯の考察に関しては、前回の記事で、公開しました。
それと合わせて49番 下川 陽太 選手の退場は遅延行為であったのではないかという考察を公開していましたが、第4の審判員の指摘後に退場だと伝えられて、この退場の流れになった後に、何故、テゲバボールのスローインだったのか。
正直、私自身も初めてのケースだったので、推察というよりは、予想に近い形になりますが、レアケースだからこそ、より謎に感じられたのではないかと思います。
そう「テゲバボールのFKから、スローインにシーンに戻った上で、奈良ボールのスローインではなく、なぜテゲバのスローインであったのか?」凄く謎ですよね。
今回は、私も観てみて、正直「?」だったのですが、筋が通ってそうな説を2パターン予想しましたので、その考察も読んでいただければと思いますし、何かご意見やルールに熟知した方からの説明があれば、いただけると非常に助かります。
それでは、よろしくお願いいたします。
2、合わせ技一本説
実は、退場と分かった時にリアルタイムでは、スローインの変更ではなく、退場と指摘されるまでの「誤差の時間」をどう扱うのかというのが気になっていました。
改めて観てみると、スローインの直後のプレーで、テゲバのFKになっていまして、蹴る前に第4の審判員の方に指摘を受けて、49番 下川 陽太 選手選手が、退場となっています。
ルール的には、49番 下川 陽太 選手が退場になっていますので、本来は退場となった選手がスローインしてはいけないのは、誰の考えても明らかですよね。
そうです。ここで、ピッチにいる21人(テゲバの11人+奈良の10人)の誰からのプレーでないといけないんです。
これが、スローインを始める前であれば、奈良ボールの再開であったと思いますが、ここで問題となるのは、プレーが10秒ほど進んでいて、テゲバボールのFKとなっていたのです。
ここで、主審の安川 公規さんとしては、時間を戻して奈良ボールに再開するという選択肢もあったのですが、正確な時間の確認が難しい上に、10秒ぐらいで、そこまで厳格にする必要があったのか。
という事で、直後のテゲバのFKでしたので、10秒進んでいる代わりにテゲバのスローインで始めますよ。という流れだったのかもしれません。
ここで、実際に10秒ほど進んでしまった時間をどう扱ったかですが、10秒戻って、テゲバボールのスローインだと、奈良サイドだけ不利ですので、恐らく時間は、戻してないんじゃないかと思います。
時間はそのままで、テゲバボールのFKだったので、スローインからの再開で許してということなんじゃないかと思います。
これは、ルール的にどうかというよりは、合わせ技一本で、無理やり筋を通したのではないかと思います。
31番 岡田 優希 選手へのイエローカードも、そういった筋を通すためのイエローカードであったのではないかと思います。
VARが無い以上、何か誤りあったとしても、そうジャッジしたのであれば、ルールに即した対応が必要となりますので、例えばよくあるPKに見えたのにPKでないと判断したのであれば、その倒れた選手のシミュレーションで、イエローカードを掲示するケースがあるように、ジャッジの正否というよりは、そうジャッジした以上は、ルールに則した対応することが、必要です。今回のケースもそうであったのではないかと予想します。
つまり、退場していて、本来スローインしてはいけない選手がスローインしているために、戻る必要がありますが、プレーが1プレー進んでいて、相手ボールにもなっている。
これを無理やり、テゲバボールのスローインで、始めたのではないかと思います。
と主審の安川 公規さんの裁量で判断してのテゲバボールのスローインだったのではないかと思います。ちょっと強引ですが、両チーム視点で、あえてポジティブに捉えると
「良くねーよ!」と、突っ込みそうになりますが、ゲーム的には強引だけど、上手く対応したなとも感じなくもないです。
これが、もし10分20分とか経ってたら、その時間から再試合になった可能性もあるかもしれませんが、ルール的に、どうであるのか。
過去にこういった誤審があった際に、勝敗に直接完成しない場合は、そのまま成立したケースがあったと思いますので、今回もそれに当たるかもしれませんが、両チームからすれば、「謎と不満」の残る1シーンだったなと思います。
この流れで、荒れそうなもう1つの説も紹介しましょう。
3、実は誤認していた説
さっきの表になりますが
全てをスローインの段階に戻した上で、奈良サイドのスローインに戻したケース。
うん?と思うかもしれませんが、主審の方も第4の審判員の方の説明を受けてから少しだけ固まってましたから、状況を把握できていなかった可能性があります。
スローインが無効なので、10秒進んだのも戻して、スローイン直後のボールの主導権も無効にしました。
でも、どっちのスローインかどうか混乱していて思い出せず、テゲバボールで再開した。
この可能性であれば、奈良サイドから、より不満が大きくなりますよね。
でも、この可能性は低いのではないかと思います。
理由としては、第4の審判員の説明をある程度、冷静に受け止めている感じに見受けられますし、主審の安川 公規さんも時間を調整するような素振りが見えなかったからです。
ある程度、意図を持って、上記の判断にしたのではないかと思います。奈良サイドの選手も納得してますし、むしろスローインを促してますし、奈良サイドからスローインで始めないといけないと言われたのかもしれません。
だとすれば、奈良サイドの冷静さが際立ったシーンであるかと思います。
しかし、改めて暴動が起きても不思議ではないジャッジですが、奈良サイドの寛容さによって、荒れずに済んだ側面はあると思います。
4、最悪のケースは免れたが…~総括~
今回は、「合わせ技一本説」と「実は誤認していた説」どちらも納得するには、ほど遠い説ではあると思いますが、ルール的にどうであるのかというのは、私が10年以上観てきた中でも、かなりレアなケースですので、経験則では推察ではなく、予想止まりになるケースです。
ただ、予想とはいえ、そうジャッジしたとして、受け止めるしかないケースですので、残り5分の再試合は、可能性的に低いかなと思います。
理由としては、ルール的に筋を通した上で、退場自体は妥当ですし、その後のプレーも前節の考察通り、正否はともかく、そういったジャッジを下した上でのゴールということですから、このスローインを巡るジャッジが、試合を左右したとは言い難いからです。
この辺りを、私の説はありえないとか。ルール的に問題があるという場合は、私へのコメントで、周りに周知していただけると助かりますし、(説明を求めるに留めた軽い提案を)クラブ側に打診するのが、良いかもしれません。
改めて、このシーンを観てみると「強引さ」が際立っているものの、ルール的に問題がないのであれば、上手く対応したなと思います。
理由としては、最後に断っておくと、誤審(退場と伝えるのが遅れた)ことに関して、第4の審判員の金渕 佑亮さんの指摘がなければ、仮に11人対11人で、奈良がそのまま勝っていたとしても、5分ほどでも再試合になった可能性もあったと思いますので、試合運営の観点からも成立して良かったと思います。
最悪の場合は、試合不成立で、返金対応が必要となった可能性もありますし、会場を抑える必要が出てきますし、日程的にもダメージがあります。その点を考えると、ホームである奈良サイドからすれば勝ちたかったですが、5分のみで、再試合とかにならなくてよかったのではないかと思います。
主審の安川 公規さんの誤認により、運営的なダメージがある再試合を避けれた点のみで、受け入れて次に進むしかないと思います。
VARのあるJ1でも審判の方のジャッジは色々と問題となることもありますし、どうしても経験や実績の少ない主審の方が、J3に割り当てられてると思いますので、こうした誤審や誤認のジャッジは起きやすいのがJ3だと思っています。
その度に、生じる不満を発散して、次に切り換えていかないと、サッカーは、ストレスが溜まってしまうことでずっと観戦し続けることは難しいと思いますので、サッカーを心から楽しめてる私からすると、この試合の主審の安川 公規さんのように、無理やり理由を付けて、自分を納得させる。これが一番だと思います。もし、そういった不満が、私の今回の予想の考察で、和らいで次に向かえるように、気持ちを切り替えることができていたのであれば、書き手としては嬉しいです。
そして、最後にこちらを再度載せて終えようと思います。
「良くねーよ!」
※追記※
という気持ちにはなるとは思いますが、審判の方でも少しでも良いジャッジにしようと努力されてるんですよね。私達も批判だけではなく、しっかり評価していく気持ちも大事かもしれませんね。
最後まで読んで下さり有難うございました。
文章=杉野 雅昭
text=Masaaki Sugino
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