2024ファジアーノ岡山にフォーカス1 Part⑤「週間ファジ(~12/24)」
1、IN選手とOUT選手(情報整理)
2、分布整理(フォーメンション図)
ようやくチームの全容が見えそうになってきたという印象です。まだ一部の主軸選手の去就が発表がされていませんが、継続性もアップデートや大胆な変革でも戦えるメンバーが揃いつつあると感じます。
選手分布に関しては、バランスを考慮した上で、実績や印象などを考慮して、選手の順番にも踏み込んだ整理図にしましたが、ポジションの人数を意識して、ポジションを選択した選手もいますので、上記の図通りでの起用が、ベストではなく、バランスを考慮した時の一例です。
特にFWに関しては、まだまだ陣容が固まっていませんし、DFラインに関しても3バックを継続する上で、そのポジションに分布予想する必要性もあり、バランスの観点からそのポジションにした選手もいます。
フォーメーション、システム、戦術、コンディションなどにより流動的になってしまうのが、サッカーではありますし、こちらの図は、あくまで2023シーズンの終盤戦の布陣に今の編成で組み込んだ場合の予想図であると事を理解していただけると幸いです。
では、次項から
①トピックに関して
②動きのあった選手に関して
③ストーブリーグの現段階のまとめ
という順番で、より深く掘り下げていきたいと思いますので、最後までお付き合いいただけると幸いです。
3、週間トピック情報
・永井 龍 選手と杉山 耕二 選手とあの選手が、北九州に完全移籍
今季限りで契約満了となっていた永井 龍 選手と杉山 耕二 選手の新天地が決まりました。昨シーズンの北九州は、最下位と低迷。24シーズンでの巻き返しを図る中で、白羽の矢が立ちました。
永井 龍 選手のポストプレーや決定力という部分では、怪我なくシーズンを戦うことができれば、とても期待できる選手ですし、まだまだその身体能力を武器にも戦える選手です。J3という舞台で、何処まで得点を記録し、ポストプレーでチームの得点力アップに貢献できるか、とても楽しみです。
杉山 耕二 選手は、実際にプレーをみたことはないのですが、JFLベストイレブンに選出されただけではなく、まだまだ若い選手で、頭脳明晰ということで、よりスポットの当たるJ3の舞台で、活躍することができれば、ステップアップも期待できる選手ということで、とても夢のある選手だと思います。
そして、あの岡山のレジェンドである喜山 康平 選手も、北九州への完全移籍が発表されました。その経験値に裏打ちされたプレーは、チームを勝てるチームへと変える事ができる影響力を持った選手だと信じています。
同じファジアーノ岡山のユニフォームを背負って戦った3選手ですが、ギラヴァンツ北九州というクラブの中で、どこまでチームに貢献して戦えるかとても楽しみです。
・あの監督が就任した大宮に、濱田 水輝 選手と下口 稚葉 選手が、完全移籍。
まさかのJ3への降格となった大宮アルディージャ。1年でのJ2への返り咲きのために、再建を託されたのが、長澤 徹 監督。岡山の監督時代には、プレーオフで、J1まで後1勝という所で力及ばず、C大阪に敗れた。当時、岡山の悔しい気持ちを知っている監督。大宮への就任前は、京都の曺 貴裁 監督の下で、ヘッドコーチを任されていた事を含めて、岡山の監督を退任後も指導者として地道に下積みをしてきていましたが、満を持してこの時を迎えたました。
非常に人望の厚い方で、多くの選手が、長澤 徹 監督に感謝の気持ちを語る事が多く、岡山を引退した選手の口からも長澤 徹 監督の名前が出て来た事も印象的でした。戦術面でも徹底したリアリストで、勝負に徹したサッカーを浸透させることに定評があります。実力のある選手を多数在籍していたにも関わらず、降格という結果になってしまった大宮のメンタル面、そして戦術面で、再び勝てるチームへと変えうる指導力を持った監督であると思いますし、J3で、そして、久々に監督として指揮を執る長澤 徹 監督は、どういったチームを作っていくのかとても楽しみですね。
そして、濱田 水輝 選手は、久々に埼玉県のクラブでプレーすることになりました。以前は、浦和レッズの選手ではあったが、やはり、大宮がJ3→J2→J1への復帰の道筋を示し、礎を再構築できる可能性を秘めた選手だと思いますし、濱田 水輝 選手の古巣である浦和とのさいたまダービーが、数年後に実現のきっかけを作る事ができれば、熱いですね。
そして、下口 稚葉 選手も福井県唯一のJリーガーとして、来季も夢を背負ってJリーグの舞台で、戦うことができます。J2での岡山での来季のプレーの道は絶たれてしまいましたが、岡山とは比にならない伝統と歴史のある格式高い大宮のユニフォームを来て戦うことができる。プロとして新しいクラブでの再スタートとはなりますが、彼の身体能力の高さ、気持ちの強さというのは、大宮でも通用すると信じて、岡山サポーターとしては、応援したいですね。
岡山在籍していた選手が、北九州と大宮の2クラブに同時に加入が発表された事で、試合日程によっては、スタジアムに両クラブの対戦の試合に足を運ぶサポーターも出てきそうですし、既にそういった事を検討しているサポーターも多いようです。色々な意味で、両クラブの挑戦、両クラブで再出発する元岡山の選手達の挑戦には、注目ですね。そして、まだ次のクラブが決まっていない残りの選手達の新天地が見つかると信じて待ちたいですね。
・明治大学インカレ優勝
明治大学には、24シーズンの加入内定が出ている太田 龍之介 選手。対戦大学の京都産業大学には、ファジアーノ岡山アカデミーのOBの3年生である 中田 樹音 選手が在籍していて、対戦が実現するかと、岡山サポーターの間で注目したカードでしたが、京都産業大学の中田 樹音 選手は、残念ながら出場停止により、メンバー外でした。
という事で、太田 龍之介 選手に注目してみていましたが、まず明治大学のマイボールになった時や自陣深くまで京都産業大学に押し込まれている時には、DFラインのギリギリの位置にしっかりポジショニングを取る事で、裏抜けからの突破、もしくは、そこで収めて起点を作る事をしっかり意識していた事を感じられました。
また、京都産業大学のDFラインにボールがある時のハイプレスのオンオフのスイッチもスムーズで、パスコースを切る守備の使い分けも巧いように感じました。最前線のストライカーとして、後方の選手の信頼が厚いだけではなく、太田 龍之介 選手自身の後方の選手への信頼も非常に厚いことが感じられますね。
そして、太田 龍之介 選手は、上背がある上に、スピードがありながら空中戦に強い選手という事が示す通り身体能力も高く、精度の高いキッカーがいた事で、空中戦の競り合いの勝率の高さには、驚かされました。
そこに基礎技術もしっかりしているという事を感じられるカウンターでのスルーパスを出した後に、ゴール前に走り込んだところに、完全に崩した形と言えるラストパスを受けて、シュートを放つも、惜しくもシュートが浮いてしまい決まらないというシーンがありましたが、このシーンでは、スペースに走る選手に、しっかり止まらず受けれる所へスルーパスを出せていただけではなく、自身もゴール前に走って、後は決めるだけという位置にしっかりポジショニングできるゴールの嗅覚とインテリジェンスの高さを感じられるシュートシーンで、現代の選手らしく、できる事の多いマルチストライカーという意味で、1年目から大活躍してくれそうな期待が大きくなりました。
近年は、23シーズンの磐田の後藤 啓介 選手や熊本の道脇 豊 選手のように高校年代でも上背もありながら、スピードや足下の技術もある選手も出てきますが、岡山にも大卒ストライカーであるものの、そういった若いストライカーの選手が加入することになります。
既に完成度の高い選手ではありますが、プロの判断のスピードやプレー強度に対応できれば、開幕スタメン。もしくは、リザーブ入りも十分視野に入る選手かと思います。この試合を観た限りでは、ファジアーノ岡山ユース出身+HG枠+育成枠という事で、起用しない手はないんじゃないかと思います。
最終的には、編成次第にはなるとは思いますが、この試合を視聴した岡山サポーターの多くの方は、彼への期待値はより上がったのではないでしょうか?インカレの優勝+得点王という実績を掴み、自信を深めて岡山に加入してくることになります。早く岡山で、得点を決めて、勝利に導く太田 龍之介 選手のプレーする姿をみたいですね!
4、期限付き移籍満了選手の考察
2023年12月23日 発表
MF:33川谷 凪(2003年7月6日生まれ)
天皇杯では、ゴールまで迫る惜しいシーンを作る事ができたことがとても印象に残っています。実力的には、岡山でもっと出場機会を掴むことができる可能性のあった選手と言えたと思います。
彼が、なぜその出場機会を最後の金沢戦の時のように掴めなかったのでしょうか?私のその一端を最後の金沢戦でも感じ取ることできました。
それは、出場機会が最後まで訪れなかった試合後に、コーチに「次はきっとあるよ」という感じで激励の意味で、肩を叩かれていました。
まだ若い選手なので、仕方ないですが、この試合では、もっと重い意味を持った中でプレーしていた選手もいた中で、まだ、自分の殻を破れていなかったことを意味していたと思います。やはり、成功してくれば、周りをみる余裕もできてきますが、まだ川谷選手は、自分を中心に見たり考えたりすることでいっぱいいっぱいであったことを意味するのではないでしょうか?
やはり、今の岡山は、〇〇という武器があるだけではなく、〇〇と〇〇という武器があるという感じに選手に求められるハードルが年々高くなっています。それは、まさにプレー以外まで及び、4濱田 水輝 選手や13金山 隼樹 選手、23ヨルディ・バイス 選手、27河井 陽介のように実績と実力が伴った選手でもピッチ外の役割を担っていた中で、ようやく出場機会を掴むことができるというまでハイレベルな競争の中にありました。
確かに、33川谷 凪 選手のスピードやドリブル、ゴールへ向かって行く意識の高さは、岡山でも大きな武器になった可能性も高かったと思いますが、そこにチームのためにという意識の有無によって、プレーの選択も変わってきますし、周りの選手や監督の評価や信頼に繋がっていきます。
そこが、やはり足りなかった。ただ、そこは33川谷 凪 選手の個性であり、武器となる側面ももちろんあったと思います。しかしながら、他の選手がそれができて、そこに対してのプレーする意識からの改善があった選手となかった選手の差は、やはりどうしても出てきます。だからこそ、33川谷 凪 選手のような実力を持った選手でもなかなか出場機会を掴めなくなくなった辺りから岡山も強くなったと改めて感じますね。
岡山では、残念ながら出場機会に恵まれませんでしたが、一度は、岡山のユニフォームを着てチームのために戦ってくれた選手。本当にその点には、感謝の気持ちしかないですし、33川谷 凪 選手のスピード感のあって勢いのあるドリブルからのシュートというシーンを見たかったです。これからも33川谷 凪 選手の成功を祈りつつ感謝の意味を込めて「有難うございました。」と心より伝えたいです。
5、契約満了選手考察
2023年12月22日 発表
MF:7チアゴ・アウベス(1993年1月12日生まれ)
岡山で記録と記憶に残る活躍をしてくれた選手も岡山を去る事になってしまいました。22シーズンの16ゴール以上の活躍が期待されたシーズンでしたが、23シーズンは、6ゴールと怪我に苦しんだシーズンでした。
7チアゴ・アウベス 選手の怪我での出遅れによる得点力不足は、チームとしての誤算の1つであったことは間違いないでしょう。そして、彼に求められた活躍が、チーム評価=年俸に見合った活躍ができなければ、厳しい判断が待っているという点も仕方ないと言えるでしょう。
ただ、チームとして、その怪我の多さをカバーできる戦力を擁していて、上手く負担を軽減して、カバーできるクラブであれば、7チアゴ・アウベス 選手が、来季を岡山でプレーする世界線もあったかもしれないですね。とはいえ、やはり来季も岡山で規格外のプレーをする7チアゴ・アウベス 選手を観たかった気持ちも強かった方も多かったのではないでしょうか?
その中で、今季は、チーム状況を相まって、チアゴタクシー(リードした展開で、倒れて担架で運び出されてそのまま交代する)といったシーンはなく、最後まで勝利のために得点を目指すという試合展開も多かった。
その姿はまさに、1年目には少なかったプレーや振る舞いで、岡山への想いが募っていた事を感じます。基本的には、陽気な選手ですが、重要な状況で迎えたホームの千葉戦では、大差がついてしまった中で、せめて1点はという懸命に戦うチームの姿や現実から目を背けたい厳しい現実を前に、ベンチに倒れかかりながらも目を逸らさずチームメイトが最後まで諦めずに戦う姿を見届けていましたが、とても辛そうにショックを隠し切れない様子の7チアゴ・アウベス 選手の姿がありました。
終盤戦という事もあり、ファジアーノ岡山というクラブのほぼ全ての選手が、チームのために、サポーターのために昇格したい気持ちのために1つになっていることが感じられた1つのシーンでした。
長く応援しているとこうした辛い経験もどうしても経験してしまいます。だからこそ、この想いは次世代へと受け継がれて、一歩ずつ一歩ずつ進んでいく事になります。
だからこそ、7チアゴ・アウベス 選手の残してくれたプレーや想いを忘れることなく、いつまでも彼と共に歩んでいきたいです。
チアゴ選手、本当に岡山に来て下さり、2年間、岡山のために最高のプレー、世界標準のプレーをみせてくれて有難うございました。
2023年12月23日 発表
MF:ステファン・ムーク(1995年10月12日生まれ)
よく「持っている選手」と「持っていない選手」という捉え方で、選手の見方をすることがあると思いますが、8ステファン・ムーク 選手は間違いなく「持っている選手」であったと言えるでしょう。
終了間際という時間帯や重圧の掛かる場面で、多くの得点を決めて、得点を積み重ねてきた選手です。ただ、試合を通してみれば「止める・蹴る」の場面でトラップがずれたり、パスがずれたりすることや気持ちをコントロールできず熱くなるという選手として、やや不安定な側面もあった中で、ゴール前のシュートは、岡山で誰よりも安定感があって巧かった。
バーに当たるシュートや惜しくも外れてしまうシュートもありましたが、力んで大きく外してしまうことやキックミスがすることも少なく、ゴール前での落ち着きやミートの巧さは、驚くべきものでした。
だからこそ、ゴールが必要な場面で、チームが攻勢に出た時に、彼がもっとも得点を決めてきたからこそ、劇的なゴールも多かった。だからこそ、その試合での主役となってきたのだと思います。
それだけに、ガブリエル・シャビエルという選手や他の期待できる選手が加入した中で、彼のような得点がかなり期待できる選手がいればという想いはやはり強かったですが、J2の中で、中位規模の強化資金の中で、外国籍枠という制約がある中で、サッカーの方向性や編成のバランスを考慮しての判断という事を、頭で理解できても、やはり、心の中では来季もいてくれたらと想いがどうしても強く感じてしまう選手の1人でした。
22シーズンは、なかなか出場機会が限られた試合も多かった中で、23シーズンは、8ステファン・ムークという選手を、じっくり観る事ができたシーズンでもありました。だからこそ、彼がどういったサッカー選手かを知ることができただけではなく、J1昇格に向けて、夢を終盤戦まで見ることができたチームの原動力になった選手であったと思います。
そういった意味で、23シーズンで、フルに8ステファン・ムーク 選手を観る事ができて嬉しかったですし、本当にサッカーというスポーツを、彼のプレーでより楽しめた側面も強いですし、本当に感謝の気持ちしかないです。2年間有難うございました。
6、契約更新選手考察
2023日12月21日 発表
MF:42高橋 諒(1993年7月16日生まれ)
42高橋 諒 選手にとっての2023シーズンの始まりは、怪我での出遅れからでした。それでも怪我から復帰すると、その影響を感じさせないパフォーマンスを披露して一躍サイドの主軸として踊りでた選手です。パスのサイドでの経由点としての柔軟なタッチに裏打ちされた懐の広いチャンスメークが上手いだけではなく、サイドの選手らしいスピード感の仕掛けからの突破力や推進力には、迫力があって、彼の左足からゴールに繋がったシーンもとても多かったですよね。
特に22番を背負っていた佐野 航大 選手が移籍した後の42高橋 諒 選手の存在感は、目を見張るものがあり、佐野 航大 選手の代役ではなく、岡山の左WBとして認められたいという意地や期待に対しての重圧もあったはずですが、そこ跳ね返す覚悟や強さものがあり、彼は、力むことなく、それを好プレーに繋げて、中盤戦の岡山の左サイドを牽引してくれた選手でした。
彼のこういったメンタル的な強さは、天皇杯の湘南戦でも感じました。リーグ戦より長いプレー時間で、間違いなく攻撃の中心と言えたパフォーマンスでした。その試合では、かなり回数の上下動を繰り返した中で、もしかすると、リーグ戦を含めても最もハードワークした試合で、攻守で大車輪の活躍でした。古巣という状況であったにせよ、こういった活躍して欲しい試合で、しっかり結果を残してきた選手でもありました。
しかしそんな彼にも忘れられない試合があるとすれば、それは、多くの岡山関係者がそうかもしれない千葉戦ではないでしょうか。もう勝敗に関係ないスコアではありましたが、左WBとして、千葉に圧倒されてしまった上に、DOGSO(決定的な得点機会の阻止)という判定により、一発退場をしてしまった試合でした。確かに、厳しい判定ではありましたが、重要な一戦での大敗に加えて、一発退場というダブルパンチの試合で、かなり悔しかった試合となったのではにでしょうか?その後を託された2高木 友也が、1人少ない中で、懸命にプレーする姿を観て、感じるものもあったのではないでしょうか。
ただ、振り返ってみるとプレーのムラを感じた選手でもありました。特段プレーや意識の面での違いもなさそうで、コンディション面でも違いはないように感じた試合であったにせよ、パフォーマンスに何もできない試合があった一方で、仕掛けで圧倒する試合もあった。年齢的にフィジカル的に少しずつ落ちてきそうな年齢とはいえ、良いパフォーマンスの時は、それを感じさせないプレーもできていた。
とすれば、相性やチームの噛み合いもあると思いますが、その辺り、来季はムラを小さくできれば、よりチームの左サイドの要としての42高橋 諒 選手は、より輝いてくれることでしょう。
特に千葉戦で、出場することがあれば、より燃える選手の1人ではないでしょうか。来季も、クラブとして昇格を目指す中で、活躍を期待したい選手の更新は、とても嬉しいですよね。来季もよろしくお願いします。
2023年12月22日 発表
DF:5柳 育崇(1994年6月22日生まれ)
2023シーズンの5柳 育崇 選手のイメージとして、非常に悔しさというか、自身への不甲斐なさに落胆している表情で、その様子から、責任感を一身に背負っているように映った試合が多かった。
それだけ、勝てそうな試合で勝てなかった事により引き分けの多さや終盤戦での大事な試合で、負けたり、引き分けた試合も少なくなかったことで、キャプテンとして相当な責任を感じていて、重圧を感じていたことは間違いないでしょう。
ただ、5柳 育崇 選手は、その重圧に決して負けることはなく、力に変えてきたCBで、90分間高い集中力を維持して、身体能力を活かした守備で、粘り強い対応をしてきました。それでも、どれだけ守備が堅いチームでも、よっぽどの実力差がない限り、無失点でリーグを終える事はできないですし、CBとして、チームを勝利に繋げることに限界はあります。
彼は、どういった試合でも責任を感じていましたが、同時に前を向いていた。悔しがっていた選手は、彼だけではないですが、それでもキャプテンとして、常に先頭でサポーターの元へと挨拶に向かい、全てを受け止めてきました。
キャプテンとしての役割とDFとしての役割。これを1年間通して、やり遂げた選手が、5柳 育崇 選手でした。確かに失点に繋がってしまったシーンもありましたが、そういった隙が、選手として多くあるのも5柳 育崇 選手ではす。同時に中堅からベテランに入ろうとしていると言える年齢ではありますが、まだまだ成長を感じることができる選手でもあります。
FWの5柳 育崇 選手という姿を観れた試合もありましたし、チームのサッカーの変化でビルドアップがより重視されていく中でも、そこに適応できていました。彼のそうした向上心やプレーのクオリティを彼の中で維持できた理由。それは、間違いなく、私達サポーターの力だと言えるでしょう。
これは、サポーターのとしての驕りではなく、サポーターのあらゆる感情を受け止めて、責任を誰よりも感じていた選手であると映ったと話した通り、逆にサポーターの声援も力に変えて来た選手であると私は信じたいです。実際に、彼自身も何度か、そういった話をしていたような気がします。
だからこそ、契約更新してくれた5柳 育崇 選手と共に来季は、多くの試合で一緒に喜びたい。来季もキャプテンを継続するかどうかは、まだ分からないですが、来季もサポーターの声援や想いにきっと期待に応えてくれる選手であると思います。それが、5柳 育崇 選手の強さであり、もしかすると弱さかもしれません。
来季も彼と共に喜怒哀楽を共有できることは、とても嬉しいです。来季も岡山でプレーすることを選択してくれて、有難うございます。来季のイメージは喜の笑顔でありますように…!!
7、完全移籍選手考察
2023年12月23日 発表
DF:柳 貴博(1997年8月5日生まれ)
近年SNSが発展してきた中で、道徳上や規則上において、より厳格な対応や姿勢が求められる時代となってきました。やはり、何か起こった時に、その事実はすぐ拡散しますし、デジタルタトゥーとして残ってしまいます。昔であれば、新聞やTVを見逃せば、よっぽど大きな問題でない限り、多くの人に伝わらない事も少なくありませんでした。
しかしながら、今は、それがSNSを通じて大きく拡散してしまう事から小さな問題と考えられていたことの問題性が浮き彫りとなり、1人1人の意識が変わり、社会のの仕組みと言えるルールやモラルもそこに追いついてきています。
そういった中で、そういった問題を起こしてしまった過去がある柳 貴博 選手の獲得に踏み切ったファジアーノ岡山。最初に琉球が、プロとしての再出発の場として、柳 貴博 選手を受け入れて、その機会を作り、柳 貴博 選手が、Jリーガーとして、キャリアを続けることができた選手です。
岡山として、その辺りの心配は、もちろんあったと思いますが、過去ではなく今、そして、現在の先の未来に向けて、前を向く事ができている柳 貴博 選手をサッカー選手として、人として信頼のおける選手であると判断しての獲得であったと思います。
恐らく岡山史上初めて、社長の挨拶(説明)付きの完全移籍のニュースでしたが、ファジアーノ岡山のためではなく、恐らく柳 貴博 選手のため、そして、サポーターやスポンサー、そして、他クラブのサポーターに向けての挨拶であったと思いますが、岡山サポーターとしては、現場の判断、そして、柳 貴博 選手を信じたいという方も多いのではないでしょうか?
もしかすると、中には、不信や不満、不安を感じられている方もいらっしゃるかもしれませんが、清水の 乾 貴士 選手のようにプレーで、信頼を掴んで欲しいと思います。
ダブル柳 選手となりますが、育崇 選手に負けないぐらい貴博 選手にも活躍して欲しいと思います。
彼のポジションは、CB、右SB、右WBとの事で、右のサイドであれば、スプリント力やスピードが武器の選手でありながら、高さもあるという事で、ゴールもアシストも期待できる選手です。CBとしてもサイドをやれるだけの技術やスピード、そして高さがあるので、どちらもハイレベルにこなせる選手です。
彼に関しては、育崇 選手と貴博 選手をどう呼び分けるかを含めて、見守っていきたい選手ですね。本当に、彼の過去がというよりは、これからの彼のプレーをみることができる楽しみや期待でいっぱいです。山形時代に木山 隆之 監督の下で、プレーしていた事で、どういった選手か、木山 隆之 監督も理解していると思いますし、岡山でプレーするという決断してくれた柳 貴博 選手の嬉し涙や充実した表情がみれるようなシーズンに、サポーターとして、ファジアーノ岡山を、木山ファジを、柳 貴博 選手を応援することで、共に戦い、勝っていきたいですね!
柳 貴博 選手、来季からよろしくお願いします!
2023年12月24日 発表
MF:田部井 涼(1999年6月25日生まれ)
岡山らしさ、岡山の伝統、岡山のスピリッツ。ファジアーノ岡山というクラブへの理解と愛着を深めた中で、岡山への完全移籍を決断してくれた41田部井 涼 選手。
20井川 空 選手もそうでしたが、岡山でプレーする喜びとやりがいを、41田部井 涼 選手も語ってくれました。サポーターとしても彼の運動量が、きつい夏場にも関わらず増えて行ったこと、バックパスを選択しがちで、消極的であったプレーも多かった中で、仙波クルクルのように、少しでも前を向こうとする意識、前進する意識の改善など、特にメンタルの部分の成長を感じた選手の1人でした。
最終節こそ、序盤で多かったバックパスが金沢の選手へのスルーパスみたいなプレゼントパスという形で失点に絡んでしまいましたが、弱点込みで41田部井 涼 選手ですし、そこは、チームとしてカバーし合う中で、逆に武器にしていく事で、足し算ではなく、掛け算にできます。
チームの状態が、良かった時には、前へのプレーを選択する比率と後へのプレーの選択する比率のバランスが、41田部井 涼 選手のプレースタイルや特徴を踏まえて、チームの中で最適化されていた時期には、そのバックパスが、CBのプレー関与の機会を増やす事に繋がり、43鈴木 喜丈 選手、5柳 育崇 選手、15本山 遥 選手の良さを出す事に繋がりました。
最終節は、昇格の可能性が消滅していた事での難しさがありましたし、彼自身のサッカー選手としての成長と、チームへ理解が進む中での組織への適応が進んだ中で、彼の良さが出たシーズンに最終的になったと感じています。
24シーズンに向けて、大胆かつ堅実な編成を進める中で、選手層がより厚くなった競争が激しいチームの中で、41田部井 涼 選手が、ファジアーノ岡山というクラブで、木山ファジで、どういった41田部井 涼 選手となっていくでしょうか。
ファジのサポーターとして、また1人、ファジのためにという覚悟を持った選手を応援したいと想える選手が、残ってくれました。本当に嬉しいです。
来季もよろしくお願いします。悔しさを昇格で、歓喜に変えたいですね!
8、頂へ繋がる道へ(週間の動き考察)
今週の後半も大きな動きがありましたね。23シーズンの主軸であった7チアゴ・アウベス 選手や8ステファン・ムーク 選手の退団は、サッカー選手の実力や期待値という観点では、非常に残念ではありますが、7チアゴ・アウベス 選手は、怪我が多く、今季は6ゴールに終わってしまったという事実と前線のプレー強度を上げたいのではないかという方針を、ストーブリーグでの岩渕 弘人 選手や齋藤 惠太 選手の完全移籍の獲得からみても、合理的な判断であったと感じます。
また、8ステファン・ムーク 選手に関しては、どちらかと言えば、2列目という中盤の選手を日本人の選手で多く獲得できたことと、ガブリエル・シャビエル 選手を獲得できたという事で、ポジションが近いという事で、重複するかもしれない点や編成のバランスを考慮しての判断であったように感じます。
そして、両選手とも年俸は、高い選手であったと思いますので、他の選手以上に、シビアな評価となってしまったのではないかと思います。岡山に資金力があれば、という声も目にしましたが、まさしく仰る通りで、岡山が資金力が潤沢なクラブであれば、両選手とはいわなくてもどちらかの選手との契約を残すことができた可能性もあったと思います。両選手とも華がある選手だっただけに、来季は、岡山で観る事ができないことは、とても残念に感じてなりません。同時に、両選手のプレーを2年間みることができて幸せであったという気持ちが強いです。有難うございました。
また、明暗を分けたのが、41田部井 涼 選手と33川谷 凪 選手で、どちらも岡山に来て、間違いなく攻守でハードワークできる選手への成長見えた選手ではありますが、「岡山のために何ができるか」という目標と「出場するためにはどうすれば良いか」という目標の違いがあったのではないかというプレーや振る舞いの違いがあったように映ってしまった差が出てしまったのではないかと思います。
実力だけではなく、そういった気持ちや想いを重視したのではないかと感じられたように映ったのは、私だけではなく、そこをストレートに表現された方やオブラートに表現された方も多く見られたので、個人的に33川谷 凪 選手に関しては、良い物を持っているだけに、何か切っ掛けを掴んで化けて欲しいと感じました。41田部井 涼に関しては、厳しい競争が待っている中で、どれだけチームに試合で絡めるかが問われるシーズンになりそうですね。
そして、頼れるキャプテン5柳 育崇 選手とJ1を知るサイドの歴戦の選手である42高橋 諒との契約更新がありました。5柳 育崇 選手は、2年間の木山ファジの想いを最前線で、最も背負える選手であると思いますが、彼の大きな背中でも背負い切れない想いもあった中で、潰れることなく、最後までやり遂げました。彼へのオファーがあっても不思議ではない中で、DFリーダーとして、彼がいる意味、23ヨルディ・バイスという良き理解者であり、彼に背中を預け、そして、背中を追ってきた選手が、チームを去る事になった中で、来季の5柳 育崇 選手というキャプテンとしての真価が、問われるシーズンとなることは間違いないでしょう。
そして、そんな彼にサポーターとして、感じる事は、来季は、そんな彼を選手も監督も1人にすることはないクラブであると思いますし、時には厳しい声を伝えたくなるサポーター心理に陥って、アクションを起こしてしまう試合もあるかもしれませんが、私達サポーターは、来季も最後には、選手や監督にエールや拍手で、最後には送りだす一定数のサポーターが必ずいるという事です。来季も5柳 育崇 選手を1人にだけに責任を背負合わせない。みんなで戦いたいですね。
42高橋 諒 選手に関しては、逆に中堅からベテラン選手に入るという事を感じさせないエネルギッシュなプレー。それこそ、33川谷 凪 選手の目指す形の1つのような、トレードマークのエネルギッシュな金髪のような、前へ前への姿勢は、岡山の武器となるでしょう。本当に、岡山には、色々な選手もいますが、前を向けるクラブ。それが、ファジアーノ岡山です。サポーターとして、これからも前を向ける様に後押ししていきたいですよね。本当に両選手の更新は、前を向く上で、大きな更新であったと思います。
さらに、賛否両論がありそうなのが、柳 貴博 選手の完全移籍ですが、ファジアーノ岡山を長く応援している方の多くは、クラブへの信頼をあるので、そういった方の声を聞いてクラブの判断を信じたいという声が強いのではないかと思います。どちらかと言えば、応援して日が浅い方や当事者のクラブのサポーターや他クラブのサポーターからすると、「大丈夫なの?岡山は?」という声もでてきそうな気がしますが、目にした限りは、そういった声は少ないように感じました。
私もそうですが、そこよりは「二人目の柳 選手」であることや「どういった選手か?」の方を気にされている方も多いように感じました。色々な方の情報を聞く限りは、J1クラスの選手で、右CBでは、15本山 遥 選手や阿部 海大 選手から、右WBでは、17末吉 塁 選手や16河野 諒祐 選手、19木村 太哉 選手からもレギュラーを奪取できそうな力を持っている選手のように感じました。
24シーズンの強化テーマと言える「プレー強度」と「得点力UP」と同時に「勝ちきれる守備力」というサブテーマの全てのテーマを満たした素晴らしい補強であると思いますし、オファーを躊躇って(ためらって)いたクラブが、オファーしなかったことを後悔するぐらいの活躍をしてくれれば、岡山サポーターとしては、嬉しいですね。
最後に触れておきたい動きとして、明治大学での太田 龍之介 選手については、トピックにて語りましたが、永井 龍 選手の抜けた穴(ポストプレーや得点源という役割)は、間違いなく彼が埋めてくれるでしょう。SNSを見た限りは、まだ補強もありそうですし、出場機会を掴むことは簡単ではないシーズンにはなると思いますが、ファジアーノ岡山のアカデミー出身の選手ですし、HG+育成枠(A契約の選手は25人までという条件を免除される資格を持った選手で、今季は一年目であり出場記録はない選手なのでC契約で、3年経過や出場時間の条件を満たした時にB契約かA契約に以降するようになる。)の選手で、クラブ愛も間違いなくある選手でもあり、将来の岡山の主軸を担う選手になって欲しい選手です。
そして、若手を積極的に起用する木山 隆之 監督という事を考えれば、開幕のリザーブメンバー入りも十分ありますし、もしかするとスタメンもあるかもしれないと想像すると、とても楽しみですね。
ここからは、チームの編成状況をまとめていきたいと思います。
まず、GKやDFラインに関しては、固定気味に戦う傾向に強い木山 隆之 監督の方向性もあるので、非常にタフな選手でプレー強度の高い選手が揃った中で、3バックでも4バックでも戦えそうです。後は、GKとして失点しないという点で評価が高いあの選手が加入して、43鈴木 喜丈 選手との契約更新に成功すれば(岡山の強化資金を考えた時に)戦力として申し分ないと言えるでしょう。しかし、更新の発表が遅れている1堀田 大暉 選手がどうなるか気になる所です。滋賀に期限付き移籍中の谷口 璃成に関しては、岡山の陣容を考えた時には、岡山所属の契約を残した上で、何処かのクラブでの経験を積んで欲しい将来性のある選手ですので、その辺り込みで、交渉中と考えていいでしょう。
次に、中盤に関しても、経験豊富な即戦力の選手を中心に期限付き移籍中だった選手が、完全移籍として、改めて岡山の一員となった事で、より芯が強い編成になりつつあります。ただ、44仙波 大志 選手や16河野 諒祐 選手といった唯一無二の武器を持った選手との更新もまだであり、HG枠+育成枠である30山田 恭也 選手との更新もまだです。そして、今季の隠れテーマと言えそうなミドルシュートという武器を持った選手である疋田 優人 選手との期限付き移籍の延長か期限付き移籍のレンタルバックの交渉をしているのか、もしくは、完全移籍の絡んだ交渉の可能性もあり、それで長引いているとすれば、覚悟する必要があるかもしれないですね。
最後に、前線に関しては、今週も動きはありましたし、既に期待できる選手の加入が発表されていますが、全体としてみれば、怪我でシーズン途中から試合に絡めなかった強力なフィジカルを武器としたプレーが得意な9ハン・イグォン 選手。終盤戦にどうやら怪我もあって出場機会がなくなったが、序盤戦では圧倒的なフィジカルで「無双」と言えるだけの活躍した18櫻川 ソロモン 選手の去就。代表や怪我も重なり、サポーターとしても本人としても不完全燃焼に終わってしまったが、FW離れした技巧派FWという将来性のある48坂本 一彩 選手。そして、恐らく前者の3人を含め、これから説明する4人目の選手を含めた4選手の中で、J2で圧倒した武器を持っていたのが99ルカオ 選手。
99ルカオ 選手は、速さと強さが、J2トップクラスで、どちらかであれば、対応できるというJ2の中でもトップクラスのDF以外は、何もできないぐらいぶち抜くドリブルで、最も注目も浴びた選手であるでしょうし、やはり多くのオファーが来ていて、本人もなかなか決断できず、難航している可能性もあるのではないでしょうか。もしくは、純粋に、8ステファン・ムーク 選手や7チアゴ・アウベス 選手のように帰国していて、交渉が遅くなっていたり、後はサインだけという可能性もありそうです。
何れも起用法やサッカーによっては、J2の戦力として申し分ない武器を持っている選手達なので、この選手達が、どうなるかによっては、岡山として、ストーブリーグ終盤戦に突入し、選択肢が少なくなった中でも動く必要が迫られるか、夏場まで辛抱するかどうかの判断を迫られることになるかもしれません。
ここまで、今週の動きに加えて、各ポジションの状況や去就について触れましたが、後ろかも中盤もある程度、骨格ができつつあり、後は前線をメインに主軸選手を慰留できるかどうかの最後の交渉が待っているという感じでしょうか。去就が未発表の選手は、主軸を担える実力選手も残っているだけに、無事にストーブリーグ突入前、それも23シーズンの中盤辺りから恐らく、構想としてイメージしていたであろう方向性にマッチするメンバーが揃えることができるかどうかの戦いが続きます。
サポーターとしては、待つことしかできませんが、信じて待ちたいですね。期待と不安が入り混じる日々がもう少し続くことになりますが、気を強く持ち、前向きな姿勢で、発表を受け入れる覚悟をして、気持ちを23シーズンから24シーズンへと気持ちを切り替える準備をしていきたいですね。
Part5も最後まで読んで下さり有難うございました。
文章・図=杉野 雅昭
text・figure=Masaaki Sugino
9、アディショナルタイム(ファジ造語)
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