座禅の恵み
今年3月、いろんな事情で切羽詰まってリュックひとつで実家を飛び出し、各地を転々とした結果、愛媛のお寺にたどり着きました。そこは、空き家になってる禅寺で、お掃除する代わりにタダで住まわせてもらえるとのこと。住み始めてからほどなくして断食や座禅とのご縁があり(その先生だという人が突然お寺を訪ねてきた)、気づけば毎日坐るようになっていました。他には、自然農で田んぼや畑をしたり、事情がありおじいちゃんひとりがみている子どもたち(1,2,4歳)のベビーシッターをボランティアでやったりして暮らしていました。
それから数ヶ月。そのお寺にも住めなくなって、また旅を始め、今は屋久島に来ています。そこで1日子守りをしていたときのこと。子どもたちのお母さんの一人から、「すごく冷静だね」と言われました。「子どもたちギャーってなってても、ちゃんと自分の空間がある感じ」と。「冷静」なんて言われたのは初めてでビックリしました。「落ち着いて」とは何度も言われたことあるけど(笑)。お寺にいた数ヶ月、静かに自分の心と向き合えたことで、少しは落ち着きのある人間に変化できたのかなあと思いました。座禅からのプレゼントですね💝
また、以前のわたしは人の気持ちに引っ張られがちで大変なことも多かったけど、今はだんだん自分の本当の気持ちを大切にできるようになってきました。少しずつですが。
座禅をするとき、最後にいつも「この座禅で受け取ったものをみんなに贈るね」って、心のなかに大切な人たちの顔を思い浮かべます。今も座禅の後のような気持ちで、この文章を書いています。ご縁のある人たちに届きますように、と。