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モニターの向こう側へ行く

本日は急遽、アート作品の展示を観てきた。

というのもつい昨日、知り合いからLINEで「布絵」の展覧会があるから行かないかとお誘いがあったからだ。

「布絵」というジャンルは私もそこで初めて聞いた。
日本の着物の布で作ったパッチワークと言えば分かりやすいだろうか。

↓詳しくは布絵作家の皆川末子さんのHPへ

他の伝統工芸と同じように、日本では着物の需要は減っていて、制作にも機械では再現できない技術が要り、着物自体が希少なものとなっている。そして一方で、着る人のいなくなって箪笥の奥にしまわれている着物は、時とともにやむなく処分されていく。
布絵はその貴重な布に新たな命を与え、保存していく意味も持っている。

先のリンク先のHPで作品の写真を観られるけれど、実際に展示されている作品を目の当たりにすると伝わってくるものが違う。
布の質感や厚み、光の当たり方や観る角度によって浮かび上がってくる紋様、微細な色の違い。

会場の作品は撮影NGだったけれど、もし撮影OKであっても私は撮れなかったと思う。
撮ったその写真を後から眺めたところで、作品を鑑賞していることにはならないから意味がないのだ。

私は普段、自分の写真をデジタルデータでしか取り扱っていない。そもそも使っている一眼レフカメラがデジタルで、Instagramへの投稿は言うに及ばず、展示会や公募でもデジタルデータで作品を送り、印刷するのは先方にお任せだったりする。それだけで本当にいいのだろうか?と思う。
スマホの画面、パソコンのモニターの先にある、デジタルで再現されない実物、なにより生身の人間と向き合っていきたい。


記事の見出し画像は、ストックフォトサイト「写真AC」より写真素材「パソコンと猫」(作者:makieniさん)をお借りしました。ありがとうございます!

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