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神経疲労って?分かりやすい判断目安

皆さんこんにちは!
出張トレーナーの菅谷智紀です。

この記事は神経疲労について!
※日常的にトレーニングをしている方向けの記事です。



■神経疲労って何?

神経疲労の正式名称は
『中枢神経疲労』です。
(CNS疲労)

分かりやすく具体例で例えると、
右腕のトレーニングをした翌日に、
使っていないはずの左腕の筋発揮が落ちるあの現象です。


■中枢神経疲労

神経疲労=中枢神経疲労
って事は分かりました。
では中枢神経とは何なのか。
簡単に言うと私たちの脳や脊髄からなり
各部位への情報伝達係のようなイメージです。
で中枢神経疲労は
本来脳と脊髄から受け取る電気指示(情報)が
低下している状態の事を言います。
(脳と脊髄が疲労状態にあると、適切な刺激を生成できない)

◎身体的なパフォーマンス低下

筋力や持久力、スピードの低下

◎精神的症状

集中力や判断力低下、
モチベーション低下、イライラ感など。

◎神経伝達の遅延

筋肉への神経信号の伝達が遅くなり、
反応時間が長くなる。


■中枢神経疲労に関する研究

気になるのはどんな研究があり
どんな結果が出ているかですよね。
関係する研究を2つご紹介します。

◎研究①

トレーニング経験者を対象としたものです。
Maxの80%×5回×10セット
のトレーニング後、
随意活性化率を顕著に低下しました。
(随意活性化率は筋肉がどれだけ意識的に動かせるかを示す指標で、具体的には運動中に脳から筋肉への神経信号がどれだけ効果的に伝達され、筋肉がその信号にどれだけ応答するかを示します。)

ちなみに一度低下した随意活性化率は
元の状態に戻るのに約3日間かかったそうです(*_*;

◎研究②

二つ目の研究は、
年齢が異なるトレーニング経験者
を対象としたもので、
平均22.3歳と44.4歳では
低下幅に10%程度の差がある事が分かりました。
※高年齢の方が10%大きく低下
また、回復率も低下します。
具体的には、
トレーニングから3日が経過しても
元の水準に戻らなかったほどΣ(・□・;)

どちらの研究も同然の結果ではありますが、
裏を返せば、運動後は確実に中枢神経疲労に襲われるという事ですね!
「自分は体力があるから高頻度で運動しても大丈夫」
と思っていてもあなたの神経は疲労しています。


■中枢神経疲労が高まる条件

下記の条件が揃うと
中枢神経疲労が高まります。

◎高重量を扱った時
◎セット数が多い時
◎ネガティブ刺激をかけた時
◎オールアウト後(限界まで追い込んだ時)
◎セロトニン、ドーパミン、アセチルコリンのレベル上昇時
◎免疫力が低下している時
◎睡眠不足/栄養不足

重要なのはこれらの条件の総合値
決まるという事です。
例えば、高重量を扱っても
1セットだけであれば問題ないですし、
セット数が多くても
ネガティブ刺激をかけなければ
そこまで問題は無いかもしれないし。。。


■疲労を判断する方法

ではこの中枢神経疲労が
あるのか無いのかの
見極め方についてまとめます。

◎垂直飛び

垂直飛びのMaxを記録し基準値とします。
あとはその基準値に達するのか、
達しないのかで判断するだけです。
当然、達しない場合は
中枢神経疲労が高いと言えます。

※垂直飛びでギリギリ届く天井
なんかがあると良いですよね。

◎スプリントタイム

短距離スプリント(例:20m)の
タイムを計測します。
通常よりもタイムが遅い場合は中枢神経疲労考えられます。

◎心拍数の変動

HRVモニターやスマートフォンアプリを使用して、
心拍数の変動を測定します。
心拍数が少ない場合は
中枢神経疲労の疑いがあります。

◎朝一の心拍数

先ほどの心拍数変動は日常の数値ですが、
ここでは朝一に限定されます。
朝一の心拍数が通常(基準)よりも
高い場合は注意です。

◎反応速度テスト

スマートフォンアプリや専用の
デバイスを使用して反応時間を測定します。

以上が、中枢神経疲労有無の確認方法ですが、
基本は基準値を測り、
そこからどんな変動があるのかで判断する方法が多いです。


■まとめ

中枢神経疲労と聞くと難しいイメージが湧きますが、
結局は脳や脊髄からの信号に上手に反応出来なくなるというものです。

トレーニングをされている方だと、
その頻度を筋肉痛の有無で判断
されるケースが多いです。
上記、本文に記した通り
必ずしも筋肉の疲労や肉体の疲労だけではありません。
仮に筋肉や靭帯の損傷が回復されていても
中枢神経が疲労している事で
怪我に繋がる事もあります。

トレーニングの実施有無、
また頻度は自分の身体とよく相談し決めていきましょう!

※参考文献

非常に低い力での持続的な収縮は、人間の肘屈筋に顕著な脊柱上部の疲労を引き起こす。

応用生理学ジャーナル1985


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