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今日の一枚〜マーク・フロム・ガロ『時の魔法』
坂崎幸之助さんのラジオ番組を毎週聴いてましたから、やっぱりガロについて坂崎さんが話すのは面白く聴いてました。
ガロのCDはファースト・アルバム『GARO』とシングル・コレクションしか持っていませんが、このアルバムが通販サイトで(一番大きい)ワンコインで出品されていたので、迷わず購入した記憶があります。
じゃ、行ってみよー。
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・マーク・フロム・ガロ『時の魔法』(ESCL4110/エピックレコード)
ガロのファースト・アルバムはメチャクチャよく聴きましたが、その後はシングル・コレクションを買っただけで、オリジナル・アルバムやボックス・セットにまで手が伸びなかったんですよね。
まー、中津川フォークジャンボリーにガロが出演した時のCDははちみつぱい目当てで買ってましたが。
それに日比谷野音での喫茶ロックジャンボリーに大野真澄さんが出演したのも観ましたね。
彼らのファーストについて、スターダスト・レビューの根本要さんが「ガロのファーストって中古で高い」と坂崎さんの番組で話していて、「なんで?」と不思議がっていたんですよね。
アルファレコードの販売権が安定しなかった時期が長かったのが最大の要因で、彼らの代表曲の「学生街の喫茶店」はセカンド・アルバムに収録されているので、セカンドは単独で再発されているんですよね。
彼らのデビュー曲「たんぽぽ」が私はとにかく好きでして、初CD化だったか2回目の再発盤を買ったのを未だに持っています。
1971年のフォークジャンボリーのライヴ音源は部分的にですが、URCから再発された盤に収録されていてよく聴いていたわけですよ。
それはアコースティック・セットでの「青い瞳のジュディ」と「たんぽぽ」にバンド・セットでの「オハイオ」でした。
バンド・セットにはベースに小原礼さん、ドラムスに高橋幸宏さんが参加していることを知ったのは1988年にCDが発表された時だったと記憶してます。
リアルタイムではなかったけれど、ちょっと遅れて近所に住んでいた姉弟さん宅で吉田拓郎さんやかぐや姫にガロを初めて聴いたまだ小学生の私です。
中学生になった頃だったか?富澤一誠さんがガロについての「失速」という本を出して、夢中になって立ち読みした記憶があります。
が、何分中学生ですから、買うまでは至らなくて、メチャクチャ後悔しています。
そんな私がガロの音源や映像に本格的に触れたのは1990年代に入ってからでした。
CSN&Yやドノヴァンを知ってからですから、リアルタイムでこのクォリティで活動していたことに驚愕したのでした。
昔の音楽雑誌や復刻されたものを読んでいた時期でもありましたから、ガロとバズ、ブレッド&バターにオフコースがビューティフル・サウンドと呼ばれていたことを知ったり、その人脈的繋がりもわかったのでした。
このアルバムはマークさんが37年ぶりに本格的に音楽活動を再開した作品で、旧友たちではなく、鈴木雅之さんや高田漣さんが参加し、かつての代表曲を録音しているのです。
しかも、マークさんによるセルフライナー付きで。
「学生街の喫茶店」や「地球はメリーゴーランド」もマークさんが歌っているわけなんですが、これが予想以上に胸に迫ってきましたねー。
大野真澄さんが「地球はメリーゴーランド」を歌っているのを喫茶ロックジャンボリーで観た時と近い感覚でした(言うまでもなくメチャクチャ感動しました)。
このアルバムに参加したゲストでは「地球はメリーゴーランド」の鈴木雅之さんが特に印象に残りました。
鈴木さん自身も(小田和正さんプロデュースで)カヴァーしてますから、インパクトありますよね。
加橋かつみさんは「四つ葉のクローバー」に参加してますが、これまた素晴らしい仕上がりです。
「ロマンス」には高田漣さん、伊賀航さんに伊藤大地さんが参加していて、宇野主水さんがガロのセカンドのレコーディングに参加していることを思い出すと感慨深いです。
「学生街の喫茶店」のコーラスはブレッド&バターで、ベースは小原礼さんに印象的なパーカッションは三沢またろうさんというのもとにかく素晴らしい。
他にも。高橋幸宏さんや鈴木茂さんが参加しています。
このアルバムは2013年に発表されたのですが、翌2014年にマークさんは亡くなられています。非常に悲しいけれど、最高のアルバムを残したことに最大の感謝を。
それではまたー。