#5 神さまは存在する!※当方無宗教です※:神さまってなに?
こんにちは!スガッシュです。
「ビジネスガッシュ!」第5回は、
森達也さんの「神さまってなに?」をご紹介します。
この記事をお読みになっている皆様には、信じる宗教はありますか?
私にはありません。
多分、日本人の多くは、「私もないです。」と答えるだろうと思います。
日本人には、無宗教の方が多いんですよね。
そんな日本人でも、なぜか
・七五三はあるし、
・クリスマスがあるし、
・大晦日には除夜の鐘をきくし、
・お正月は神さま~と祈りながらおみくじを引くし、
・教会か神社で結婚式をするし、
・お坊さんを読んでお葬式をするし
…
あげたらきりがないほど、実は神さまにまつわる行事が
多いのが日本です。仏教やらキリスト教やらがごっちゃごちゃ。
なのに一方で、宗教と聞くと
拒否反応を起こしたり、差別したりすつ人が多いのも、
日本人の特徴ですよね。
ただ何となく宗教に接し、ただ何となく宗教を嫌う。
そんなあなたに、ちょっと待て、と言いたい。
物事を好きになるのに理由はいりませんが、
物事を嫌いになるのには、その物事が何か、知っていなければなりません。
宗教とはいったい何か。神さまって何か。
あなたは説明できますか?
説明できないなら、偏見を持ったり、間違った認識を持つ前に、
一度この本を手に取ってみてください!
*イエス・キリストが信仰していたのは何教?
この章タイトル、クイズです!あなたは答えられますか?
私も答えられませんでした…。
少なからず多くの人は、
「なにをいまさら。キリストが信じていたのは、
キリスト教に決まってるじゃあないか!!ばかにすんな!」
と思うかなと思います。
正解は、ユダヤ教。
キリスト教は、キリストが死んでから弟子が世に広めたものです。
キリスト自身が信仰していた訳ではありません。
あなたは知っていましたか?
この本の序盤~中盤では、
世界三大宗教と言われる「仏教」「キリスト教」「イスラム教」
が生まれる成り立ちが紹介されていきます。
著者である森さんも、典型的な日本人と同じく無宗教者なので、
所説あることも踏まえて、フラットな目線で宗教を勉強できますよ。
教養としてとても勉強になります!ですが、それだけにとどまりません。
私はこの本を読んで、日本人はもう少し、宗教について勉強する努力をした方がいいと思いました。
我々日本人はあまりにも、宗教に対し無関心であり、無知です。
それで問題がないならそのまま生きていけばいいのですが…
そういう訳ではありません。なぜなら、
宗教は世界中で争いを引き起こすきっかけになっているからです。
歴史を見てもそうですし、現在もそう。
日本ではまさに、神道が第二次世界大戦の日本の愚行を導きましたし、
オウム真理教が引き起こした残虐な事件が、記憶に焼き付いている方も、
中にはいると思います。
宗教は争いのきっかけになる。なら、
せめて宗教とは何なのか、全ての人が知っておいた方が良いと思います。
でなければ、一人一人の無知が宗教を攻撃し、また悲惨な事件が生まれるかもしれない。
だから、この本を通じて宗教の基本を勉強してみてはいかがでしょうか。
まあ、そう大げさな話でなくても、例えば海外の方と交流がある人なら、
その友人の信仰宗教を知っておくのは、大事なことだと思いますよ。
*宗教は「きっかけ」。「火種そのもの」じゃない。
この著者の森さんという方は、オウム真理教信者を被写体にドキュメンタリー映画を撮ってる映画監督さんです。
この方いわく、あんなに残虐な事件を起こしたオウム真理教の信者なのに、
凶暴で残忍な人なんて一人もいない。一人一人は、皆善良な市民なんです。
優しくて善良だからこそ、彼らはオウム真理教の理念
「世界の人々を救済する」という目的に共感しました。
そして、この不平等な世の中を立て直さなければならないと考え、
その結果として、多くの人が死に、多くの人が苦しむことになります。
なぜ優しくて善良な市民なのに、
このように歪んだ方向に間違ってしまったのでしょうか?
それは、様々な状況の中で、宗教が利用されやすいから。
宗教とはそもそも、人間の死への恐怖を和らげることを目的に生まれます。
死んだらどうなってしまうのか誰にも分らない中で、一つの答えを提示してくれるのが宗教。だからほとんどの宗教は、誰かを殺す殺生や自分を殺す行為を、絶対にやってはいけないこととして固く禁じています。
宗教によって「死」への恐怖を乗り越え、人生を迷いなく歩くことができるようになり、人生を好転させる人だってたくさんいます。
ですが、その「死への恐怖を和らげる」性質故に、時に宗教は、
生と死のハードルを低くしてしまうことがあります。
その性質を、外部の人が時に利用してしまう。それが問題なんですよね。
決して、宗教自体が火種になる訳じゃない。火をつけるのは人。
宗教は、きっかけにしかなり得ない。宗教自体には罪はありません。
人が宗教を利用するから、ろくでもないことが起こる。
時には政治に利用され、日本では神道の下、第二次世界大戦が肯定された。
戦争だって自爆テロだって、時の権力やビジネスに、宗教が利用された結果起こることが多いです。
人が宗教を利用する時、宗教はその性質故に、大義名分になりやすいんですよね。殺生を禁じているはずの宗教を、自分勝手に解釈して、自分たちは迫害されていると思い込み、例外を作り出す。神に試されていると信じ、神の名を称えながら剣を持つ。
宗教の内側にいるのは善良な市民です。自分たちにとっては正しいはずの
その行為によって、宗教の外側に大きな悲劇を生み出していく。
宗教を利用する人に、目を向けるべきなんです。宗教を否定するのは、
あまりにも表面しか見えていないのではないでしょうか?
そんなことを、この本は教えてくれます。
*神さまは存在するのかも。
私はこの本を読んでいて、確かに教養的に勉強になる部分もあるし、
宗教と人の歴史について考えさせられる素晴らしい体験をすることができました。ですが私が伝えたいのは、この本の最終章で語られること。
神さまって、本当にいるのだろうか?ということです。
いねーよ!という方のほうが多数派ですよね。笑
私もいねーよ!とは思う気持ちはあります。ですがそんな短絡的に考えをストップせずに、もう一度、よく自分の人生を振り返ってみてください。
何か人智を超えたものが働いている
こんな奇跡的な偶然があるのか
と思ったことはありませんか?
著者 森さんの友人の話が、印象的なエピソードとして紹介されています。
旅の途中、スイスとフランスの国境近くの村を通ったんだ。
雪をかぶったアルプスの山なみがすぐそばにあって、小さいけれど
とても綺麗な村だった。集落のはずれに古い教会があった。
ふと中をみたくなった。それまでもいろんな国で何度も協会のそばを通ったけれど、そんな気分になったことは初めてだ。
広い礼拝堂だった。でも誰もいない。
シーンと静まり返っている。
祭壇のほうに近づきかけた時、突然パイプオルガンの音が、
礼拝堂の中に響いたんだ。
パイプオルガンが鳴り始めるとほぼ同時に、ステンドグラスから、
夕日が差し込んできて、僕は陽の光に包まれた。
パイプオルガンは荘厳になり続ける。バッハのミサ曲だ。
その時にはっきり感じたんだ。神の存在を。
愛されていると感じたんだ。
言葉の説明だけじゃ、納得できないだろう。でも確かに感じたんだ。
愛されている自分を。赦されている自分を。
いろいろ悩んだり考えすぎたり、考えが足りなかったり、
失敗してばかりしている自分を、
いつまでもどこまでも肯定してくれる存在を。
おまえはそれでよいと抱きしめてくれる存在を。
…本当かよ?というエピソードですが、このエピソードからは、
神さまや宗教を説明するものとして、とても本質的なものを感じます。
宗教がなくても生きていける人は大勢います。
でもどんな人でも共通しているのは、完璧ではないというところ。
誰だって間違いをおかすし、絶望することもあるし、孤独におびえる。
すぐに道に迷うものです。
そんな時、ふいに超自然的な、論理では説明できないような出来事に出会う人は少なからずいます。傍から見れば「たまたまでしょ」と思うような現象でも、本人にとっては感動的な、奇跡的な出来事ってあるものです。
そんな出来事にあった時、神さまは足元を照らしてくれます。
悩んでた自分を、全てひっくるめて愛してくれます。
自分は一人ではないと気づかせてくれ、周囲の大勢の人ともつながりあっていることを思い出させてくれます。
神さまは存在すると思い込めば、迷いなく人生を歩めるようになるんです。
この著者の友人は、この出来事のあとキリスト教信者となり、人生を好転。
元々投げやりに人生を送っていて世界を放浪していたのが、帰国し仕事に励み、結婚し、子どもを持ち、教会に通い、幸せに生きているとのこと。
無宗教な日本人だって、意識のどこかで「お願い、神さま!」
「Oh my god!」と神さまを求めること、ありませんか?
奇跡的な現象が起こる可能性を、日本人も意外と認めている気がします。
この本を読んで、
私も人生を振り返ってみれば、奇跡的な出来事ってあったんですよね。
ある超偶然な出来事が起こったことがきっかけで、私は会社を辞め、
フリーランスとして独立しました。
いずれにせよ「いつか」夢を叶えよう!とは思っていたのですが、
やりたいことは「今」やらなければならない、と
そう言われているような気がしたんです。
誰しも言葉で説明できない奇跡ってあったりするんではないでしょうか…と私は自身の経験から勝手に思っています…。
だから、日々目の前のことを一生懸命取り組むために、
神さまを、奇跡をどこかで信じておいて、損はないのではないでしょうか?神さまに依存するにはあまりにも奇跡が起こる可能性は低いけど、99%起こらないけど、日々頑張っていれば、神さまが自分の頑張りに気づいてくれて、1%の奇跡が起こるかも?しれません・・・
神さまは存在するはず!たぶん!
ぜひ本書手に取って、「神さま」について考えてみてください。
以上、「ビジネスガッシュ!」第5回
「神さまってなに?」でした。
ではまた!