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ゴールデンカムイは愛情

 ゴールデンカムイ展に行ってきた。
久々にハマってコミックス全巻購入した漫画。絵が、とにかく丁寧というかこだわりがあって、その熱意が伝わるいいイベントだった。
ちなみに男女比は3:7くらいだった。女性人気すごいよねぇ。

【あらすじ】明治末期、およそ日露戦争とWW1の間くらいの話、北の大地における金塊埋蔵金争奪合戦。アイヌ、樺太、極東共和国、新選組、ロシア革命、奇人、変人、ウプチャヌプコロなどが絡んでくる活劇。この辺のワードと画像を見て気になったら読んでほしい。ちょっとグロめのギャグが平気で、深く考察するのが好きな人ならより好きになれる可能性が高い。

【感想】ネタバレにならない程度に語ると、埋蔵金争奪戦というと権謀術数とか野望の話だと思って読み進めていたが、
(それも有るけど)この漫画はむしろ「愛」と「役目」の話だ。
そう理解するとストーリーが腑に落ちた。

 人間が、それぞれの持ち分を活かして強く生きようとする話。自分らしく生きようとすると、まあ傷ついたり死んだり捕まったりするんだけど、それでも何かを果たそうとする線香花火の煌めきの美しさを、俺は物語から見出した。
 そして、なんでそんな強く生きられるかというと、周囲への「愛」周囲からの「役目」を与えられているから。
 作中でもどちらかが欠如している人間には、それを補完されるイベントが起こるか、さもなくば何処かで脱落する。具体例はネタバレなので避ける。 特に「愛」の欠如が補完されるイベントについては、最終章で恐ろしく印象的なのがある。何度読んでもあの周辺の話は理解しがたかったけど、考察系のオタクはやりがい感じると思う。

 強く生きるには「愛」と「役目」の二つが必要なんだと思う。
少なくとも凡人には。
 そう考えると、「結婚」って一気に「愛」「役目」の両方がセットされる凄いイベントだ。

【最後に】
カント オロ ワ ヤク サク ノ ア・ランケプ シネプ カ イサム.
(天から役目なしに降ろされた物はひとつもない)

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