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ヒーローが自分と同じ年齢だったとき


「好きなアーティストが影響を受けた音楽」ってよくインタビューとかでも話題になったり興味が湧くものだと思う。


じゃあ、好きなアーティストが今の自分と同じぐらいの年齢の時、一体どんな心境でどんな音楽を聴いてたのか。


我らが04 Limited Sazabysのゲンくんの音楽ルーツを辿る興味深いインタビューが公開されていました。


初めて聴いて衝撃的を受けてその後もずっと自分にとってのアンセムなのが、NABOWAの「フォーキー feat. Naoito」という曲。それまで僕はクラスの中でもワイワイ騒いでいるようないわゆる陽キャタイプだったんですけど、徐々に内面的な世界にも興味を持つようになっていきました。自分たちの最初のCDもストレートでアッパーな英語詞だったんですが、それだけじゃダメだなって思って、自分の中にある葛藤や苦しさを表現していこうと思ったのもこの頃です。

アーティストの音楽履歴書 第8回 GEN(04 Limited Sazabys)のルーツをたどる - 音楽ナタリー(https://natalie.mu/music/column/348245)より


彼が今の僕と同じ23~24歳ぐらいの時、バンドは長い間音源をリリース出来ずに1番苦しい時期を過ごしていたが、その時によく聴いていたジャズやヒップホップ等の音楽、言葉がバンドの視野を、表現の幅を広げてくれたと話している。


英語詞で陽性なアッパーチューンが特徴的なパンクロック界において、日本語の内省的な言葉や彼が育ってきたサブカルチャー的な要素を取り入れたことで、バンドに未来の光が射したのだった。


君は僕じゃなくて君
僕は君じゃなくて僕
胸の奥の心の声が
なりたい自分でいろよって言うよ

この曲のこの詞に救われたと、多くのインタビューで語っている。

当時のゲンくんと同じ歳になった今の自分にも深く優しく響いてくる。



一方で、24歳の冬には年末フェスのメインステージに立っていたのが、当時飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進を続けていたKANA-BOON。


先日デビューから6年を迎えたバンドは成長期から成熟期を経験し、現在はメンバー不在の困難と向き合いながら活動を続けている。

メジャーデビューした日のボーカル鮪さんのツイート。言葉がとてもリアルに感じた。



幸せは不幸と正反対にいるわけではない。

いつも嫌なことや悲しいこととも隣り合わせで、少しだけ幸せを感じられることが多ければ、それは幸せな日々なのだ。


今の僕と同じ歳だった頃のゲンくんも、音楽に救われた瞬間があって、うだつの上がらない日々でギリギリ幸せを感じられたからこそ今があると思う。


自分にとっても、その少しだけ勝っている幸せの要素を、好きな音楽や好きな人が担ってくれているのだと思うと、それは本当にかけがえのない存在だ。


これからも自分の好きな人や好きな音楽が、少しでも周りの人達の幸せを作り出せたら、その瞬間を生み出すサポートが出来ればなと改めて思った次第です。

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