有精卵とグリーンダ・カ・ラで自宅で培養肉が作れるらしい
羽生雄毅氏の「夢の細胞農業」によると、今や小学生が夏休みの自由研究として培養肉を作ることも夢ではないという。無論、厳密には材料はこの二つだけではないが、それでも普通にその辺のスーパーで買えるものだけで一般人でもできてしまうというのは驚きだ。
通常、培養肉の材料として使われるFBS(ウシ胎児血清)や培養液のDMEM(ディーメム、と読む。Dulbecco's Modified Eagle Medium)は大変高額かつ一般人には入手不能であるので、DIYできないかと模索した結果、培養元の生きている細胞として有精卵を、基礎培地としてスポーツドリンクなどを配合した自家製培養液(詳しい作り方は「体の細胞を育む!培養液ドリンク DMEM」を検索)、成長因子には卵黄を使うという結論ににたどり着いたらしい。
おまけに研究所にあるような専用の機械なども一切使わないという前提なので、遠心分離機として扇風機、インキュベーター(培養装置)として改造したおしぼりウォーマーないし発泡スチロール箱に爬虫類用ヒーターやCO2発生装置(これもクエン酸と重曹、水を混ぜて自作できる)を設置したものを使うという徹底ぶりでコストダウンに成功したそうだ。ただし自宅でDIYすると雑菌が混入するおそれが極めて高く、うまくいかないことも多いんだとか。
ちなみに現時点でこの方法で作られる培養肉はそんなに大きくなく、揚げ玉ぐらいのカワイイものだ。
だが将来的に誰でも手軽に自宅でお肉を培養できるようになったら、と考えるとすごい時代が間近に迫っているのだと実感する。