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劇的ビフォーアフター:なんということでしょう、○○家の壁が鋼鉄製に生まれ変わりました。

  • 劇的ビフォーアフター:なんということでしょう、○○家の壁が鋼鉄製に生まれ変わりました。

 私は食事を食べるのが人よりかなり速い。大体いつも5分ぐらいで食べ終わってしまう。これは私が幼い頃、父がキレるとテーブルがひっくり返されたりして食事が強制終了させられてしまうことが多々あったためだ。

 父はおそらく精神疾患を患っており、仕事から家に帰ってくると些細なことを理由に怒った。大声で叫び、皿やらコップやらを壁に投げつけ、兄弟が泣きながら謝っても許さなかった。頻度も半端なく、兄弟の話ではひどいと一週間に2、3回ぐらいのペースで物を壊していたらしい。

 当時父と兄弟が四六時中ケンカしていたせいで私の家の壁にはいくつも穴が空き、後で頑張って修繕した跡が今でも残っている。

 そんなわけで、兄弟といっしょにテレビを見ているとき、たまたま劇的ビフォーアフターがやっていて、私がふざけて「なんということでしょう! 〇〇家の壁が鋼鉄製に生まれ変わりました! これならいくら皿をぶつけても壁が壊れることはありません!」と言ったところ大ウケしていた。

 子供はどんな環境にも適応するものだ。

  • 「俺の言うことが聞けないなら裸で出てけ」

 私が幼い頃、父と兄弟は心臓に悪い喧嘩を何十回もしていた。冗談抜きで年間通算100回以上とかになるのでは、というぐらいの頻度だったので、正直一つ一つがどういうものだったのか、ということについてあまりよく覚えていない。

 ある程度覚えているものの一つ。私が小学校高学年ぐらいのとき(5、6年生?)だったか、夜に父と兄弟が大ゲンカになり、父は近所中に聞こえるような声で執拗に怒鳴り散らしていた(この時だったか分からないが、「ウチのケンカの声近所中にまる聞こえだよ! まる聞こえ!」などと叫んだりしていた)

 最終的に父は「(そんなに文句言うんだったら)俺がお前に買ってやったものを服も含めて全部捨てて、裸でウチから出ていけ!」というようなことを叫んだ。

 その結果、兄弟は本当に裸足で一階の窓から飛び出して行ってしまい、夜中に何時間もウチに帰って来なかった。

  • 母が兄弟を包丁で刺そうとした

 いまだに謎な出来事なのだが、私が小学校五年生だった頃、母が高校に入ってすぐ不登校になった上の兄弟とそのことでケンカになり、兄弟を包丁で刺そうとしたのだ。
 私にはもう一人兄弟がいるのだが、あの時は焦って下の兄弟といっしょになって母と上の兄弟の二人を懸命に止めた。
 その結果大事には至らなかったのだが、その後母は私たち二人を胸に抱いて「いっしょにお風呂入ろうね」などと意味不明なことを言い出した。
 私はこの時、「母は頭がおかしくなってしまったのだ」とひどく恐怖したことをよく覚えている。

 ちなみにその後、私は「上の兄弟が母をおかしくしてしまった」と思って、些細なことで彼女に当たるようになった。当時、家の中で「上の兄弟はおかしい」という扱い(=家庭内いじめ)を受けており、父と母が正しいことになっている家の中ではある意味普通の行動だった(?)。
 しかし、そういうことがしばらく続いて、今度は上の兄弟がキレて、お茶の入ったペットボトルで私の頭を殴ってきたことがあった。 
 結局その後、私は兄弟をいじめるのをやめた。

 30を過ぎてから上の兄弟にこのことを謝った。もう昔のことだからいい、と言われたが、いまだに自分で自分が許せない。
 母は記憶喪失(?)らしく、何度このことを話しても私の記憶違いということにされる。

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