【東大生note】東大生が考える、「自己満足」のOB訪問から抜け出す方法。
皆さんこんばんは!東大3年のイケてるスリスリくんです。
本日は、OB訪問をしようと考えている就活生の方に向けて、私が今までの経験を通して学んだ「OB訪問のコツ」をお伝えしようと思います。
本記事の内容は就活だけでなく、仕事・商談・交渉等にも通じる話となっていると思いますので、ビジネスパーソンの方もぜひご覧になっていってください。
まず、OB訪問全体に共通するポイントをお伝えし、その後オンライン特有の気をつけるべきポイント、オフラインで気をつけるべきポイントの順にお話ししたいと思います。
OB訪問で気をつけるべきポイント〜オンライン・オフライン共通編〜
まず、OB訪問を行う際には「社会人の方が貴重な時間を割いて会ってくださる」ということを常に忘れないようにしましょう。
これは、仕事で取引先の方とお会いする時も同様です。
本来、ビジネスでは「話をする」というのは相手と自分が「対等」である必要があります。
つまり自分が相手の話を聞くことがメリットになり、同時に相手も自分の話を聞くことがメリットにつながっている必要があるのです。
特に学生は「内定につながるから」とか「なんとなく話を聞きたいから」という理由でOB訪問をする人が非常に多いですが、そのような浅い理由で訪問するのははっきり言って社会人に迷惑です。
このような学生はネットで調べればすぐにわかるような質問を聞いてOBにマイナスの印象を与えてしまうことがよくあります。
せっかくのOB訪問なのですから、当事者でしか知り得ない鋭い質問ができるよう準備して臨みましょう。
では、そういった「鋭い」質問をするにはどうしたら良いでしょうか?
私は、以下のような手順でOB訪問時の質問を考えています。
①訪問するOBが、その企業のどの部署・部門にいるのか確認する
②企業の公式ホームページを確認し、その部署がどういう業務をしているのか、収益構造はどうなっているか、リスクは何か、同業他社との違いはどこか、などを総ざらいする
③自分の興味あるトピック(例えば、デベロッパーの商業施設担当の方と会うなら海外進出時の課題や災害対応、コロナ禍での取り組みなど)をいくつか決め、それについて他のサイトを使って詳細に調べる
④自分なりの視点で得た知識の「つながり」を見つけ、ネットには載っていない課題や疑問点をあぶり出す
です。もう少し説明しましょう。
①は、「なんとなくダラダラ調べる」ことを防ぐためにやります。
特に大企業の場合、実際に会うOBが自分の担当部署以外のことをあまり詳しくないという場合が往々にしてあります。
自分が詳しくないことを就活生にダラダラ質問されても答えようがありませんし、会話も弾みにくくなるでしょう。
実際に担当する部署・部門が分かっていれば相手に合わせた適切な質問ができるようになりますし、相手も就活生がある程度の前提知識を持っているとわかれば、知識不足の就活生には教えないようなエピソードを話してくれることもあるかもしれません。
こういった理由で、最初に「何を調べるかはっきりさせる」ことは就活生にもOBにもメリットの多い手法だと言えるのです。
②は、「業界・企業に関する最低限の知識をつける」ためにやります。
就活生はまだ仕事をしていないため、その業界・企業に対する知識はヒヨッコ同然です。
何の準備もしないでOB訪問に臨めば、知識の浅さを見透かされ、「この人は何の準備もしてこなかったんだな」という最悪の印象をOBに与えてしまうことになりかねません。
また、OBが貴重な話をしてくれていても、業界や企業に対する就活生の知識が不足しているために「その話にどういう意味があるのかわからない」という状況になる可能性もあります。
それでは、わざわざOB訪問をしている意味がなくなってしまいますよね。
そのため、業界に関する「常識」はあらかじめ調べておく必要があるのです。
③は、「深い質問を引き出す」ためにやります。
人は誰しも、多かれ少なかれ思考に「クセ」があります。
それは生まれ育った環境・今までに学んできた分野など、いろいろなものに左右されます。
私の場合は東日本大震災で被災した経験がありますので、防災についてはとても関心があります。
こういう、「自分が興味をもてるもの」を軸として質問を考えた方が深い考察や質問を考えやすく、お互いにとって有意義な訪問をすることができるのです。
④は、「オリジナリティーある質問をする」ためにやります。
③までで得た知識をインプットしたあと、自分の思考の「クセ」を最大限生かし、それらに関する「つながり」を発見します。
例えば、私は某大手デベロッパーの方にOB訪問をしたのですが、その企業では商業施設の集客力向上のため、定期的に自社で開発した商業施設を増床したりリニューアルしていました。
すると必然的にテナントの入れ替わりが激しくなるわけですが、私はこの事実を防災と関連させ、次のように考えました。
『テナント入れ替えが頻繁に起こると、テナント同士のつながりが希薄になる。そうなれば、大規模災害発生時にテナント間の相互連携が機能しなくなり、お客様の避難誘導などの全館対応に支障をきたすのではないか?』
このレベルの問いであればネットにもなかなか載っていないはずですし、相手にとっても「答えがいのある」質問になるでしょう。
OBにも「この人はちゃんと勉強してきてるんだな」という印象を与えることができ、選考に有利に働くかもしれません。
このように、「自分なりの軸」を決め、それに合わせて情報を「つなげる」ことでオリジナリティーある質問をすることができます。
皆さんもこのステップに沿って「有意義な」質問を考えてみてください。
OB訪問で気をつけるべきポイント〜オンライン編〜
最近は、ビズリーチなどの就活サイトを用いてオンラインでOB訪問ができる機会が多くなりました。
オンライン訪問において気をつけるべきは、次の2つです。
①リアル以上にハキハキする
②質問を多めに用意しておく
①については、オンラインだと相手の表情がわかりづらいからです。
オンライン訪問では画面越しに相手と面会するため、どうしても相手の顔は小さく映ります。
そのため、リアル以上にハキハキ話したり、聞いているそぶりを見せないと、相手も「なんか暗い感じ」とか「ちゃんと聞いてくれてるのかな?」と思われる可能性が高くなります。
これはオンラインでの商談等でも同様です。
オンライン訪問では、いつも以上に「ハキハキ元気よく」、そしてしっかりインカメラ目線。うなずきも大きくし、「話を聞いている」アピールをやりすぎない程度にしっかりやりましょう。
これだけで、だいぶ印象が変わるはずです。
②については、特に就活生のオンライン訪問では「間が持ちにくい」からです。
オンラインではオフラインのように、何となくの雰囲気で話すことができません。
そのため、予想以上に会話が弾みにくく、就活生の質問責めのような形になってしまうことが多いのです。
そうなった場合、用意した質問が少ないと話すことがなくなり、気まずい空気が流れることも...。
そうならないよう、質問は多めに考えていきましょう。
OB訪問で気をつけるべきポイント〜オフライン編〜
オフラインにおいては気をつけるべきは、
①清潔で明るい印象を心がけること
②お礼をしっかり言う
ことです。
①は、髪型、服装、礼儀作法など、OBに見られる可能性のある要素全てに適用されます。
OB訪問では、学生のだらしなさは厳しい目で見られます。
自らは「準社会人」であるという認識を持ち、卑屈になりすぎず、傲慢になりすぎず、「見ていて・話していて気持ちのいい就活生」であることを心がけましょう。
②については、意外とおざなりになりがちな部分です。
例えば、OB訪問を終えたらすぐにお礼のメールやメッセージを送りましょう。
1日遅れたらアウトだと思ってください。
仕事というのは速さが問われます。
お礼のメールすら迅速に送れないような学生は、どこからも採用されないと心得ておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
OB訪問では、その学生がいかにその企業の現状・課題を正しく捉え、そこで自分の強みをどのように発揮していけると考えているかが明らかになります。
とにかく内定が欲しくて「数を稼ぎたい」気持ちはわかりますが、その考えは相手のことを考えていない自己満足です。
そういう人と仕事をしたいとは思わないでしょう。
相手も自分も有意義に訪問を行い、ネットでは得られない生の声を聞く。
そのために、上に述べたような方法で自分なりの「ロジック」を持ってOB訪問をされることを強くおすすめします。
それが実現できれば、あなたにとっても相手にとってもハッピーで実りある訪問ができると思います。
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