菅義偉さんの出身地、しれっと「秋田県」だけに。神奈川県は地元じゃない? 首相官邸HPが明記
2021年10月4日、菅義偉首相が率いた内閣が総辞職した。さっそく首相官邸ホームページでも過去の人扱いで菅内閣が歴代内閣の項目に追加されているのだが、菅前首相の出身地も、いつの間にか「秋田県」のみに変更されていた。
9月初めに総裁選不出馬を表明した時点では、出身地の秋田県に加えて、これまでの歴代首相プロフィールにはなかった「衆議院議員」の項目をつくり「神奈川2区、当選8回」と書き加えていた。今回の退任にあたり、わざわざ消した理由が気になるところ。昨日までの親分を国会に送り出してくれた神奈川2区は、もはや菅氏の地元ではないという見解なのだろうか?
▼2021年9月9日時点での菅義偉氏のプロフィール画面のキャプチャ
出身地=選挙区じゃなかった?
先日検証したように、首相官邸ホームページでは総理大臣の出身地について、戦前は出生地、戦後は選挙区を基準としている(サイト内で明記)。
たとえば、安倍晋三氏、鳩山由紀夫氏はともに東京生まれ東京育ちだが、それぞれ山口県、北海道と表記している。
▼あべっちのプロフィール
▼鳩ぽっぽのプロフィール
一方、山口県で生まれ育った菅直人氏の出身地は、選挙区である東京都と表記している。
▼イラ菅のプロフィール
首相官邸ホームページの出身地表記を巡っては、2020年9月、山口県がコロナ禍の真っ最中に県庁で開催した「山口県の総理大臣展」という渋すぎる企画展で、菅直人氏を華麗にスルーした理由として「官邸ホームページの表記」を挙げたことがある。少なくとも一部のお役所にとって、首相官邸ホームページは事実より優先すべき絶対的でチョー大事な表記基準なのである!
岸田新総理の出身地はどうなる?
これまでの基準に従えば、菅義偉氏の出身地は「神奈川県」になるはず。しかし、本人の希望なのか、おらほの偉人を増やしたい秋田の希望なのか、はたまた神奈川の有権者に嫌がられたのか、2021年10月5日0時40分現在、プロフィールから神奈川県の項目は消えて「秋田県」のみである。菅氏は横浜市会議員からトップに上り詰めた人物であり、秋田県の行政や有権者は彼の政治的キャリアに何ら関与していないのに「秋田県」だけである。
▼2021年10月5日時点でのガースーのプロフィール
さて、新たに就任した岸田文雄氏もまた、生まれ育った土地と選挙区が異なる首相。現時点(2021年10月5日0時50分)で、まだ個別のプロフィールページは作成されていないようだが、出身地はどうなるだろうか。まさしく生まれ育った東京都か、当人を議員に選んだ広島県か。ページが公開されたら追記したい。
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