見出し画像

ほんなら、奈良へ


CMで「いざいざ奈良」
とそれは古都を満喫すべく洗練された大人旅を誘っているが“しゃーなし”行って来た一人旅の模様を。

はい、母がまた不調。
やはりいろんな人に謝りまくるようで。不審→通報→保護される。本当に申し訳ないの極み…
週末に諸々手配する、仕事終わり仮眠を取り真夜中に出発!初の車移動!
感じた事は
・夜通し働いている人の有難み
・関西ってホンマに陸続きなんやぁ。
・関東から関西へ思い立った翌日に車で行けるなんて大人になった(すでに立派なおばさんだけどさ)
こんなことを考えつつ1人熱唱しながらドライブ

岡崎らへんのSAでみた朝焼け
木がうっすらハートに見えて荒んでいた心が癒される

母は聞いていた通り痩せていた
施設職員さんから「懺悔しながら、食べずに命を断とうとしてはるみたいです」と聞く。何その作戦
命あるものはいつか尽きるんや、それまで懸命に生きなはれ。心で突っ込む

診察で話すところによるとやはり子に先立たれたことが悲しくて、悪い事してしもた、と責めているらしい。
「娘も虐待同然の扱いしたけど、こうして優しくしてくれて…。」そうは言うものの母の目に私はほぼ入っていない虚しさ。

病院で1日が終わる。

しかし奈良に来るなら来たかった所が

モンベルアウトドアビレッジ奈良店

自転車やカヤックの展示もたくさんあった
限定のボトルやTシャツが可愛かったが、結局ケチさが勝り購入せず(買わんのかい)
今度母を連れて見たり、併設のレストラン来よう
ちょっと名残惜しさを残して後にする。

自分を労る言い訳をしてちょっと良いホテルへ(いつもはこの半額くらいのビジネスホテルに泊まる)決め手は大浴場
部屋着が着心地良くて館内スリッパ&館内着で動けるの良かった

洗髪時に眠気が…
夕食はコンビニ調達。

欲望のままに購入したら何とも矛盾の組み合わせ

夜中から走って来たから、21時には寝ていた
翌朝6時過ぎに起床。
バイキング、休日だからか朝一は空いていた

はい、昨夜の胃もたれの影響
やのに、大好きな三輪そうめんの誘惑には乗った!2杯

食べたらそのまま持ち帰れるコーヒーをカップに注いで、片手に散歩へ。
朝の奈良良い!

鹿は神の使い
いろんな所に鹿!シリーズ


そして奈良市街地で目に入るこれ

遠目からでも結構目立つ

興福寺の五重塔の再建らしい。
そういや前日「お母さんは五重塔、改修前にしっかり姿見られたんやで」何その『五重塔見たマウント』
私も関西に長く住んだし見たことあんねんけど(何その、『私も五重塔見たことあるし、マウント返し』

って会話があった。

さすが歴史的建造物


完全に修理が完了するのは令和14年。なるほどね、半ば予想していた。次に見られるのは8年後、完成した時には生きてるか、見れるか分からんってことね。
母は80才くらいになってる、生きていても死んでいてもそう珍しくは無い

けれどこの覆いが取れて修理が完了した時にもう母とは見れんのかなぁ、って思うと親戚いないし、たった1人の肉親だから…なんか取り残される感が強い。
たわいのない、もはや内容もない
「お母さん、あのさぁ」
って電話することもできんくなんのかぁ

ひとり涙する、朝の奈良公園…笑

母はお札や祈祷、永代供養に注ぎ込み(一般よりは少額だろうが、自分の食事削ってでも優先する)これがもはや生きてる私蔑ろにしてるように感じてしまう。それほどまでにきょうだい(母の子)の成仏を祈っているが

私はさこんな面倒な母を置いて、悲しませて先に逝ったきょうだいを祟ってやるからな(やめろ。祟られるのはこちらか?なら恨んでやるからな)


散歩の帰り道に、欲しい御朱印と県立美術館のポスターに惹かれてこの後の予定を立てる。
せっかく奈良に来たのだから!転んでもただでは起きない精神。観光してかないと!!

帰って朝風呂で汗を流す
サービスのドリップコーヒーを飲んで出発

が、

県立美術館は休館
ちなみに国立博物館も休みだった

全然開催日時が目に入ってなかった
また名残惜しさを残して…

興福寺の中金堂へ
国宝や重要文化財の仏像が展示されている

左の朱色の建物
仏像は撮影禁止、ぜひ実物を

ちなみに私も母も出身地ではない

奈良は古都でたくさんの史跡があるのはもちろん
大阪や京都と違い『空が広い』これが他県民からすると『田舎』なのかも知れないが、今改めて訪れると
解放感があるのに、趣ある建物や史跡、寺社仏閣が加わってなんだか偉大な空気を感じる。

興福寺の中金堂では金色の地に切り絵の鹿が付いた見開きタイプの素敵な御朱印を。鹿守りは“お守りマスター”の友人へ土産

それから公園内をまた散歩して、
外国人客に混ざりかき氷

奈良には映えるかき氷たくさんあるが
昔懐かしいみぞれ(¥400)が暑さと悲しみに溶けてく

昼前に奈良を後にする。
休憩しつつ、帰りは渋滞もあって8時間はかかったかな
軽自動車でよう走り抜けた

「ほんなら行くかぁ」としゃあなしで来て休日が一瞬で過ぎ去り、精魂尽きた感じがしたが
歴史ある街の懐の広さというか、何より人も優しい
奈良の鹿と街に癒され帰って来た

母の神頼みや懺悔も止めないがまずは自分のささいな楽しみ、幸せを受け止めてほしいと思わずにはいられない
何より、対応して下さった施設、病院、他にもたくさんの方々に感謝が尽きない。


次こそはこの素敵な街をゆっくり満喫したい



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?