カンボジアへのビジネス展開。現地の子どもたちへ、日本の水泳指導を届けたい
多くの企業が日本の人口減少による市場縮小という課題に直面しています。ぼくが代表のSwimmyも例外ではありません。そんな中で「日本の優れた水泳指導技術を、アジアの成長市場で展開できないか」という検討を始めました。
市場を求めて:シンガポールでの挫折から見つけた新たな可能性
最初のターゲットとして選んだのは、アジアの経済大国シンガポールでした。しかし、実際に市場調査を進めると、すでに多くの競合が存在し、市場が成熟期を迎えていることが判明。ここでの展開は現実的ではないと判断しました。
その後、他の東南アジア諸国の調査を進める中で、ある衝撃的な事実に出会います。カンボジアでは、毎日6人もの子どもたちが水難事故で命を落としているのです。この数字を目にした瞬間、「ここで私たちの技術が役立つのではないか」という可能性を強く感じました。
動き出す:日本の叡智を結集したプロジェクト始動
具体的なアクションを起こすため、まず東京商工会議所に相談しました。経験豊富な専門家の方々から、現地の市場環境や社会情勢の理解の重要性、そして実践的な交渉術まで、数々の貴重なアドバイスをいただきました。
そして、プロジェクトチームを立ち上げ、現地パートナーとの協議を開始。プノンペンのグンゼスポーツ株式会社、シェムリアップのSurvival Swim Clubとの協力体制を構築し、ウォーターセーフティー水泳イベントの開催にこぎつけることができました。
このイベントには、公益財団法⼈⽇本ライフセービング協会に協力いただき、公益社団法⼈⽇本⽔難救済会からも後援をいただくことができました。さらに、外務省による日本カンボジア友好70周年事業としても認定され、現地メディアからも大きな反響をいただきました。
リアリティとの対峙:現地で見えてきた本当の課題
しかし、現地での活動を通じて、様々な課題も見えてきました。
平日は両親が夕方まで仕事で、習い事は土日集中
人口の平均年齢が27歳と若く、日本のような幅広い年齢層向けのプログラム展開が難しい
政府は貧困対策を優先し、水泳教育への優先度はまだ低い
6〜9月の雨季は屋外プールでの活動が制限される
アジア市場開拓への野心:挑戦は始まったばかり
これらの課題を踏まえ、現在は事業展開の方向性を慎重に再検討しています。しかし、この挑戦から得られたものは決して小さくありません。実際に現地に足を運び、市場を肌で感じ、人々と交流する中で、私たち自身の視野も大きく広がりました。
日本のサービス品質は、間違いなく世界で通用する価値があります。特に、教育分野における日本のノウハウは、アジアの成長市場で大きな可能性を秘めていると確信しています。
今後もSwimmyは、ビジネスとしての成長と社会課題の解決、この両輪をしっかりと回しながら、新たな市場への挑戦を続けていきます。
菅原優のYouTube
現地メディア出演
「Agence Kompuchea Press」
・記事 https://akp.gov.kh/kh/post/detail/289577
・Youtube https://youtu.be/tJ7HysGfGgQ
「ThmeyThmey」
・記事 https://thmeythmey.com/?page=detail&ctype=article&id=131045
・Youtube https://thmeythmey.com/?page=detail&id=131188
「Hang Meas TV 」
・動画 https://fb.watch/nUmtYLbMJx/
「TV Siem Reap」
・動画 https://fb.watch/nUm5rF38FI/