狩猟日記:2024年11月6日(ジビエ処理場は儲かるのか?)
石畠は食べていけるのか?と良く質問されるので今日はジビエ処理場は儲かるか?について書く。菅平は10時で3度、日中で7度。雨上がりで空気が澄んでいる。
今日は、タヌキ、鹿、ハクビシンと3匹罠にかかっていた。タヌキとハクビシンは駆除する。有害鳥獣駆除といって農作物等に害を与える動物を駆除すると行政から報奨金が貰える。金額は行政でマチマチ。そして有害鳥獣駆除はほとんどの場合、猟友会員のみが従事できる。上田市の場合
・鹿、猪:15,000円
・狸、狐、穴熊、ハクビシン、アライグマ:3,000円
の報奨金が貰えるが猟友会もたくさんの支部があり、全額駆除した個人に貰えたり、全く貰えなかったりと闇が深い。
仮に全額貰えたとすると①今日の報奨金は21,000円。
狸の写真は撮り忘れた。報奨金どうこうよりも、毎朝りんご畑の見回りをしていると、そこで働いている人から感謝されるのが嬉しい。もちろん報奨金も大事だが人の役に立っているかどうかはもっと大事。
鹿を処理場まで生体搬送(生きたまま搬送)しすぐに解体する。今日の鹿は、解体してみて状態が良ければ東京調布のレストラン(Barry's)にすぐに配送することになっている。
罠にかかった鹿は長時間罠にかかったままにしておくと打撲や傷が多くなり、美味しいお肉にならない。今日の鹿はほとんどダメージがなかったので、調布のBarry'sさんに写真を送り確認してもらう。
今日はこの鹿を1頭分買ってもらえた。本当に良い鹿なので、東京の人は近日中にBarry'sさんを訪ねて欲しい。
②今日の鹿肉の売上:28,000円(税抜)
この鹿以外にも、長野市のレストランから注文が1件
③在庫の鹿肉の売上:3,300円(税抜)
ジビエ処理場は儲かるのか?
11月6日の売上
①報奨金:21,000円
②今日の鹿を解体し発送:28,000円
③在庫の鹿肉を発送:3,300円
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計:52,300円
すごーーーい毎日5万円?って思った人もいるかもしれない。石畠はジビエ処理場で食べていけるのか?の答えは今の所「ちょっと厳しい」。今日のような状態の良い鹿は月に2〜3頭しか捕れない。その2〜3頭の鹿をタイミングよく1匹全部買ってくれる人もほとんどいない(部位指定で買ってもらえるレストランがあるだけでもありがたい)。
そして毎日見回りをしたり罠の場所を変えたりしていても1週間まったく鹿も猪も捕れない時もある。ジビエ処理場の経営を軌道にのせる為に自省も込めて毎日日記を書いている。
ここまで読んで頂いたみなさん、捕れたら送る「鹿肉」という商品があるので、石畠がジビエ処理場で食べていけるように応援してくれると嬉しい💪