石畠吉一(菅平鹿肉店)

長野県菅平高原でジビエ処理場を経営しています。菅平に訪れるアスリートに高タンパク低脂質の鹿肉を提供するために毎日狩猟をしています。日々の狩猟体験を綴っていきます。たまにキッチンカー(髭の鹿タコス)で鹿肉を使ったタコスを売っています。

石畠吉一(菅平鹿肉店)

長野県菅平高原でジビエ処理場を経営しています。菅平に訪れるアスリートに高タンパク低脂質の鹿肉を提供するために毎日狩猟をしています。日々の狩猟体験を綴っていきます。たまにキッチンカー(髭の鹿タコス)で鹿肉を使ったタコスを売っています。

最近の記事

狩猟日記:2024年11月21日

菅平のスキー場は明日オープン。明日の朝までには狭いけれど1コースできそう。素晴らしい。 現在、罠は15個かけていて今日も罠の作動なし。追加で罠を1つ追加する。 時間があるので処理場の掃除をし、村上春樹をしばらく読んでいた。湊さんから電話があり急遽鹿を取りに行くこととなる。現場に行くと、2頭の子鹿が罠にかかっている。 処理場に搬送を終えたのが12時40分。僕も湊さんも16時から他の予定があるので、14時過ぎには解体を終えなければいけない。湊さんとは一緒に仕事をすることが多

    • 狩猟日記:2024年11月20日

      写真は夕飯に食べた鹿ヒレのステーキ。ヒレとイチボは誰が焼いても美味しい。背ロースの方が若干火入れが難しいように思う。夕飯のスープには鶏肉が入っていて、副菜のサツマイモの炒め物には豚肉が入っている。こんな食生活をしていては80億人が等しく暮らせるはずがないと思いながら夕飯を終える。 午前中は、猟友会に提出する10月11月に駆除した動物の写真とそのリスト整理。写真のデータが51枚もあり、この印刷代金だけで2000円を超える。DXとかデジタルとか毎日メディアが言ってるが現場はこの

      • 狩猟日記:2024年11月19日

        中央に見える山は日本百名山の四阿山(あずまやさん)。四阿山は上田側から見ると四阿山なんだが、反対の群馬県からは吾妻山(あがつまやま)と呼ぶ。 今日は処理場に雪が積もるのが分かっていたので、朝タイヤをスタッドレスに履き替えた。罠の数をしばらく減らしているので、今日は獲物なし。西荻窪の「和食なない」さんに送る鹿肉を用意する。 和食なないさん11月25日〜27日に、渋谷サクラステージで「おでん」を提供するよう。鹿おでんに興味がある方、是非イベントへ。 配送して帰宅。今日は鹿ハ

        • 狩猟日記:2024年11月18日

          菅平の処理場で初雪。灯油ストーブフル稼働で、昨日の鹿2頭を震えながら精肉。 新宿の ease さん 長野駅前の citta さん に送る鹿肉を準備。 昨日のお肉の状態がとても良いので、寒いが気分はいい。 クロネコヤマトで2件発送し、三浦さん(上田のデザイン事務所)の会社で今日は珍しく、鹿以外の仕事をする。市議会議員も来て一般質問を隣で考えていた。23時まで仕事し帰宅。

          狩猟日記:2024年11月17日

          山奥に ジムニー4台 猟銃の音 この写真を見て俳句を詠んだ。すぐに友達に送ったけれど無反応。ジムニーが4台ってなかなかないし巻狩り(1000年前から続く猟)という日本の伝統文化を詠んだが反応なし。 巻狩りの犬に追われたのか、鹿が2頭罠にかかっていた。メス1歳と3歳。 東京西荻窪の「和食なない」さんから鹿の注文が入っていたので、冷蔵のお肉をちょうど送れる。どちらも罠にかかってから時間が経過していなかったか、お肉の状態が良い。巻狩りの犬に感謝。

          狩猟日記:2024年11月17日

          狩猟日記:2024年11月16日

          罠の数を減らしているので今日も獲物はなし。明日罠を追加する予定。 処理場で灯油ストーブでお湯を沸かしながら、ノルウェイの森(上)を最後まで読む。処理場の掃除をして配送の準備。 宝塚市のコーヒースタンドでは菅平と同じ「鹿タコス」が食べられる。定期的にタコス用のお肉を送っている。後は東京に1件タコス肉を配送。 クロネコヤマトの事務所は、旬のりんごを遠方で送る人たちで超満員。

          狩猟日記:2024年11月16日

          狩猟日記:2024年11月15日

          表紙は菅平のスキー場(裏太郎ファミリーゲレンデ)。22日オープンらしいが雪づくりは間に合うのか? このゲレンデから車で10分くらい上田方面に下るとジビエ処理場がある。昨日りんご畑の罠を25個撤去したので、残りの設置している罠は15個程度。罠の近くには連絡先を書いたカードを設置しなければならない。今日はそのカードを全て狩猟期間のものに再設置した。獲物は無し。 16時から猟友会の初猟祝(誰も何も仕留めてないが😁)という飲み会。僕が所属しているのは上田市真田町猟友会菅平支部。会

          狩猟日記:2024年11月15日

          狩猟日記:2024年11月14日

          表紙はいつも見回りをしているりんご畑の横にある紅葉林、奥に見える緑がりんご畑。明日(11月15日)からは猟期、今日で有害鳥獣駆除期間は終了。ということでりんご畑の罠を全て撤収する。全部で25個。 りんご畑は広大だが春からずっと罠をかけているので、さすがに鹿、猪、穴熊も罠にかからなくなってきた。キツネは駆除せずに逃がしているのでキツネはよくかかる。 今年15頭〜20頭くらいはキツネを逃がしたと思う。今日はキツネに怪我なく逃がせて良かった。りんご畑をネズミやモグラから守って欲

          狩猟日記:2024年11月14日

          狩猟日記:2024年11月13日(1頭でどれだけお肉になるの?)

          表紙の画像は今朝。何かの動物が罠を踏んだのに空ハジキ(罠にかからずに罠が作動)したもの。昨日は精肉作業を長時間同じ体勢でしていたので、体のダメージが大きい。6時に目が覚めたが2時間ストレッチをして9時頃に家を出る。 いつも見回っている田中さんのりんご。全てのりんごが収穫されている。寂しい気分になる。冬が始まるよ僕の側で〜♪。近くの永井さんの畑は今日大勢で収穫していた。 昨日罠にかかっていた狸を駆除し、他の罠の見回りも終え、菅平の処理場に到着。3日連続鹿を解体したので冷蔵庫

          狩猟日記:2024年11月13日(1頭でどれだけお肉になるの?)

          狩猟日記:2024年11月12日

          滝澤さんからから電話があり起きる。メス鹿が罠にかかっているとのことで、自分の罠の見回りを終え、滝澤さんの畑に向かう。リンゴ畑にタヌキ(表紙)が一匹かかっていたが鹿を優先して放置。 滝澤さんは自分の畑を守るために罠をかけてるので捕獲の容易さや、鹿を運ぶ距離などは考慮せずに罠をかける。今日は崖の下に鹿がいる。なんとか縛るが、トラックに積み込むために半日分の体力を使う。 3日連続の解体なので精肉が追いつかない。解体を湊さんに頼み、今日はひたすら精肉。20時まで全て精肉し冷蔵庫に

          狩猟日記:2024年11月12日

          狩猟日記:2024年11月11日

          7時に家を出てりんご畑に向かう。今日の上田は暖かいので窓を空けて運転した。穴熊が1匹、罠にかかって死んでいた。穴熊が死んでいるのは珍しい。 昨日、鹿の引取をお断りした瀧澤さんの畑に向かう。鹿は元気に木を揺らして暴れている。1日罠にかかって放置した鹿は必ずお肉にダメージがあるが、昨日はどうしても処理できなかったのでしょうがない。 滝澤さんは自分の畑を守るために罠をかけている。定年まで住宅サッシメーカーに勤めていたらしい。鹿を引き取りにいくといつも、大根、かぼちゃ、じゃがいも

          狩猟日記:2024年11月11日

          狩猟日記:2024年11月10日(村上春樹を読まない読書会)

          6:30に農家の滝沢さんから電話が鳴る。「鹿がかかってるからとりにきてくれ〜。」とのこと。急ぎ着替えて家を出る。朝のりんご畑は霜がおりていた。りんご畑で鹿が1頭かかっていたが、滝沢さんとの約束の時間があるのでいったん放置。 滝沢さんの畑に向かう。滝沢さんは都会で勤め上げ山で悠々暮らしている面白いオジサンなので狩猟日記でいつか紹介したい。畑に着くと木がグラングラン揺れているで大きな鹿だとすぐに分かる。近づくと3段角(オスの大きな鹿で角が3つに分かれている)。滝沢さんに「今日は

          狩猟日記:2024年11月10日(村上春樹を読まない読書会)

          狩猟日記:2024年11月9日

          りんご畑もだんだん紅葉してきて少し寂しい気持ちで罠の見回りをする。夏は雑草が生い茂り虫も多く、歩いているだけで鬱陶しいと思っていたけれど。上田周辺の人以外は少し分かりづらいかもしれないが、毎朝このようなルートで見回りしてる。りんご畑は自宅とジビエ処理場の中間にある。 今日は全く罠に反応がなったので、処理場の冷蔵庫にある鹿肉をひたすらパッキングする。今日は夏の菅平で知り合った大阪の方と、福島県に住む元同僚に鹿肉を送る。 ほとんどの鹿肉は部位ごとにパッキングして冷凍してるのだ

          狩猟日記:2024年11月9日

          狩猟日記:2024年11月8日

          りんご畑から北アルプスが綺麗にみえた(表紙)。山の名前は調べたが間違っていたら申し訳ない。今日はJAA(日本航空学園)のツナギに身を包んだ平林君が見回りに付き合ってくれた。彼は元ラグビー長野県代表で、現役の看護師。 りんご畑でタヌキを1匹駆除。2人いると罠の場所を少し変えたり、罠の周辺に石などの障害物を置き、罠にかかりやすく細工をする余裕がある。1人で見回りしているとちょっとした一工夫をする余裕がない。 標高800mを超えるとすっかり紅葉している。今日は狸以外に動物はいな

          狩猟日記:2024年11月8日

          狩猟日記:2024年11月7日

          今朝の菅平は氷点下。りんご畑の見回りから1日スタート。表紙のりんご畑はサッカーコート10面くらいある。左奥に見えるのが上田市街。今日は少し大きめの鹿が1頭罠にかかっていた。 このサイズだと、2人いた方が安全に生体搬送できるので狩猟仲間の湊さんに電話。合流後、湊さんが鹿に注意を引き付けその間に僕が後ろ足を取って捕獲。 処理場まで運び血抜きと解体を終えいったん冷蔵庫にしまう。今日は日中でも3℃程度なので灯油ストーブをつけながらの作業。「芯から冷える」という言葉は、状態を良く言

          狩猟日記:2024年11月7日

          狩猟日記:2024年11月6日(ジビエ処理場は儲かるのか?)

          石畠は食べていけるのか?と良く質問されるので今日はジビエ処理場は儲かるか?について書く。菅平は10時で3度、日中で7度。雨上がりで空気が澄んでいる。 今日は、タヌキ、鹿、ハクビシンと3匹罠にかかっていた。タヌキとハクビシンは駆除する。有害鳥獣駆除といって農作物等に害を与える動物を駆除すると行政から報奨金が貰える。金額は行政でマチマチ。そして有害鳥獣駆除はほとんどの場合、猟友会員のみが従事できる。上田市の場合 ・鹿、猪:15,000円 ・狸、狐、穴熊、ハクビシン、アライグマ:

          狩猟日記:2024年11月6日(ジビエ処理場は儲かるのか?)