Finatextグループのインターン制度をアップデートする!~Junior HRプロジェクトの1年間~
こんにちは、Finatext の菅原です。
新卒1年目を振り返るnoteを書いてから早1年。だいぶ間が空いてしまいましたが、2年目が終わるこのタイミングでまたnoteを書くことにしました。今回のテーマは、この1年間で取り組んできたインターン制度の改善プロジェクト、”Junior HR”です。このプロジェクトが歩んできたプロセスを、春夏秋冬に章を分け、プロジェクト全体と個人の視点の両面から書いていきたいと思います。
(ご参考:前回記事 最初の3年間で圧倒的な成長を目指す!! ベンチャー新卒1年目振り返りnote )
今回のnoteは以下に当てはまる方に読んでいただきたいです。
・インターンを経てスタートアップに新卒入社された方
・インターンの採用に関わっている方
・組織設計に関わっている方
■【春】インターン制度を良くしたいという想いで発足
まず、“Junior HR”を始める発端になったのは、半期に1回任意で行われている、Finatextホールディングス代表の林への1on1でのフィードバックでした。その場で特にインターン制度に関する課題を共有したところ、「課題を感じているのであれば、若手で引っ張ってくれると嬉しい」という言葉を林からもらいました。当時のMTGメモを見ると、「とりあえずインターン生の活動状況を確認する月次MTGに参加する」とだけ決まっていたようですが、その時点で既に「何らかのアクションをしよう」という気持ちが自分の中で起こっていました。
「できることは即行動!」という精神を大事にしているので、その2日後には、自分を含むインターン経験者の有志メンバー4名でJunior HRチームを立ち上げました。
Junior HRを始めるにあたりキックオフリリースを社内向けに書いたのですが、その中で、このプロジェクトで達成したいこととして以下の3つを挙げました。いずれも、当時の自分が感じていた課題の裏返しで、インターンを経て入社した身として、同じフローで入社をしてくれるインターン生を増やすために何ができるか?という観点で達成したい点を挙げました。
1 インターン生の業務の満足度の向上を目指します
2 インターン生からの採用率の向上を目指します
3 新卒で入社したメンバーの早期の戦力化を目指します
先に結果をお伝えすると、この1年間はインターン生の採用施策にかなり力を入れたため、1と2についてはこれから取り組むかたちとなっています。ですが、1年を通して取り組んできたことを振り返れば、中長期的に見て順調に進んでいると自己評価しています。
発足したばかりのJunior HRチームがまず実施したのは、現状のインターン制度に関する社内アンケートです。このアンケートによって、社員もインターン生の採用・評価・新卒採用へのアトラクトの各段階で課題を感じていることがわかり、その後のJunior HRチームの行動指針が明確になりました。
■【夏】短期サマーインターンシップを大規模開催!
Junior HRチームの最初の大きな取り組みは、短期サマーインターンシップの実施でした。
2020年以降、新型コロナ感染拡大の影響で友人や知人を気軽にオフィスに誘いにくい状況が続いており、かつて盛んであったリファラルによるインターン採用が弱くなっていました。そこで、特に課題であったデータサイエンティスト(DS)とサーバーエンジニア(SE)のインターンを募集することにしたのですが、企画を進めていくにつれ、他職種からもニーズが寄せられ、ビジネスデベロップメント、ディレクター、証券業務も募集することに。結局、グループ規模で短期インターンシップを開催することになりました(ベンチャーあるある)。
短期インターンシップ自体は以前から実施してきましたが、今回は初めて募集する職種があったり、複数職種をオフィスで一斉に実施する必要があったりと、これまでとは準備段階から規模が異なっていました。当初4名でスタートしたJunior HRチームでしたが、このタイミングでメンバーの拡充を行い、活動も活発化していきました。
サマーインターンは、エンジニア系とビジネス系で日程を分けて行いました。全参加者17名のうち、8名がビジネス系職種での長期インターン生として引き続き働いてくれることになり、「コロナ禍で減少傾向にあったインターン生の新規採用」という課題に対しては十分な結果が得られました。
何より、「企画→募集→説明会→実施」といった一連の流れを約4カ月かけてやり切ったことで、Junior HRチームに一体感が生まれたことが最大の収穫でした。
一方で、当初強化したかったエンジニア系職種では長期インターンに移行する学生が少なかったほか、説明会の後に課題提出と選考があるために採用プロセスが長期化し、途中離脱が一定数発生しました。これらは今後の課題です。
僕個人としては、自分と同じ職種であるディレクターのプログラムを担当しつつ、プログラム全体の進行も推進していたため、やりがいは大きいもののかなりタスクを背負ってしまったというのが反省点です。ある程度、中央集権的に進めた方が効率的なところはありつつも、役割・責任を分担することでチームがスケールしていく部分もあるため、チームを運営する上での大きな学びとなりました。
■【秋】インターン採用強化から全体フローの改善へ。制度改善のスコープが点から線に
サマーインターン後は、長期インターンに興味を持ってくれたインターン生の受け入れと冬季インターン実施の準備、そして引き続きインターン採用の強化に注力しました。
インターン採用を推進して半年ほどが経過したこの頃には、Junioir HRチームを立ち上げた時点ではわからなかった様々な課題が見えてきて、取り組みの範囲も徐々に広くなっていきました。
まず、インターン生の獲得施策を進めるにつれて、ただ募集を強化するだけでなく、社内のニーズを把握して受け入れ先を事前に確保しておくことの重要性に気づいていきました。インターン生を受け入れるというのは簡単な話ではなく、受け入れ先となるチームからの具体的なニーズとマッチさせる必要があります。ここは目下取り組みを始めているところであり、受け入れチームのキャパシティとのバランスをとりながら、長期的な目線で多くのインターン生を受け入れられる体制作りを模索しています。
加えて、そもそも当社のインターンシップは、最終的に正社員として当社に入社、活躍していただくことが目的です。社内の各チームと調整をする中で、受け入れ体制を強化しつつインターンからの新卒採用をグループとしてどう円滑に行うか、どうインターン生をアトラクトしていくかを改めて意識するようになりました。
シンプルに「インターン制度を改善したい」という思いで発足したJunior HRチームでしたが、新卒採用という一つ上のレイヤーからインターン制度のあり方を考えるようになっていました。
■【冬】サマーのリベンジを果たした冬季インターン
冬は、再び短期インターンを実施しました。前回の反省を活かすべく、今回はエンジニア系職種に対象を絞り、前回明らかになった課題の改善に重点的に取り組みました。具体的には、①募集チャネルの多様化、②選考フローの簡略化、③選考時のリマインド強化、の3つです。
その結果、エンジニア向け短期インターンとしては過去最大の応募数となり、かつ前回の課題であった選考プロセスの長期化を起因とした課題提出率の低さも解消され、インターン参加者数も増加しました。特に印象的だったのは、募集チャネルの多様化が応募数増加に大きく寄与したことです。今までは社員(主に代表の林)のSNSからの流入に頼っていたのですが、今回現役インターン生および社員によるリファラル採用の強化と、通称”魔法のスプレッドシート”と呼ばれる日本中の短期インターン募集が集約されたシートの活用を行ったことで、各チャネルから幅広く応募が集まりました。
冬季インターンはオフィスで5日間行われ、参加したインターン生全員から「大変満足」の高評価をいただきました(うれしい!)。そのまま長期インターンに移行する学生も複数名おり、前回のリベンジも果たせて大成功となりました。今後は、今回の成果を再現し、短期インターンの実施をサスティナブルにしていくこと、より小さなリソースでの効率的な実施を目指したいと考えています。
満足度100%!
僕個人としては、前回割と多くのタスクを一手に引き受けてしまった反省を活かし、インターンのプログラム自体は専門性のあるメンバーに任せて、プロジェクト進行のサポートに徹しました。役割を分担したことで、自分は募集チャネルの強化や、インターン生の受け入れ整備につながる長期的な新卒採用計画のドラフトなど先行投資的なタスクに取り組むことができました。意識的に役割を分担して人を巻き込んでいく重要性と面白さを肌で感じることができたのは、個人的に大きな収穫でした。
また、サマーインターンからあまり間隔を空けずに同じメンバーで冬季インターンを実施したおかげでPDCAを効率的に回すことができ、チームとしてもレベルアップしたと思います。
■【まとめ】プロジェクト2年目は更なる飛躍を!Junior HRが狙うは24卒採用
少々駆け足となりましたが、以上が、インターン制度改善プロジェクト1年目の取り組みです。
【秋】の章で書いたように、現在はより全体的なフローを意識した施策検討を進めており、Junior HRチームの目線は2年後、24卒の新卒採用に移っています。インターンからの新卒採用を原則としている当社の場合、今から母集団形成に取り組んだとして、その中から新卒内定者を出せるのは最短で24卒だと考えました。発足当初は4名だったJunior HRのメンバーも今では10名を超え、より大きな課題解決に向けて動き出しています。
ここで伝えたいのは、Finatextグループはまだまだ道半ばであるということです。Finatextホールディングスは2021年12月に上場という一つの区切りを迎えましたが、相も変わらず、自分の担当領域にとらわれない活動を組織として積極的に後押しする文化のもと、1人1人がアクションを起こしています。上場したとはいえ、まだまだ開拓できる領域が多く残されており、個々人がベンチャースピリットをいかんなく発揮できる環境があるのです。
また、僕個人として、Junior HRプロジェクトは大きな転機となりました。以前は、人事部(HR)というのは事業部からは切り離された、なんとなく活動がイメージできない領域でした。しかし、HR活動の一領域であるインターン採用を実際にやってみて、HRは会社経営の根幹となる人材に向き合う、極めて重要な役割を持っていることを実感しました。今では、自分のキャリアの選択肢としてHRを深堀することも視野に入りつつあります。
これからも高速でPDCAを回し続け、Junior HRがFinatextグループのカルチャーを体現するプロジェクトであり続けるよう、精進していきたいと思います。
以上、Finatext 菅原が1年間かけて取り組んだプロジェクトを振り返るnoteでした!
■【最後に1言!】仲間を募集しています!
Finatextグループでは、エンジニア、PM、事業開発、業務推進など幅広い職種で、一緒に働いてくれる仲間を大募集しています。
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