ささきめぐみ個展『チョビとその周辺』を見て、生き物の優しさに包まれる
三軒茶屋の本屋さん「トワイライライト」へ、ささきめぐみさんの個展『チョビとその周辺』を見に行った。(展示は2024.9.30まで)
先日、同書店のイベントにうかがったときに案内ハガキを手に入れ、
「絶対に見にこよう」と思っていた。
こんな可愛い姿を見せられたら、もう!
撫でようとした手に反応して、目を細めながら上向くこの感じ、
どこか亡くなったうちの猫に似ている。
のどかな平日、原画をゆっくり堪能することができた。
丹念に描きこまれた毛並みを見ていると、
うちの子を撫でたときの、なめらかでしっとりとした感触が思い出される。
陽だまりの中でごろんとお腹を見せて横たわる。
この「おっとり」とした感じ、老猫に特有なんだなあ。
しかもチョビくん、8.5キロもあるという。
うちの子も太っていたときは8キロ近くあったっけ。
私は猫好きというより、太めの老猫好きなのかもしれない。
微かに猫の声が聴こえてくるな、と気づいて階上に行くと、
そこにも展示が。
そして実際のチョビくんの鳴き声が流れていた。びっくり。
「元気なチョビを元気なうちにたくさん残しておきたくて、
チョビとその周りにある景色を本にしました」
と、作品集にはあった。
私も亡くなった彼の姿を絵に描いたり、文章に綴っておこう。
彼の周囲に漂っていた穏やかで優しい空気と、
それに包まれていた人たちの記憶を思い出し、
できる限りその優しさを再現できればいいな。
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