静岡に砂丘があるなんて知らなかった話
「日本にも、こんなところがあったんだ。」
はじめて砂丘に足を踏み入れた私はそんなことを考えていた。
先週末、わたしは家族で静岡に旅行に行った。
母の誕生日を祝うためだ。
父とコソコソ会議をして決めた旅行だった。
朝の8時に父の運転する車で家を出た私たちは、
少し曇っている空を見上げながら、
静岡の宿に想いを馳せていた。
寄り道した富士山が見えるスタバ
私たちは静岡に向かう途中、
富士川サービスエリアに立ち寄った。
そこには晴れていれば富士山が見えるスターバックスがあり、ここがなんともときめく場所だった。(この日は実は富士山は見えなかったけれど)
店のすぐ外にあるベンチに座り込む。
朝のまだ寒い空気を吸い込み、
遠くの方までみえる景色を見つめながら
飲むティーラテは別格だった。
真っ白な砂丘と海と水平線
そもそも静岡県に砂丘があることを私は知らなかった。しかも訪れてみるとそこが、なんだか日本じゃないみたいで、不思議で、少し驚いた。
駐車場から入り口まで歩き、
階段を上ると、そこにはもうどこまでも続くような砂丘が広がっていた。
踏み入れると砂にずぶずぶと
足が埋まっていく感覚がする。
思わず駆け出していた。
白く続いてゆく砂、砂。
奥の山の上まで登ると、
砂丘の向こう側は海が広がっていた。
水平線に広がる砂と海、
冬の少し冷たい風が頬を撫でる、
目を閉じると、海と風の音が聞こえる。
遠くから聞こえる誰かの話し声、
合宿に来ていた学生たちの転々とした姿、
砂に埋まってゆくような感覚を覚える足。
「日本にこんなところがあったんだ」
思わず声に出していた。
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