風変わりな隣人|ショートストーリー
最近、隣に引っ越してきた奴の顔付きはなんだか少しだけ風変わりだ。
そもそもこのアパートに住んでいる住人はみんな風変わりな容貌をしているが、奴みたいなのは初めてだ。
なんせ目が2つ、鼻と口はなんとひとつ。
腕も2本で、肌の色は白ともオレンジ色ともつかない色をしている。名前もハラダ、というらしい。
やつが引越してきた日に挨拶に来たのだが、やたらとにこにことしていて…なんというか正直とても好印象だった。
俺はなかなか不器用な性格をしているので、奴がダンボールを運びあげている時に、青い6本の腕で手伝ってやるくらいしかまだ出来ていないが、明日あたり朝の挨拶でもしてみようか。
風変わりであることは、俺たちにとってとても魅力的なのだから。
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