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どうしても具合が悪いときには。
何度も寝返りをうつ。Tシャツが寝汗でびっしょりになる。眠っても眠っても眠りたりない。しかし眠ってはうなされる。朝日で目が覚めても体調がすぐれない。よし…、よしっ…。力ない声でかけ声をかけて自らを奮起し、布団から起き上がろうとする。その幾度目かで成功する。しかしまた布団の上に倒れこみそうになる。もたもたと歯を磨き、シャワーを浴びて、洋服を着る。そのままふらふらとした足取りで東京の街のなかへと紛れこむ。
歩きながら鼻を啜り上げる。電車のなかで口を押さえて咳きこむ。仕事場のソファーで鼻をかむ。真夏の日差しは容赦してくれない。かんかんと頭に照りつけぼぉっとしてくる。まるで夢のなかを歩き回っているような感覚に襲われることもあった。用事を済ませると真っ直ぐに帰路につく。ぽてぽてと自宅に辿り着いてベットへ倒れこむ。まだ外は明るい。ふり出しに戻る。
一連のサイクルを繰り返すこと四日間。今日の朝から目を覚ますと体の調子に変化が見られ、やっと回復の兆しが表れた。それでもしぶとく尻尾はまだ残っているみたいだ。完全回復にまでは至らず、微熱と気怠さが体にこもっている。ティッシュも手放せない。わずかばかりではあるが、体力の衰えも感じられる。
こういうときは、抵抗しないに限る。( できる限り )無理に体を動かしたりせず、横になって目をつむる。また心のなかでも白旗をあげてしまうに限る。心のなかで「早く治さなくちゃ!」とか「なんでこうなったんだよ!」とかごちゃごちゃ抵抗しない。焦りやら嫌な気持ちやらがどんどん出てくるけれども、グッと堪えて抵抗しない。
一見すると不都合に思えるこの体調不良にしてみたって、何かしらの必要があって我が身にやって来たのかもしれないのだから。黙ってその体調不良とともに居る、そんな風にどっしりと構えて過ごしたいものです。
今日もお昼過ぎまで外出して帰ってきました。このあともまた、蝉の鳴き声を聞きならベットに横たわろうと思います。都会の片隅でじっとしています。