研修講師の役割
研修講師に求められることを一言でいえば「研修で伝えたい内容を、受講者に正しく理解させること」です。この求められていることを実現するために、講師には大きく分けて、3つの基本的な役割があります。
・受講者のモチベーションの向上
・コミュニケーション
・わかりやすく伝える
1.受講者のモチベーションの向上
そもそも、講義を聞いてもらえないと、研修で伝えたい内容を、伝えることができません。話を聞いてもらうためには「受講者が、意欲を持って研修へ参加する」ことが必要です。そのために、受講生のモチベーションを上げることが講師に求められます。
「受講者のためになる研修なのだから、受講者が意欲を持って参加することが前提なのではないのか?」と思われる方もいるかもしれませんが、研修の趣旨や意義を伝えることも講師に求められることがあります。
2.コミュニケーション
研修は、「受講者へ伝えたいこと」を教授するためのコミュニケーションです。伝えたいメッセージを、相手に齟齬なく伝えるためには、対話をして、互いの認識のズレを修正するコミュニケーションが必要です。
コミュニケーションは、双方向で情報をやり取りする行動です。一方的ではないのです。一方的に情報を伝えるのは難しいことです。同じ説明でも、聞く相手によって解釈の違いがあり、伝わり方は相手により異なってしまいます。
研修を通して「受講者へ伝えたいこと」を、しっかりと伝えるために、受講者とのコミュニケーションが講師に求められます。
3.わかりやすく伝える
「わかりやすく伝える」とは、「噛み砕いて、単純化して、子供でもわかるように説明する」ことではありません。それでは、社会人に高度な専門知識を伝えることができません。
「わかりやすく伝える」とは、相手に合わせて、相手が納得できるように、説明の仕方を工夫することが必要です。
4.研修講師の役割
相手が納得できるように説明するためには、受講生のモチベーションの向上や、コミュニケーションが欠かせません。
研修講師が、この3つの役割を果たすことで、「研修で伝えたい内容を、受講者に正しく理解させること」を実現することができます。