「豪華声優陣!」といえば
こんにちは、須恵村です。
お菓子とお茶と散歩とアニメが大好きで、音声を書き起こす仕事をしています。
音声書き起こしという仕事柄、人の声に並々ならぬ興味関心があるので、「このアニメを見よう」と決めるとき、声優キャストが決め手になることもよくあります。逆に、好きなキャラを演じている声優さんのファンになったりということもあります。
というよりも、「このキャラの人の声いいなあ→(他作品チェック)→こんな役もやるんだ?上手だし合ってる!→(さらにチェック)→すっかりファン」というのがよくある流れてしょうか。
ドレがアレとは言いませんが、「声優以外見るところがない」アニメというのも残念ながら存在するので、それが全てではないものの、声優キャストをまるっと無視して好きなアニメについて語るのも不可能です。
そんな私が気にするフレーズに「豪華声優陣」というあおり文句があります。
豪華声優の定義が曖昧とはいえ、テレビアニメ、海外ドラマ、ゲームなどなら、まあそうかな?と思えなくもないのですが、劇場版アニメ、洋画(実写・アニメ)吹替だと、途端に意味が変わってくることがあります。
前者は比較的新人からベテランまで、人気声優の錚々たる名前が並んでいるのですが、後者の場合、有名だけど声の仕事のイメージがない芸能人(俳優、芸人、歌手)ばかりということも珍しくないからです。
第3次だかの声優ブームということで、「中の人」たる声優さんが表舞台で達者なトークを披露したり、実写ドラマに出演したりといったことも珍しくありません。
そういう状況を苦々しく思っている方は、実は声優ファンの中にも少なくないようですが、私は単純に、専門的な職業としての「声優」が市民権を得ただけだと思っているので、そういう番組も「もともと好きな人が出ていれば見るかもしれない」程度です。いい意味でスペシャル感がなくなっていると思います。
声優とそれ以外の「声の演技をする(機会のある)人」の間に積極的に線を引くべきだとは思わないけれど、たまたま見ていた作品で「この人あんまり上手じゃないなあ」「何か浮いている」と感じた人が、非声優有名人だったということはよくあるので、見えない線を薄っすら引かれても仕方ないのかなと思ったりもします。
さらに言うと、非声優を起用してうまくいった場合、「〇〇役は〇〇以外考えられない」的なことを言う人が出がちなのが何だかなあと思います。
時々関係者が「これを表現できる声を持っているのは〇〇さんだけ」と火力強めのことをおっしゃる場合もあるので心配になります。これ、ちょっとした侮辱になる可能性もあるのではないでしょうか。
〇〇さんには演技なんか求めていないから、ふつーにしゃべっといて!と言っているようにも聞こえます。
過剰な演技を嫌う人なら、そういう感覚になるのかもしれませんが、〇〇さんっぽい素直な(婉曲表現)声や表現を、声優の△△さんや□□さんも「演技」で表現できそうだけどな…と思うことがしばしばあります。
こう言ったら語弊があるかもしれませんが、私は「創作」が大好きです。
自然で粗削り、それでいてどこか惹かれる――と感じられる声の演技を聞きたくて、アニメを見たり、吹替版洋画を見たりしているといっても過言ではありません。
要するに、プロへのリスペクトをこじらせただけなのですが、演技演技した演技が受け付けないという方もたくさんいるのだから、逆に私のように「素朴とか素直とか置き換えただけの、ただの拙い演技には興味がない」人間がいたっていいでしょうと開き直っております。
褒めるときは堂々と名前を出せるけれど、貶すような内容だと一文字も出せない性格が災いして、奥歯にものの挟まったような言い方になってしまいますが、まあそういうことです。
おまけです。
最近知ってびっくりしたのが、コント日本一を決める番組『キングオブコント』で、TBSアナ以外の人が務めるパートのナレーションです。
実はこの番組じたいは、第1回でバナナマンが準優勝だったのを見た時点で「何かもういいや」と思って見ていなかったのですが……(**下記注)
1回(2008)~7回(2014)は中井和哉さん。『ONE PIECE』のロロノア・ゾロ、『戦国BASARA』伊達政宗でおなじみです。8回・9回は、数々の番組で渋い声を披露しているナレーター・三村ロンドさんでした。その後、第10回は神谷浩史さん、11回櫻井孝宏さん、12回津田健次郎さん、13回立木文彦さん、14回大塚芳忠さんと、「え?いちいち何の役を演じた人か言わなきゃダメ?」と言いたくなるほどの豪華布陣。これですよ、これ。
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優勝者のバッファロー吾郎が嫌いなわけではないのですが、納得いくジャッジではなかったので、コンテスト自体に興味がなくなってしまいました。個人の感想と言われればそれまでですが、少なくとも公平には思えないものでした。
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