嫌いな場所【切実】
動物は未来を憂えたりするのだろうか。
夜の国道は月に照らされ、
ぼんやりと靄の掛かったよう。
蠢く何かしらの存在、こちらから見えない。
けれど、確実にそこへ存在する。
私は見られている、重く沈む闇を通して。
どうして、不安を駆り立てられるのだろう。
行けば必ず、精神の不安定になる時空間がある。
まるで悪夢を見ているかのように。
世界が歪んでいる。
鎮静剤を飲み過ぎた翌朝のよう。
ぬめりを帯びる暗闇掻き分けて、
どうにか踊り出ても、
心臓に絡みついた黒いものに締め上げられる。
苦しみは終わらない。
と言う、気持ち。
は、やがて消えるのだろうけれど、
今、は、まだ、
私の隣に居る。
だから、夜は深くなって行く。
頭ばかり冴えて、体は疲れている。
明日になればきっと大丈夫なのに、
まだ、
明日になって欲しくない。
明日になれば、否応なく時間の波に飲まれてしまう。
今日はもう少し休みたいよ。
どうして、つい数日前まであれほど元気に笑っていたのに、
人はそんなに簡単に、笑い方を忘れられるの?
私には分からない(分かってる)。
直ぐに良くなるよ(ならない)。
今は嘘つきでいたい(本心でいたい)。
とにかくもう、
今日はお休みだよ。
明日からの事は明日以降の私に、
全て任せてしまおう。
さようなら。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?