見出し画像

【合奏で自発的にテンポや音楽の流れを作るには❓】


中学校の先生から
合奏で自発的な流れやテンポが無いのでそれを作るにはどう指導したらいいですか?
という質問があったので
それに対する回答を紹介させていただきたいと思います!
----------------------------------
指揮者がいる状態で
大人数でやる演奏の場合
特に中高生は
そもそも合奏で演奏する時は
自分たちでテンポや流れを作るものだという意識が薄かったりない傾向があって

演奏する時は
指揮者の点に合わせるもの
指揮者をよく見て
それに合わせていればいいもの

みたいに思ってしまってる人が
いることが多いので
そこから意識を変えていく必要があります。


自発的な流れを生み出せるようにするには


・指揮者がいてもまず自分たちでも進んでいる、テンポ感を持ち共有している意識が必要だということを分かってもらう


・人任せな、誰かについて行こうという意識を無くして
全員が自分の足でしっかりと歩いている状態が必要だという意識を持ってもらう


・テンポ感のイメージを全員で共有する

速さだけでなく
どんな感じのイメージのテンポなのか?

スピード感
重さ、軽さ
進み方のイメージ

など


・フレーズを点とらえないで
フレーズの塊として捉えることと
どこへ向かって進んでいくのか
フレーズの目的地を明確にしてそれを全員で共有する。


・アンサンブルの意識を持たせる

小さな編成のアンサンブルでは
自分たちでテンポ、流れ作るという意識が
合奏より格段に増えるので
合奏の時も本当はアンサンブルの時と
全く同じ意識と責任が必要で
それが人数が増えただけという
意識を持たせる。

そして指揮者だけに合わせるのではなく
お互いのアンサンブル感覚、演奏上のコミュニケーションが大事だと理解させる。

なので指揮者ばかり見ないようにさせる

→スクールバンドの
大きな問題点

指揮者だけを凝視していては
他の大事な情報が
キャッチできなくなる。
それだと指揮者対個人の連携だけになってしまいメンバー間の横のつながりがなくなってしまう。

・各パートのトップ、演奏上のリーダーを明確に決めてその人に演奏の流れを作る責任を持たせる。

他のメンバーは
そのトップに演奏を寄せるが
その時もただその人についていけばいい
合わせればいい

という意識にならないように
注意する。

ただついていくだけだと
やはり自発的な演奏になりきらない。


一人一人が自分の足で歩いてない状態だと
指揮者が全員に縄をつけて引きずっている状態と同じ感じに

パートのトップが引っ張ってる状態だと
パートのトップが
パートのメンバーに縄をつけて引きずって
進んでる状態に


みたいな感じになって
進ませるのがやはり大変です。


自分たちの足でしっかりと歩いて前進してる集団に対して
指揮者やリーダーが


「こっちの方向に行きますよ」

「次はこっちへ曲がりますよ」

「今度はあそこへ行きましょう」

「ここから少しペースを上げて進みますよ」

「ここからは足元に注意してください」

「ここからは全力でゴールへ向かって走りましょう!」

みたいに方向性を
ガイドしていく形が理想的です!


与えられるのを待っている集団ではなく
意志を持って常に音楽をしている
状態に方向性やアイデアを投げかけていく
というスタイルが実現すれば

指揮者とメンバー、メンバー同士
お互いを刺激しあったり
さまざまなやりとりによって
相乗効果や化学反応が起きて
生きた音楽、創造性のある音楽が
生まれやすくなると思います!

具体的な練習としては


・木管と金管で向かい合って
お互いを見ながら自分たち演奏させてみる


・合奏で5人前後の小さなグループ、合奏体を作り輪になって自分達だけで演奏させる。意見交換もさせる


・各パートのトップだけ集めて、輪になって演奏させる


・合奏の時トップだけまず演奏させて
そこに各パートの1人ずつ徐々に増やしていく

→少ない人数で責任を持って演奏する流れを作ってから徐々に人数を増やしていく

以上のようなことをぜひ試して見てください(^^)

何か新しい意識が芽生えたり気づきがいろいろあると思います!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?