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相手の音をよく聴くとは❓

【相手の音をよく聴くとは❓】

「周りの音をよく聴いて!」

「メロディをよく聴いて!」

普段からよく言われたり
指示することの多い言葉
だと思いますが

こういった言葉をかけても
思うような演奏にならないことも
あるのではないでしょうか?

音の聴き方も
いろんな種類やレベルがあって
聴いてるつもりでも
実はその聴き方やレベルは
人によってさまざまです。

そのため

「よく聴いて」

という言葉で

適切な反応をできる人

あまり反応できない人

人によって
ばらつきが出てしまうことが
よくあります。

求める効果が出るには
どうしたらいいのでしょうか?

そのヒントになるように
今回
ある角度から
考えてみたいと思います。


指導していてよく
あるのが

本人は
音は聴こえてるし
よく聴いてるつもりでいます。

音聴いてる?と聴くと

「聴いてます」

と答えます。

なのに
周りや相手に対して
適切な音量バランスや
適した音色や表現になっていない
というケースです。

これは

・必要な聴き方になっていない


・必要な聴き方はしているけど

どう反応したらいいかがわからない
その音を出せる技術がない


この2つが大きな原因の事が多いです。

まず
必要な聴き方に
なっていない場合は


・何を(どの音、どのパートを)

・どんなことに気をつけて

・どのくらい神経を使って

聴く必要があるのか?


を理解してもらう必要があります。


何を聴く、どこ聴くか?

これについては
具体的にどのパートやフレーズ
和音を聴けばいいかを
伝えてあげれば
解決するので
アドバイスする側が
それを見極めることが
求められます。


・どんなことに気をつけて

・どのくらい神経を使って


これについては
こんなイメージを持つと
理解しやすいと思います。

それは

「人と人との会話のイメージ」

です。

人との会話でも
いろんな聴き方のレベルが
ありますよね?

相手の話を
相手の気持ちに寄り添って
共感しながら
聴く聴き方もあれば

聞き流していたり
相手の話を聞く耳を持たなかったり
自分が話すことばかり考えていたり…

みたいな聞き方もありますよね笑

演奏していると
そもそも大変なので
余裕がなく
後者のパターンになって
しまいがちですよね。

これだと
それぞれ言いたいこと
言ってるだけで
話が噛み合わない
発展しない会話みたいに
なってしまいます笑


このパターンだと演奏でも
聴いているというより

・音が耳に入ってる

・音声としてはよく聞いてるが
内容を理解してない

という状態です。

これでは
相手と噛み合った調和した
演奏はできないので


・相手の話に深く耳を傾ける


・相手に寄り添い
相手のことを理解しようと
いう姿勢で真摯に耳を傾け
受け止める


こういうイメージと姿勢で
聴くことが求められます。

カウンセリングの世界とかで
言われる

「傾聴」

に近い感じかもしれません。


相手の声色や微妙な
表情まで読みとって
それに対して相手にとって
より良い
受け答えをする感じや

雑談していて
会話が弾んで行くように
相手の話に対して良い返しをして
会話のキャッチボールをする

このような
イメージで演奏できると
コミュニケーションの取れた
生きた演奏になってきます。


実際の演奏に置き換えると

例えば伴奏をやっている場合は
メロディが

・どうすれば引き立つか?

・より魅力的に聴こえるか?

・メロディが心地よく演奏できる
流れを作れるか?

こういった意識が大切です。

これは
映画や舞台
ドラマの名脇役の心理や演じ方
にも似ていますね。

自分の役割や味や存在感を
出しつつも
いかに主役を引き立て
ドラマを盛り上げ
奥深さや厚みを出すか

こんな伴奏ができたら最高ですね!

もしくは
舞台や映画のいい雰囲気の
背景やセット、照明のような
役割を果たす
イメージを持つのも
効果的だと思います。


メロディをやってる場合なら


・どう伴奏に乗っかっていけばいいか?


・どうリードしていけばいいか?


・メロディとして主張しながらも周りとどう調和するか?絡むか?

このような意識が大切です。


これも映画や舞台なら
主役として主張し
華を持ちつつも
周りの役者とどう絡んで
どう流れを作っていくか?
どう調和を取るか?

こういうイメージを持つことで
自分勝手に目立ってしまう
だけのメロディに
なってしまう事もなく
調和の取れた中での
主張がしやすくなると思います。


どちらの立場にしても
全体をより良くするため
調和した世界を作るために

お互いへの思いやり、サポート
共同作業、チームワーク…

こういった
気持ち、姿勢がやはり大切です。


そしてこのような
イメージと意識を持ちながら
より具体的に相手の音をよく聴いて


・音色

・発音のニュアンス

・歌い方、フレージング

・音量バランス

・テンポ、リズム、流れ

・その他さまざまなニュアンス


を汲み取って
それをもとに自分の役割に
あった音を出すように
していくと
自然と適切な音の出し方に
近づいていきます。

音楽経験の量によっても
もちろん差が出ますが

少なくとも
無神経な音や
全く場違いな音
相手を無視したような
音は出なくなります。

あとは
その聴ける状態を土台にして

さらに具体的にどんな音や
相手へのリアクションをすれば
いいのか?
表現の引き出しを増やせるよう
指導を積み重ねていくことで
少しずつできるように
なっていくと思います。

あと演奏者に以上のことを
深く理解させるためには

指揮者、指導者自身が
本当によく聴けているか
どうかもすごく重要です。

その感覚になって
指導ができていると
演奏者側も自然と聴けるように
なってきます。

指導する側の耳と神経を
一層研ぎ澄ましていくことも
とても大切です。

以上のようなことを
意識しながら
いろいろ試して見ると
新たな発見があると思います!

最後まで読んでいただき
ありがとうございました!
何かのきっかけになれば幸いです(^^)


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