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プロジェクトの立ち上げ(品質)
プロジェクトは一般に、可能性のあるプロジェクトを識別するところから始まります。そのアイデアがどこから出たかは問題とはなりません。単に「プロジェクトの候補」がある、ということだけで立ち上げには十分と考えます。なぜなら、プロジェクトのマネージャーに任命された人は「できるか/できないか」ではなく「どうやって成功を実現するか」を考え、構築することが使命だからです。「やるか/やらないか」を決めるのはマネージャーではなく、プロジェクトスポンサーの仕事です。
したがって、プロジェクトの立ち上げ時における『品質』の役割は、
プロジェクト候補の認識から始まり、
続行の承認で終わる
ということになります。もう少しわかりやすく言うと、
プロジェクトとして開始していいかどうかを見極め、
計画フェーズに移行していいかどうかを決定する
までが仕事だということです。この決定は、スコープでもコストでもましてやスケジュールでもなく、『品質』マネジメントの責任によって行われなければなりません。要するに、「プロジェクトの目的を果たし、成功を収めることができるか?」を吟味しなさいということです。
PMBOKにおいては「立ち上げ」プロセスは
「プロジェクトあるいはフェーズに着手する必要性を認識して、
プロジェクトにコミットする」
と定義されていますよね。プロジェクトあるいはフェーズに着手する必要性とは、現状(As-Is)があって、理想(To-Be)とのギャップがあることを認識し、
・今開始しなければならない理由(目的)
・対象の様々なスコープ
・コスト
・スケジュール
等を考慮したうえで、「しなければならない」という認識を持つということです。そのうえで、これから開始する業務の単位を『プロジェクト』と定義づける…すなわちコミットするわけです。
プロジェクトとは、
・独自性(2つとして同じものはない)
・有期性(期限(開始と終了)がある)
ものを指します。その定義づけがしっかりとなされていることでコミットされた…と認識できるわけです。
ざっと簡潔に記した上記のモデルでは、組織と環境の両者がプロジェクトに影響を与えうることを示しています。この大枠が品質組織として行う全体像だとすると、それらを十全にこなせる環境が必要ということになります。
プロジェクトにはソフトウェア開発だけでなく、さまざまなものがありますが、通常はこれら5つのステージのプロジェクトプロセス構造自体はどんなプロジェクトでも同じになります。
この中の『立ち上げ(品質)』をピックアップして詳細化してみると、だいたいこんな感じになるのではないでしょうか。
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