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忙しいと「自分中心」になりがち

忙しくてスケジュールが立て込んだり、自分のせいではないのにトラブルに巻き込まれたりすると、人はどうしても「自分」中心になりがちです。

当たり前ですよね。

自分のことすらまともにできてない状態で、他人のことなんて見ていられる余裕ができるわけがありません。これは本人のパフォーマンスにも問題があるのかもしれませんが、もっと問題なのは

 『忙しくさせた側』

にあります。
まぁ、自分で勝手に忙しくなりたくってなる人もいるでしょうけど。

 ①忙しくなる
 ②自分のことだけで手いっぱいになる
 ③他人とのことまで考慮していられなくなる
 ④コミュニケーション一つとっても品質が落ちる
 ⑤チームワークに支障をきたす

というリスクが見えていない証拠です。上司であれば部下に対して忙しくなる前に手を打ってあげないと、ひょっとするとあるチーム業務で大問題を起こしてしまうかもしれません。

また、「優れた人に仕事が集まるのは仕方ない」…なんて、優れてない人や楽をしたい人たちの言い訳めいたセリフもよく聞きますが、もしも優れた人が忙しくなるとどうなるでしょう。

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忙しさがピークを越え始めると、「助けてほしい」とアラームを出すと思います。どんなに優れていてもそれは変わりません。他人を助けている余裕なんて当然ありませんから、完全に自分中心に思考が傾いていますよね。優れた人がそうなってしまうと、優れていない他の人たちが質問したくてもできない状況を生み、組織のあちこちで歪みや進捗遅れが発生してしまうことでしょう。

優れた人を忙しくさせた時点でその組織は詰んでいるのです。言い訳する暇があったら、忙しくさせない方策を採るべきなのです。


ゆとりがあれば、もっと違う対応ができたのに、忙しいがゆえに自分の意見を押しつけてしまう。そう反省したことが私にもあります。

相手がせっかく提案してくれたのに、忙しさに負けて、適当に聞き流したことがありました。

 「なぜ、こんなに忙しいのにわかってくれないのか?」
 「こんな状況で何か言われても、手が回るわけないじゃん」

と思っていましたが、相手から見れば

 「なぜ、せっかく提案したのに取り合ってくれないのか?」
 「今解決しておかないと、あとでどうなっても知らないよ」

と思っていたわけです。
こうして、せっかくの提案が無駄になったばかりか、相手は「これからも提案しよう」という意欲も失ってしまったかもしれません。

どうして、このようなことになってしまったのか。
「考える」というプロセスが抜けていることが大きな原因です。

 「その言葉や行動を受け取った相手はどのように思うか」

と考えるプロセスが抜けているのです。

相手に配慮することの多くは「思いやり」などと表現されることがおおいですが、これは考える力の中で一番漏れやすく、安定的に力を発揮しにくい行動です。限られた時間や極度のストレスの中で抜けやすい行動が、この思いやりや配慮、感謝の行動です。

つまり、忙しくなればなるほど

 思いやりという思考
 配慮という心遣い
 感謝と素直な姿勢

は失われていくということです。
では、これらがゼロかあるいは限りなく低いメンバーと一緒に仕事をして、そのチーム活動は安心して成功に導けるでしょうか?

マネージャーの立場だったとして、メンバーの多くが思いやり、配慮、感謝をまったくもたない人たちだったとして、成功に導く自信はどのくらい持てるでしょうか?

ちょっと考えてみればわかりますよね。

『忙しさ』をそのまま放置しておけばどのような事態になるか、想像に難くないと思います。

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Takashi Suda / かんた
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