【後編】独裁政治の大統領を逮捕してもなお、立ちはだかる武力と大国
12/19 地方でデモ開始
4/11 クーデターで大統領逮捕
6/3 100人以上の虐殺
6/30 通信遮断の中、最大規模のデモ
8/17 暫定軍事政権と暫定憲法に調印
8/21 暫定統治機構 最高評議会設置
11/28 (オマルバシールの息のかかった)
国民会議党NCPに解党を命ずる
11/28 女性の権利を著しく制限する法律廃止
温厚なスーダン人がなぜデモを始めなければならなかったのか
↓前編
どうやってクーデターを成功させたのか
↓中編
⚪︎スーダン人が望む民生移行。しかしそれを望まない中東や大国
約30年の独裁政治を行ってきたオマルバシール大統領を落としたが、
次にトップに立った男も悪事を行った者だった
スーダン人は民政移行をなしとげる為に
再び立ち上がり、平和的デモを続ける
こんなに早い暫定トップの後退は初めて見た。
就任した次の日に暫定トップが自身の退任を発表したのだ
次に就任したトップは過去に何をしていたのかあまり知られていなく、元大統領バシールとも距離のあった人が就任した。
国民側と暫定軍事政権の話し合いが始まった。
これから政治をどうしていくかが決まる話し合いだ
国民側は暫定軍事政権期間の延長を求めた。
暫定軍事政権が話し合いを長引かせて、うやむやにさせないためだ
国民側が主に求めた事は
・最高評議会のメンバーを決める際、国民側が過半数を占めるようにする
・トップも国民側から出す
民政移行するためにはもちろん必要な事だ
…しかし、話し合いが思うように進まない、、
なぜ国民みなが1つになっているのに
暫定軍事政権は強硬姿勢を保てるのか
それは他国からの支援や応援を受けているからだ
それは中東からなのか?
もちろん中東もだが、EUもアメリカも関係している
その他の国との関係を話す上で重要なスーダン内紛が起こる可能性があった事を説明しておく
それは4月11日クーデターで大統領を逮捕した日
もともと、スーダン国内で虐殺の指示をしたため、国際指名手配犯となっていた。そのため大統領はいずれクーデターが起こる事を予想していた
だから、国軍よりも強い親衛隊を持っていたのだ
クーデターが起きれば、親衛隊を使って武力で押さえ込めばいいのだから
そう4月11日の最悪のシナリオは、大統領を捕まえにきた国軍と親衛隊が武力衝突し、泥沼の内紛状態に陥っていたことだ。
しかし、親衛隊は大統領を守るために動かなかったのだ
ん?なんで?
なんと親衛隊が強くなりすぎて、大統領なんていなくても俺たちが政権を握れると思ったからだ‼︎
どうやって強くなったのだろう?
理由は、Gold→武器
スーダンは金が世界10位の生産量を誇る国
その内、1/3だけが正式に輸出してるけど、残りは大統領の身内か親衛隊のものになっていた
ものすごい武力を手に入れ、大統領を捨てた親衛隊は国のナンバー2のポジションに入った
暫定軍事政権の名の通り、国軍がトップだが裏で手を引いているのは親衛隊なのである
親衛隊がトップに君臨している方が都合が良い国が多く、親衛隊の後ろだてをしている
以下は各国の思惑
【エジプト・UAE】 スーダンが民政移行したら、自国の国民も民政移行したいと言いだしてめんどくさい
【サウジアラビア】
イエメン紛争においてスーダン軍の派遣が止まると戦力ダウンになる
【EU】
スーダン難民が国外へ出ないように止めているのが親衛隊(RSF)
【アメリカ】
民主化すると国のコントロールがしづらく、テロが増える可能性
中東や力の強い国のバックアップがあるため、民生移行を願う国民に突き返すことができる
そして、親衛隊は武力で押さえ込み制圧しようと考え、最悪の日を迎えた
【6月3日】親衛隊による130人以上の虐殺
【幕開け】へ続く