売れる店になる厨房の作り方をお伝えします!
宇宙一外食産業が好きな須田です。
つい数日前も居抜き物件の内見と検証をしておりました。
なじみの不動産屋さんから情報をもらい、クライアントに照会しようかなと考えて内見しました。
そこで感じたことは、厨房に対する考え方を間違えていることでした。
16坪のコンパクトな店です、業態は居酒屋なのですが、閉鎖型厨房でパントリーも広く閉鎖型になっています。
しかも厨房は奥に設置されております。
閉店理由を聞いたところ、案の定業績不振でした。
2名テーブルが6台、4人テーブルが2台の20席しかないお店です。
ランチ営業を確認したところ、6組13名のお客様でした。
客単価800円で13名、この日のランチ売上10,400円、ランチ月商で30万~40万、ディナーを3倍みたとしても100万前後、トータルで150万程度の月商かと、家賃40万ですからこれでは業績不振でお店を手放さなければなりません。
仕入れと家賃で90万ほど発生します、店舗維持経費で20万~30万、そこから返済がありスタッフもいるようでしたから、もう手元にはお金は残りません。
経営者の方はご自身の生活をどのようにしていたのでしょうか、心配になりました。
厨房に対する考え方を間違えると、飲食業は致命傷になりかねません。
このお店も閉鎖型の厨房をお店の奥に作っていましたから、お客様が来店してもすぐにはわからない状況で、パントリーも広くてスタッフは“お客様から隠れる”のには丁度良い場所でした。
ご丁寧に椅子までありました。
お客様が来店しても、一瞬間が空きます。
この一瞬の間が大きな心理的な負担になって、リピートしないことをご理解していない起業家のなんと多いことか。
お迎え感が無くて一瞬放置される感覚をお客様は深層心理ベースで嫌がります。
そこを理解せずに、自分たちの都合で閉鎖型の厨房をお店の奥に作ってしまいます。
しかもゆったりと作業スペースを確保してしまいます。
面積もゆったりと、広い通路幅、贅沢な厨房レイアウトになっています。
繁盛することを想定して、ゆったりとした厨房を作ってしまいますが、繁盛を想定して設計した厨房が原因で、繁盛が手に入らない皮肉な現象が起きてしまいます。
お客様のスペースを確保せずに、自分たちにとって理想的な厨房を作ってしまったようです。
理想的な作業スペースを作って、理想的な売上の居酒屋を作ることを手放してしまいました。
そのことに気付くのは、多くの場合お店を手放さなければならない状況に追い込まれてからです
私には、このお店も同じ理由で失敗してしまったと認識ができてしまい、非常に残念に感じました。
この作りにしなければ繁盛したかもしれません。
このお店の並びには、チェーン展開している中華レストランが2店と洋食店があります。
どの店もオープンキッチンで、お客様が入店したとたんに声がかけられるようになっています。
厨房も極力コンパクトになっています。
席数も26席~36席あって、滞在時間を考慮した席数になっており、順調に客数は回転しておりました。
流石飲食業を理解した作りになっています。
起業家のあなたは、ご自身の厨房に関する考え方を注意してチェックする必要があります。
今日は居抜き物件を例にして厨房に関する考え方をご紹介しました。
本には細かく書いてあります。
今日はその一部を公開します。
以下が本文です。
法則04
厨房が広すぎるお店、中央にあるお店は儲かりません〈居抜きのワナ その2〉
・「厨房が広い」=「フロアが狭い」=「客席が少ない」=「売り上げがとれない」と知りましょう。
・厨房はコンパクトにしたほうが、調理の作業効率は高くなるし、疲れにくくなります。
・閉鎖型の厨房は調理風景が見られなく、臨場感が伝わらない魅力が半減してしまう店になる。
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なぜ「厨房の広すぎる」お店が作られてしまうのか?
居抜き物件の続きです。
立地が悪いのはさておき、ほとんどの物件がレイアウトに問題があります。特に多いのが「厨房が広すぎる、位置が悪い」といったケースです。
たとえば、総面積30坪のうちの厨房が15坪を占めているとか、店の中央に厨房があるというケースです。特に、中央に広い厨房のあるお店は最悪です。そもそも厨房内の料理人はお客さまの様子を常に見ている必要があるので、厨房は一望でフロア全体が見えるような位置になければいけません。それが中央にあると、絶えず周囲を見回していなければいけないので、料理人は本当に疲れてしまいます。
次に、厨房が大きすぎるというケースは主に次の2つの理由が考えられます。
まず、前のお店の経営者が料理人で、独立前に働いていたお店に対する不満が山のようにあったというケース。たとえば、「ピークの頂点のときにオペレーションが回らなかった」とか「皿を置くスペースが狭くて苦労した」など、イヤな思い出や大変だったときに感じた恐怖心を抱えています。
だから、キッチン出身者にとっての「理想の職場」を作ろうとします。確かに、ご家庭の主婦であれば「広いキッチン」は望ましいのでしょうが、ビジネスにおいては百害あって一利なしです。
確かに、「ピークの頂点のときにオペレーションが回らない」のは料理人にとって恐怖であることはよくわかります。とはいえ、そんな状況におちいるのは、1日の営業時間のうちのせいぜい45分くらいでしょう。その45分は、キッチンオペレーション、ホールオペレーションを工夫してしのぐことを考えればいいのです。
問題は、その45分だけのために席数を少なくしてしまうことです。「席数が少ない=お客さまが少ない」ですから、売り上げを出そうと思ったら、高単価の商品を出すか、回転率を上げるかしかなくなります。
もう1つの理由は、「厨房に関する知識がまったくないオーナーが料理人や設計者に言われるがままに機材をどんどん入れてしまい、結果的に広くなってしまった」ケースです。
いったん厨房を作ってしまったら、位置を変えることは不可能です。電気の配線、ガスと水道の配管が決まってしまっているし、さらに下のフロアに水が漏れないように防水層が設置されています。もし、防水層の位置を変えるとなると、お店全体を作り直すことになります。
そのため居抜き物件で、好立地なのに家賃が安くても、「厨房が必要以上に大きい」お店は借りてはいけないのです。売り上げが確保できないうえ、席数を増やすこともできないのですから。
本文ではこの続きの注意点とノウハウが書かれています。
どうすれば繁盛店になれるのか、繁盛店に共通している傾向などが書かれています。
飲食業は、バイオーダーで商品を提供しなければならないビジネスモデルです。
厨房は生産拠点であり最大の価値を創造する場所でもあります。
その厨房に関する考え方を正しく認識することで、繁盛は手に入ります。
盛業する厨房の在り方を学ばれてはいかがでしょうか
盛業するためのノウハウとテクニックを、本に公開しました。
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