上野動物園の爬虫類・たぶん全部
行く機会を逃し続けていた上野動物園の両生・爬虫類館を、ようやく訪れることができた。(興味を持った時期がパンデミックと重なり、そのままズルズルと機を逸していたのだ)
んでまぁ、行こうと思い立った際に、どんな生き物がいるのか調べてもあんまり分からなかったので、記録しておこうというのが本記事だ。
もちろん、生体のコンディションによって展示が変更になる場合もあるだろうし、知らずに行って発見を楽しむのも良いだろう。
ただ、筆者は「フトアゴやサバモニがいるなら、プロの作った飼育環境を見てみたいな~」という思いも大いにあったのだ。(なお2種ともいなかった)
同じ思いの方もいらっしゃるかなと考え、ここに2023年10月時点の展示リストを残すこととする。
……とはいえ両生類や国産種コーナーも含めると種類が多いので、とりあえず世界の爬虫類を優先ということで。
世界の爬虫類
イリエワニ
「世界の爬虫類」コーナーに入ると鎮座している大きな個体。
上野動物園の中でも古参の生体だったと記憶している。
クリイロハコヨコクビガメ
広々としたケージで泳ぎ回りつつ、上陸している姿も見せてくれる。水生傾向の強いカメでも、ちゃんと上陸できる環境で飼育されているのが流石といったところだ。
ガイアナカイマントカゲ
こちらも活発に泳いでいる。特徴的な見た目と、やたら上手に泳ぎ回るトカゲということから、来園者からの注目度も高かった。
チュウゴクワニトカゲ
前述の生体たちより小さめのケージで飼育されている。
おそらくフルアダルト?筆者はヤングサイズしか見たことがなかったので思ったよりボリュームがあって驚いた。
スッポンモドキ
アロワナなどの淡水魚と並んで大きな水槽で多頭飼育されている。
遊泳力が高いのは承知していたつもりだが、改めて広々とした水中を動き回る姿を見ると本当に魅力的なカメだ。
ニシアフリカコガタワニ
みんな大好きニシアフである(嘘)
筆者が訪れた際はじっと外を見つめていたので、遠足らしき園児たちが次々ににらめっこを仕掛けていた。笑うと負けならば、ワニは無敗なのでは……
チリメンナガクビガメ
これまたよく泳ぐカメ……なのだけれど、甲羅干しに上陸している姿も見せてくれた。(でも顔出しNGだったらしい)
ナガクビガメといえば水飼い、という先入観に囚われてはいけないと考えさせられる。
イエローヘッドモニター
広い水場に出たり入ったりしていた。
オオトカゲはこの1種1匹のみしかいない模様。
マレーガビアル
展示されているのはオレンジが強めの個体。もっと地味な色をイメージしていたので驚かされた。
ワニはここまで紹介した3種で全部。
セイロンヤマガメ&アンナンガメ
撮りやすい位置に来てくれなかったのだが、2種ともガビアルと同居している。
確かにガビアルの細い口なら、間違ってもカメに危害を加えることはない……のか……?
ガラパゴスゾウガメ
もっしゃもっしゃと小松菜と何だこれ、牧草?を食べていた。
何でもこの個体はオスで、そもそも国内で飼育されているガラパゴスゾウガメがすべてオスだから繁殖を試みることができないそうな。
エメラルドツリーボア
ゾウガメの向かい、高さ3mくらいあるケージに鎮座しているのだが、ガラスが反射して全然写真に写らない。
来園者の多くが発見できずに諦めているので、居場所を教えてあげると喜ばれる笑
ヒョウモントカゲモドキ
驚くべきことに4匹がケージ内で同居している。見ての通り尻尾がぷりぷりして健康状態も良好。
「レオパは単独飼育」という固定観念を覆される。
ヒナタヨロイトカゲ
写真では1匹しか見えないが、背面パネルの上に複数がよじ登ってだらけている。
活コオロギがエサとして放り込まれているが、ヒナタたちは目の前を通ってもスルー、背中に登ってもスルーとマイペースを貫いているようだ。
アメリカドクトカゲ
隅っこに隠れるシャイなヒラモンスター。隠れてもあまりに存在感のあるカラーリングだ。
メキシコドクトカゲ
こちらは顔を見せてくれた。
もう個人では飼育できなくなってしまったので、こうして見られる場所があることに感謝。
ビルマニシキヘビ
上野動物園にいる最大のヘビ。
なかなか顔が見える体勢を取ってくれず、何度も様子を見に戻ってきて写真を取り直した。
カリフォルニアキングスネーク
おそらく前後を入れ替えたエキゾテラのグラステラリウム?にて展示。
比較的コンパクトな展示ではあるものの、荒れ地風のマテリアルをいくつか置くだけで印象が変わるのは個人のヘビ飼育にも応用してみたいところだ。
セイブシシバナヘビ
カリキンの隣に、同サイズのケージにて展示。
カリキン同様、レイアウトすると印象が変わるな~と感じさせてくれる。
ヨーロッパアシナシトカゲ
案内では「ヨーロッパヘビトカゲ」表記となっていた。「結局ヘビなん?トカゲなん?」と真っ当なツッコミをしていたカップルにちょっと笑うなど。
カリキンやシシバナと同様の展示なのだけれど、体色とレイアウトが同系色なのでちょっと地味だ。
ヒガシアオジタトカゲ
案の定、来園者からツチノコと呼ばれていた笑
カリキン・シシバナ・アシナシと並んでグラステラリウム四天王とでも言いたくなる並びをしている。展示生体の中でも、コイツが一番ペット飼育と同じような環境で飼われていた印象。
グリーンイグアナ
順路序盤の目玉がイリエワニ・中盤がガラパゴスと来て、出口付近の目玉生体といった趣。非常に広いスペースの中、樹木を模したレイアウトの上で堂々とした佇まいを見せている。
キアシガメ
イグアナケージの奥で置物になっている。
こんなコンクリートの路面でも平気なんだこいつ……
アカアシガメ
広いスペースの奥で固まって組体操をしていた。
ちょうど撮りにくい位置で撮影者泣かせ。
ドワーフパシフィックボア
アカアシガメたちの向かいにひっそりと?展示されているこの子で順路はおしまい!なかなか顔を撮らせてもらえなかった。
ここまで紹介してきた生体は、すべて高温多湿エリアに展示されている。
エリアを出ると、国産種(外来もいるけど)の部屋と企画展示のコーナーが存在。また、アイアイ館では複数のホウシャガメも飼育されているので、こちらも必見だ。
おわりに
訪問してみて、「こういう環境で自分も飼いたいな~」と良い刺激を得ることができた。
お読みになった方も、ぜひ上野動物園の両生・爬虫類館を訪れていただければ幸いだ。
ちなみに正門から遠いので、千代田線「根津」駅から池之端門を利用するのがオススメ。開門が午前10時となることだけ注意!