マローコラム紹介② 基本根本#11:アート
カードゲーマーは全員、マローコラムを読んでくれ。
マジック:ザ・ギャザリング開発チームのMark Rosewater――通称マローは、カードゲーム制作に関するコラムを20年以上に渡ってほぼ毎週執筆・公開している。マジックに限らず、カードゲームをプレイしている人にはぜひ読んでほしい内容だ。
本記事は、そんな歴代のマローコラムの中でも特に読んでほしい回をピックアップして勝手に紹介しよう・という趣旨となっている。
今回のピックアップ記事:『基本根本#11:アート』
今回ご紹介するのは『基本根本』シリーズの11番目『アート』。2009年から年に1本掲載されている、マジックをデザインする際の基本を紹介する記事の一つだ。
この『#11:アート』では、絵・世界観・そしてカードの概念付けの重要性を述べている。
ゲームルール上は無くても問題ないこれらの要素こそが、ユーザーの理解と没入感を高めるのだ。
ゲームを理解させるための味付け
マローは本文中で、絵のないプレイテストカードと、イラストの載ったプレイテストカードを紹介している。
マジックに限らず、ゲームにおける見た目の要素は重要だ。
「★8 ATK:3000 DEF:2500」とだけ書かれた紙で遊ぶのと、アートを伴って遊ぶのでは印象がまるで異なるのは、想像に難くないだろう。
本文では他にも、カードのフレーバー付けや世界観構築について紹介されている。中でも印象的なのは以下のようなものだ。
ふざけた名前を付けない
架空の固有名詞の量は抑える
対戦をやり込んでいると、時にはカード名やアート・世界観を軽視してしまうこともある。しかしながら、例えば《乱暴者》と名の付くカードが防御や回復に関連する効果を持つことは直感的ではないし、ふざけた名前のカードが魅力的に感じられるとも思えない。
デザイナーはもちろん、一ユーザーとしても「この方が取っつきやすいな・親しみやすいな」という感覚は失いたくないものである。
なお、日本語版の記事には誤訳と思しき箇所がある。
この部分、「マジックでは(WEB記事なども用いて)ストーリーをサポートしているので、少ないカードでもより多くの固有名詞を使えている」というニュアンスではないだろうか。
そのあたりも含め、原文も併せてお読みいただければ幸いだ。
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