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X JapanのToshiは今と昔で発声が全く違うんだよ、という話

反響ありがとうございます

サクセスボイスの岩谷です。

昨日書いた「X JapanのToshiさんの声は地声じゃないよ」という記事ですが、深夜に友達の超有名セミナー講師から「そうだったのかっ!!」とヒジョーにめいわ・・・熱いメッセージが届きました。

彼は熱心なX Japanのファンで世界で一番高いディナーショーと噂されるYOSHIKIのディナーショーにも行くほどのファンです。

で、「原キーでXを歌いたい!」というため、彼には発声指導を施していたりします。

なので内心、、、「何度も教えたじゃんっ!」と思いましたが、人は忘れる生き物。

何度も復習しないと定着しません。
というわけで、今回は昨日のテーマをより深堀りした内容になります。

初期のToshiは地声ミックス、今はミドル

まずタイトルの内容ですが、初期と今とでどっちが上手い?と聞かれたら圧倒的に今と答えます。

なぜなら、今と昔とではToshiさんは発声が全く違うからです。

初期は地声ミックス、今はミドルボイスを中心に使っています。
まずは軽く発声のお勉強をしましょう。

ミドルボイス?ミックスじゃなくて?

ある程度、高音発声を中心にボイトレを学んでいくと大体の方がたどり着くのが「ミックスボイス」という言葉です。

で、昨日の「ミドルボイスだよ」という話をすると、『ミドルボイスってなんぞ?』という方が増えます。
ボイトレ本などを見るとどちらも一緒のように扱われていることの多いこの2つの発声ですが、実は似て非なるものです。

違いが分かるとそれだけでも声帯のコントロールの能力が上がります。

ミドルボイスとは?

人間の歌声は基本3種類だという話を前回しました。

「地声」「裏声」「ミドルボイス」です。

この位置関係ですが、地声と裏声のちょうど中間がミドルになります。

つまり、
(地声)ー(ミドル)ー(裏声)
という感じです。

ミドルってこんな感じというのが分かりやすい動画

この声質の違いですが、僕が過去に上げた動画に非常に分かりやすいものがありますのでご紹介しておきます。

髪形が今では懐かしい感じになっています(今は青色です)

ミドルボイスとミックスボイスの違い

じゃあ、ミックスボイスとは何か?

前述のミドルボイスには実は特徴があります。
それが「他の声の特徴を混ぜれる」ということです。

地声寄りの声質にしたり、裏声寄りの声質にしたりが可能です。
この混ぜれる特徴から「ミックスボイス(混ぜた声)」と呼ばれています。

位置関係でいうと

地声ー地声MIXーミドルー裏声MIXー裏声

というイメージです。

この辺のさじ加減については、人それぞれ違いますし、癖で地声が強い人や裏声が強い人など様々です。

動画で見る X初期と現在のToshiの発声の違い

前知識が長くなってしまいましたが、タイトルのToshiさんの話をしましょう。

先ほども言った通り、初期のToshiさんの発声は「地声ミックスボイス」です。

そして、今のToshiさんの声は「ミドルボイス」で歌っていることが多いです。

初期と現在で「紅」を聞き比べてみよう

ここでは初期と現在の「紅」を比べてみました。
さて、あなたはどちらの方が好きですか?

X初期-1988年「紅」

X現在-2015年「紅」

初期と現在、どちらのToshiが上手いのか?

これは明確で現在のToshiさんの方がX初期よりも数倍優れています。
なぜなら、大抵の曲を中間のミドルのみで歌えているからです。

この地声ミックスは地声成分が強いので、その分声帯の消耗も激しくなります。
要所で使うのは良いのですが、連続して使うと地声で歌っているのと同じくらい声帯が疲れていきます。

そのため、初期の方の動画ではタイミングのズレやピッチのミスが目立ちます。

その点でミドルボイスの方がステージで歌う上では、優位性が高いのです。
しかし、その分そのポジションを持続するのが難しくなります。

ちょうどジャストの中間を何時間もステージ上でキープするのは、プロでもなかなか難しいです。

しかし、その分負荷が小さいので、ピッチやリズムなどがX初期に比べて格段に上がっています。

上手さでいったら現在の方がやはり優れています。

発声だけでは音楽の良さは語れない

しかしながら、初期の荒々しいほうが良いという方も多いでしょう。
この辺はそれぞれの好みによります。

Xの話とは違うのですが、以前共著するにあたって聖飢魔Ⅱのデーモン閣下と話していた時にも同じような話になりました。

閣下の場合でも初期の発声の方がよかったという悪魔教の方が沢山いたと言っていました。
しかし、僕から見ると発声的には今の方が自然に力が抜けていて、良い発声だと思いました。

これはどちらが良いというよりは、「その曲をどう表現したいか?」によって変えていくべきでしょう。

この話は閣下の書籍、「悪魔的歌唱論」にかいてあるのでよかったら読んでみてください。
ちなみに僕に印税は入りません(笑)

商品リンク https://amzn.to/368ccpT

話をXに戻しますと、僕の場合X初期の曲「X」や「紅」などは地声ミックス。
後期の「ForeverLove」などは裏声ミックスやミドルで歌います。

そういった意味では全部できた方が歌う上では楽しい、というのが僕の意見です。

自分の出したい表現に合わせて、テクニックを身につけていきましょう。

今日もお読みいただきありがとうございました!

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