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あかんぼう
2023年5月29日 15:25
れんが目覚めると首を吊っている母親がいた。一瞬、自分の母親ではないのでは、と疑ったが、病室の窓から太陽の光が差しこんでくるため、顔がはっきりと見えてしまう。人のものとは思えないほど、唇が真っ青。その姿はまるで、冬の桜の木のようだった。何も葉っぱがついていない、誰も興味を示さない時期の桜の木。あぁ、人が死ぬとこうなるのか、そんな事を思いながら、少しの間母親を見つめ、自分も死ぬ決意を