総合雑誌でお手軽!教養人
週刊誌は皆さんご存知ですね。「女優〇〇白昼堂々路チュー」、「政治家〇〇反社とつながりか」、「ゲス不倫」などのスキャンダルをバンバン飛ばしてくるアレです。中でも文春砲が最大の攻撃力です。文春砲によりノックアウトされた政治家、芸能人は数知れず。
でも今回の主役は総合雑誌です。皆さん総合雑誌はご存知でしょうか。代表的なところだと「文藝春秋」ですね。総合雑誌は政治や経済、時事問題、文化などの様々なテーマをまさしく総合的に扱ってくれている雑誌です。
総合雑誌は大正時代に生まれ、いわゆる教養人を支えてきたと言われ、戦後の学生運動の頃をピークに下火になっていきました。教養(主義)が衰退していった流れと共に廃れてしまったと思って差し支えないでしょう。
■総合雑誌はこんなの
とはいえ、そんな総合雑誌ですが、今も書店に行けばしっかり置かれていますよ。だいたい週刊誌のコーナーにあり、少し厚めの程良いサイズのやつです。紙は薄いんですがページをめくると、これがまた気持ち良いんですよ!!ぜひ書店でめくってみてください。
さて、どんな雑誌があるのか見てみましょう。
【主な総合雑誌】
▶文藝春秋
▶世界
▶中央公論
▶正論
▶月刊「潮」
▶月刊Hanada など
他にもありますが、すみません本屋に行って確認します。どれもだいたい1000円出せばおつりきます。
肝心の中身ですが、「難しくないの?」って声が聞こえてきました。難しいですね。はい。僕のような無教養人には特に。さらに言えば、難しいだけでなく興味のないテーマも多いです。せっかく買っても、他の本も読みたいので全く追いつかず本棚に飾られていることもザラです。では…
■なぜ総合雑誌を読むのか
お手軽に教養人気分を味わえるからです。そもそも教養という未知のサイコパワー、チャクラ、覇気、霊気、霊圧…とにかくどの状態なら身につけたと言えるのか基準がまったくもって不明瞭である以上、僕が生きているうちに身につけられるのかわかりません。
ならば気分だけでも味わいたいじゃないですか。わからなくてもいいんです。肝心なことは手に取り開くこと。こういう雑誌を読んでるだけで「なんだか知力が上がりそう」と思い込むのもモチベーション維持には大切です。
それに最初はわからなくても、わかるところを拾えば良いですし、わからないところは理解できるように入門書や関連書を読めばいいのです。総合雑誌というだけあるので、定期購読していたらそのうち興味の向くテーマに出会えるかもしれませんし、いつか役に立ちます。たぶん(笑)
最後くらい信ぴょう性のある一節を紹介して終わります。
そんな戦後の総合雑誌ブーム時代に対して、加藤秀俊(社会学者)は、週刊誌が「常識」への欲求を満足させる媒体であるときに、総合雑誌は「教養」概念を満足させるすべてのものを含んでいる、と喝破している。
『教養主義の没落』P19より 著者:竹内洋 氏