名著から選ぶ名言・格言#2「仕事人」
第2回はドラッカーの『プロフェッショナルの条件』よりお届けします。
その中からドラッカーが「私の人生を変えた七つの経験」と題した章から、成果を上げるために、目標とビジョンをもって失敗し続けても完全を求めようと決心したことを紹介してくれています。
そして、紀元前440年頃、アテネのパルテノン神殿の屋根に建つ彫刻群を完全させたフェイディアスを例に出します。
アテネの会計官
「彫像の背中は見えない。誰にも見えない部分まで彫って、請求してくるとは何ごとか」
フェイディアスはこう言いました。
そんなことはない。神々が見ている。
フェイディアス
しびれます。仕事人とはこのことを言うのでしょうか。
本物の仕事人は人が見ていようが見ていまいが完全を求める(やるべきことをやる)という教訓を得られます。
そういえば前の会社の上司からイチロー選手のプロ意識についての新聞切り抜きをもらった時のことを思い出しました。
その切り抜きには、
雑用は、それを雑に扱ったときに雑用となるのであって、それを丁寧に扱えば「仕事」になるのです。
と書いてありました。いかにもイチロー選手らしい言葉ですが、今も昔もプロ意識には共通する何かがあることがわかります。
とは言ってみたものの、僕は到底その領域にたどり着けそうにありません。仕事において好きな言葉は「適度に」「適当」「休憩」「息抜き」「サボ…」そんな僕にはちょっと他人事ですが、だからこそ格好良いなと思った次第です。
しかし、ドラッカーですら「むしろ、神々に気づかれたくないことをたくさんしてきた」と言っているのは安心します。え?マネジメントの神様と称される「ドラッカーと一緒にするな」という声が聞こえてきました。
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