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NHKで「沼にハマってきいてみた」という番組がやっている。

1月に放送された「星・天体沼」の回では、自分が昔住んでいたところの高校の天文部が出ていて、それがきっかけで知った番組。

自分は全然テレビを見ないので放送自体は見ていないけど、番組ウェブを見るだけでも、いろんな「沼にハマる」経験をしている人が面白い。NHKだから、さすがに選んでる感じはあるけど、それでも濃い世界がいろいろあるんだなと思う。

こういうのを見て、はたと自分の周りとか、お客さまのところに行っていろいろな人を見ていて、「この人は面白いし、仕事もデキるな」と思っている人と話しをしていると、いろんな沼に深くハマっている(いた)人が多い。

(最近、一番驚いたのは「金魚沼」。スゴかった…)

そう言うと「いろんな沼に深くハマっている経験がある人が面白いのはわかるけど、仕事がデキるは、たまたまでは?」と言いたくなるかもしれない。

しかし、実は関係がありそうだというヒントを、学習心理学などの知見をわかりやすく知ることができる『上達の法則―効率のよい努力を科学する』の中に見つけることができる。

ある程度難しい技能を深く体得した経験のある人は、他の技能でも、習得する必要が生じたら、ある程度の上達ができるという自信を持っている。その自信が、仕事ぶりや、ものごとへの取り組み方、関心の持ち方などに反映して、心に余裕を生んでいることが多い。「いざとなったら、いま未習得の技能でも身につければよいさ」と考えて仕事をしている人とそうでない人では、心の余裕、仕事ぶりの余裕がまったく異なる。新しい領域に仕事を広げる進取の気風なども、たんに好奇心が強いというだけでなく、このような本来的な余裕がよい結果をもたらすことが多い。
(出所:『上達の法則』19ページ)

一度、沼にハマった経験がある人が、新しいことに挑戦するときに、過去の経験からくる「本来的な余裕」があるという視点が面白い。

今からでも遅くない。

仕事に限らず、自分が興味があることをとことん突き詰めてみる経験をすると、そしてその時は昨日書いた「明確な意図を持った努力」を意識して取り組んでみると、「本来的な余裕」を体験できるかもしれない。

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Photo by Chloé Lam on Unsplash

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新井 宏征(『実践 シナリオ・プランニング』著者、株式会社スタイリッシュ・アイデア代表)
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