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中国人の親戚に日本ヘイトをぶつけられて、考えた2つのこと

昨日、義実家奮闘シリーズの箸休めとして「アヒルうんこフレーバードリンク」の話を書いたのですが、まったく読まれず、スキも普段より全然つかなかったので落ち込んでいます。

やっぱりタイトルに「うんこ」が入っているのがよくないのでしょうか。それとも、やはりみなさん僕が義実家で七転八倒している姿のほうに興味があるのでしょうか。みなさん、薄情な人ですね。

というわけで今日も義実家体験記シリーズです。

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義実家への滞在中、あまり会ったことのない親戚のグループ(続柄を嫁に聞いたけど忘れました。中国の親戚はややこしいので)に会い、一緒に食事をする機会がありました。

義実家での食事の際、みんなの会話は基本的に方言で行われるので、標準中国語である普通話しか習得していない僕には聞き取ることができません。なので僕は盛り上がる周囲をよそに黙々と飯を食うだけになり、それもまた苦痛の種だったりするのですが、言ってもしかたないので大人しく食事を口に運んでいます。

その日もそういった光景のまま食事が終わるものだと思っていましたが、ある時親戚のなかのオッサンの一人が、方言でなにやら僕に話しかけてきました。もちろん聞き取れないのですが、何か僕に質問しているらしいことだけは伝わりました。

隣にいた嫁に「何を言っているの?」と聞くも、嫁は眉をひそめ、首を横に振るだけで何も言いません。相手をしなくていい、ということだと受け取り、聞き取れないふり(まあ実際に聞き取れないのですが)をしてその場を受け流すことにしました。

その後もオッサンはその食事の間じゅう楽しそうに喋り続け、別のオッサンと時折盛り上がっていました。嫁をはじめとした他の人は、何やら気まずそうに聞いているように思いました。

食事が終わり、場が解散した後、改めて嫁にあのときオッサンは僕に何を質問してきていたの? と聞きました。すると嫁は、「日本の「核排水」の問題についてどう思うか?」という質問だった、と教えてくれました。

「核排水」問題というのはもちろん、福島第一原発の処理水排出問題のことです。

最初の放出があった直後にも、日本人のメッセージアプリ(WeChat)に同様の質問が届いた例が多数観測されましたが、自分がリアルでぶつけられる日が来るとは思いませんでした。

その後のオッサン(たち)の盛り上がりも、日本を腐すようなものだったようです。いわく「日本人はいまの中国では歓迎されていない」「日本は世界に迷惑ばかりかけている」というような、直接的ではないがネチネチとしたことを、僕が方言を聞き取れないのをいいことに、好き放題言っていたそうです。

嫁は一度オッサンたちを諌めようとしてくれたそうなのですが、それでもやめないので、もうほったらかしにしていた、ということでした。

ただでさえ疲れる義実家での、ため息が出るような一幕でした。まあ幸か不幸か、僕は言葉が分からず、ヘイトを直接的に浴びることはなかったのですが。

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この経験を経て、僕は2つのことを考えました。

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