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「中国人少年と日本の病院」への雑感

X(Twitter)のトレンドに、「中国人少年」というのがあがっていました。

「少年」という響きに青春の香りを感じ、きっとほっこりした内容のいいニュースに違いないと思ってクリックすると、その予想は大きく裏切られることになりました。

11月中旬、サッカーで負傷した日本在住の中国人中学生が都内クリニックに駆け込んだ。的確な治療には満足したものの、それ以上に病院での出来事によって、心に大きなざわつきを感じたという。原因は治療前のアンケートだった。

そのアンケートには、患者側に問題があることを前提としたような文言が並んでおり、差別的ではないかというのが少年やその家族と弁護士の主張です。以下はアンケートの文言の一例です。

・本日折角ご来院されましたがご自分の症状を正確に医師に伝える事や、医師からの指示を理解する自信が無いため、今日の受診は取りやめますか?
・あなたは今日の診察に対してご自分が納得行かなかったら、騒いだり、場合によっては診察料も払わずに帰ってしまう、などという事は絶対しませんか?
・本日の診療において必要な事を、正確に医師に伝える自信がなくて、適当な話を伝えて取り合えずほしい薬だけを貰っておこうという気持ちですか?

たしかに悪意のあるというか、聞かれて気持ちの良い内容ではないし、相手を迷惑客(迷惑患者?)だと決めつけている感があるのは否めません。

対して病院側は「差別的な意図はなく、実際にあったことを念頭にやむなくアンケートを作成した。他の患者に迷惑をかけないためだ。門前払いしない分だけむしろ良心的だ。また中国人だけではなく、日本語が話せない外国人すべてに回答してもらっている」というような主張のようです。

Xではこれに対して、「病院側は悪くない」という擁護の声を多く見かけました。過去に多くの外国人が問題を起こしたのだから、病院も措置を講じないわけにはいかないだろう、と理解を示す声が多かったように思います。

僕はというと、うーん……と考え込んでしまいました。

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