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中国の人は子どもに優しいが、街はそんなに優しくないと思った話
子どもができると、世の中の見え方が変わるとよく聞きます。
メンタル的に変わるという意味でもそうですが、街中の今まで気に留めていなかった場所に子ども用のスペースやサービスがあることに気づいたりと、子どもを前提とした世の中の構造が見えてくるようになります。
僕自身にもそうした変化は訪れているのですが、今日はその変化の中でも、これまで中国に住んでいてあまり意識していなかったことに気づいたり、中国の社会ってこういうとこがあるんだ、などと改めて知ったことについて書きます。
子ども、結構いる
ここ5〜6年で急激に少子化が進んだ中国ですが、自分の周りだけを見れば子どもは結構います。
僕の住んでいる東莞市は全国的に見ても子どもが多い地域らしく、少子化の影響がまだしも抑えられているそうなのですが、普通にそこかしこに子どもを連れた家族が歩いています。そういえば、嫁の出産の時には病院のベッドがいっぱいで、出産直後に部屋が空くまで廊下に放置されたりしました。
休日になれば近所の河辺の公園はバーベキューをする家族でいっぱいになりますし、子ども向けのイベントなんかもしょっちゅうやっています。すべて子どもがいなかった時には、視界には入っていたかもしれないけど、意識にのぼってくることはありませんでした。
自分に子どもができたことで、「この街にはこんなに子どもがいたのか」と気付かされています。
人々はみな優しい
そんな中で、中国の人々は子ども連れにめちゃくちゃ優しいです。優しいとは聞いてはいたが、これほどとは、という感じです。
子どもが泣いていると、みんな心配そうにこちらを見たり、声をかけてくれたりします。最近だと少し気温が下がり肌寒くなってきた矢先、自分的にはけっこう子どもに厚着をさせていたつもりだったのですが、通りすがりのおばちゃんに「そんなに薄着で寒いでしょう!もっと着せないとダメよ!」と叱られました。
この「薄着の子どもを叱られる」というのは、中国で子どもを育ててている日本人のあるあるのように語り伝えられているエピソードなのですが、ついに自分のところにも来ました。これを言われた時は、頭の中で実績解除のトロフィーが光ったような気がしました。
また先日などは、出先のショッピングモールで子どもが大泣きを始めてしまい、どうしたものかとオロオロしていたのですが、ほどなくして近くのテナントからおばちゃんが出てきて、「落ち着くまでどうぞうちの店にいてください」と言わんばかりに子どもの待機用スペース(おもちゃとか積み木が置いてあるようなやつ)にまで招き入れてくれました。こちらとしては恐縮するばかりでした。
もちろん、ついでに何か買ってもらえれば儲けものというセールス的な意図もそこにはあるのでしょうが、それにしても親身になって心配してくれたので、とてもありがたかったです。その店が高級家具の店でなければ、何か買っていたかもしれません(貧乏ですまない)。
こんなふうに、子どもができて中国の人々の優しさに触れる機会が増えています。
でも街には危険がいっぱい
と、そんな感じで人は子どもに対してとっても暖かいのですが、いっぽうで街の造りであったり街中での危険度などを見れば、ちょっとストレスがあったり、怖くなるようなことがたくさんあります。
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