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Luupの話が中国っぽい件、というか中国のほうがマシかもしれない件
SNSでは毎日のように悪評が流れてくる、日本のシェア電動キックボードのLuup。僕は海外住みでまだ直接目にしたことはないのですが、そんなにひどいのでしょうか。
事故が多いということのようですが、これよりも何倍も大きな電動バイクが歩道に平気で乗り上げ、背中スレスレを駆け抜けていく(で、そこらじゅうでしょっちゅう転倒している)修羅の国・中国に住んでいる自分としては、日本人はこれくらいで危ない危ないと騒いで気合いが入っとらん、などと思ってしまうかもしれません(キックボードのほうが小回りが聞くぶん、余計に危ない場面もありそうですが)。
さてそんなLuupなんですが、先日ひときわSNSで大きな火柱をあげていたのが、冒頭に貼ったニュースにあるように、監査役に元警視総監や経済産業省の出身者を迎えたということです。
誰がみても露骨な天下りであり、そもそも事故が頻発しているのに警察からもお咎めを受けずにむしろ版図を拡大できていたのはこれが理由かい、という怒りの声が多く上がっています。結局日本で成功するには、お上に取り入るしか道はないのかと思うと悲しくなりますね。
さて「成功するには、お上に取り入るしか道はない」といえば中国です。
中国においても名を為そう、何か社会的に新しい動きをしようとすれば、まずあらゆるところに「関係」を持たなければいけません。インターネット時代で起業が簡単になったいまは少し様相が変わっていますが、昔は何か事業を起こすとなれば3年くらいを「関係」の構築に費やす人も珍しくなかったといいます。
その中で、ぜひとも「関係」を構築しておきたいのは、やはり公権力という意味での「お上」ということになるでしょう。それは中国においては、中国共産党と限りなくイコールです。日本でいう「地元の名士」みたいなおじさんは、中国ではだいたい共産党員になるわけです。
法律も含めたルールのあり方が曖昧に設定されている中国においては、その「ルール」を動かせる、自由に解釈できる人が必然的に物事を有利に進められることになります。そうした人物に有形無形のうまみを用意し、庇護に入ることができなければ、何もスムーズに進めることができません。
先ほど「起業が簡単になったいまは少し様相が変わった」と書いたばかりですが、根本的な構造は変わっていません。先日も友人が、とあるプラットフォームでネットショップを開こうと思ったら出店条件がガチガチに厳しくて諦めたが、プラットフォーム側や政府筋に人脈のある知り合いのショップはどう考えても資格を満たしていないのにすぐに出店できてて腹が立った、と言ってるのを聞きました。
中国では「関係」、特に公権力側との「関係」がなければ、何もできない。これって、日本の状況にかなり重なるんじゃないでしょうか。
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ただ、日本と中国では異なる部分もなります。それは残念ながら、日本よりも中国のほうがまだマシかも、と思える部分です。どういうことかというと、
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