周庭さんの亡命と、形式主義的キモさの話
こんなニュースが話題です。
香港の民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)さんが、留学先のカナダからインスタグラムを更新し、香港には戻らないということを宣言した件です。
氏は2020年の香港国家安全維持法(国安法)の施行後に収監され、出所後も大きな制約を受け、精神を消耗させていたといいます。
その後なんとか留学が実現し、カナダに滞在していたそうなのですが、このたび「香港の情勢や自身の安全、身体的・心理的健康を考慮」し、国安法にもとづく12月の出頭命令を無視して、香港に戻らない決意をしたという旨を投稿しました。
そんな氏の事実上の亡命は、香港の民主活動の終わりにおける、ある種の象徴的な出来事としてとらえられているようです。
10代の頃から香港の民主革命のアイコンとして名を馳せていた氏ですが、日本語が堪能で日本のメディアにもよく登場していたので、名前や顔をご存知の人も多いでしょう。「民主の女神」との呼び名まであります(もっともこの呼び名は特に日本語圏で一人歩きしている印象で、本人も違和感を持っているようですが)。
今回の件でも日本のメディアの取材に答えています。
この記事にもありますが、香港警察(国安処という、国安法のもとでできた組織)はこの宣言に反応しており、「「逃亡犯」(原文:逃犯)としての一生を背負うことがないように」などと呼びかけていると言います。
2019年の香港デモの際の争点となった、「逃亡犯条例」(逃犯條例)に引っ掛けているのでしょうか。そんなところで「うまいこと」言っても、しょうがないと思うのですが。
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香港の民主活動における彼女の立ち位置や、今回の宣言がどのような影響を及ぼすかについては、僕には正直なところよくわかりません(個人的には、彼女は運動のアイコンかつスポークスマンであり、思想的な中心にいた人物ではなかったと認識しています)。
それらについては他にもっと詳しい人がいると思うので、背景についてもっと知りたいという方はそういう人の書いたものを探してください。
僕個人としては、そのインスタグラムの投稿で語られている、彼女が留学の許可を得るにあたって、警察から求められたことについての内容が印象に残りました。今日はその点について書きます。
以下、要点をまとめます。
以下はこの記述がすべて本当のことだと仮定して話を進めますが、みなさんはこのような経緯を見て、どう思われたでしょうか。
僕は率直に、「うーん、キモい」と思いました。
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