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炎上しないために。中国(海外)について語るものの心得

野本響子さんの記事を読みました。世界の炎上案件の話です。

これ、中国について日々書いている僕としてはあまり他人事ではないんですよねー。

僕の書く内容には、中国や中国人をステレオタイプに見ていると言われても仕方のないものも含まれています。あと、自分では気づいていないけど地雷を踏みかねない、あるいは踏んでいるけどたまたま見つかっていないから助かっているだけのものもあるのだろうな、と思います。

いや、別にステレオタイプやヘイトを撒き散らしたいわけではないですし、そうならないようには努めているつもりです。でも、「中国は〜」「中国人は〜」と大きな主語で語ってしまっていることは間違いないし、内容的にもたとえば仮に中国のネット空間に放流されたら一瞬で燃やし尽くされるようなものも、普通に書くことがあります。

それでもここまでやってこれているのは、まあそもそも知名度も規模もそれほどでもないからというのもあるんですが、自分なりにコンテンツの届く範囲や届け方に気をつけてやってきたからなのかな、という自覚も多少はあります。

今日はそんな、中国について語るにあたって気をつけていることをまとめてみたいと思います。海外に関して発信したい、あるいはしている人、なかでもそれをコンテンツにしてお金を得ようとしている人の参考になればいいと思います。

ターゲットを日本に絞る

まずはごく基本的なことですが、ターゲットを絞ることが必要だと思います。この場合、「架け橋」になることはいったん諦めて、まずは日本人を相手にする、ということを念頭に置くほうがいい、ということです。

人にもよるかとは思いますが、なまじ言葉(僕の場合は中国語)ができるようになったりすると、「いろんな人に言葉を届けられるのでは」という万能感が生まれてしまって、何かしら発信してやろうか、などと思ってしまいがちです。少なくとも僕にはそういう時期がありました。商売として考えるなら、母数は多い方がいいわけですし。

でも、少し言葉ができるようになってわかることなんて実はたかが知れているし、むしろ生半可な理解でそれをやったことで、かえって地雷を踏みやすくなるということも考えられます。母語でない言葉で下手に発信をすることには、リスクが大きいと考えます。

僕はnoteやSNSに関しては、ターゲットは日本人であるということを忘れないようにしています。中国語で表に何かを書くのは最小限にとどめ、あくまで日本人以外に届かないように気をつけています。

また、日本語での発信の運用に関しても、できる限り自分の責任の持てる範囲の中で言葉を選び、わからないことについては不用意に書かないことを心がけています(たまにやらかしますが)。

中国語圏で目立っても、基本的にいいことはありません。また、インターネットへのコンテンツの発信ということでなくても、語学力や異文化への理解を活かして社会に貢献したり、お金を得たりする方法は他にいくらでもあるはずです。

変に色気を出さず、自分の責任の負えることをしましょう。

有料化する

とはいえ、野本さんも「日本語で書いていてもやばい」と言っているように、インターネットの時代には自分のどんな発信が切り取られ、翻訳され、自分の意思とは無関係に晒されてしまうかわかりません。ある日突然、インターネットの「有名人」になるリスクは常に存在しています。

発信するにあたって、語るべき海外事情についての最低限の知識を持ち、また表現に気をつけていたとしても、特定の人を怒らせてしまうようなことをうっかり世に出してしまう場合もあるでしょう。個人の能力と注意の範囲だけでは、カバーしきれない部分があります。

そんなときに保険となるのが有料化です。そもそもセンシティブな捉え方をされかねない内容は、ペイウォールの中に囲ってしまえばいいのです。不特定多数に見えるところにコンテンツを置かず、限られた人だけが見えるようにすれば、ネットで晒し者になるリスクは大幅に低くなります。

ただ、当然ながら有料化するとコンテンツの拡散力も同時に落ちてしまうので、場合によっては有料で置いておいても誰も読みにきてくれないということはあるでしょう。そのあたりはバランスの取り方です。無料で集客でき、かつ安全なコンテンツを同時に発信し続けるとか、工夫が必要です。

それだけに人生を賭けない

ひょっとしたらこれが一番大事かもしれないのですが、「国際的なインフルエンサー」「海外で成功してるスゴイ人」になる甘い夢を見て、それに人生を一点賭けしない、ということも重要でしょう。

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