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家で美味いラーメンを作り、食べる その5 自家製スープ編

緊急事態宣言下で外食を封じられたラーメン好きの苦肉の策として、家で専門店に負けないラーメンを作ってやろうという企画 第5弾。

前回までは、近所にあるような普通のスーパーで買える食材だけを使って、普段から料理をしない人でもなんとか作れるくらいの調理難度内で美味いラーメンを作るというコンセプトであった。その結果、ラーメンにおける主要要素である麺とスープを市販品に丸投げし、具だけ自分で作るという怠慢を見せつけたわけだが、今回はそこからもう一歩踏み込もう。とうとうスープの自作に手を出す!

思い返せば独身時代に一度豚骨を炊いてスープをとったことがあった。なかなか大変な作業を経て出来上がったスープは旨味は薄めで臭みやや濃いめで、豚骨ラーメン食べるなら専門店という結論に至ったわけだ。豚骨は却下!となれば鶏ガラか。思えばクリスマスに焼いたローストチキンの残骸で出汁をとって作るスープは抜群に美味い。生の鶏から骨肉を削ぎ落としたあとの骨からスープをとるか、丸焼きにした鶏から肉を食って残った骨からスープをとるかの違い。そう考えると、たいしたことじゃなく思えてくるな。よし、やってやろう!

というわけで早速鶏ガラをゲット。緊急事態宣言下でなければ、高級鶏肉店で地鶏のガラを買いに行きたいところだが、手軽にハナマサで鶏ガラ1匹分を購入。

1本長く伸びているのが首の部分で背骨が下まで付いている。そして胴体部分は肋骨がぐるっと覆うようにして胸郭がちょうど器のようになっている。肋骨の外側に胸肉、ささみがついていて、もも肉から足、手羽元、手羽先から羽が伸びているというわけか。と、さらっと解剖のお勉強をしたら作業にとりかかる。
まずは水でガラをよく洗おう。特に器状になっている部分の内側は肺や内臓が入っていた部分で血の塊が残っていたりするのでしっかり取り除いていく。綺麗になったらガラの塊の2倍以上の深さのある鍋に入れて、しっかりガラが隠れるところまで水をはる。あとはねぎの青い部分、スライスした生姜を2枚ほどぶちこむ。
最初は強火で沸騰させちゃおう。灰汁が出てくるのでできるだけ丁寧に取り除いていく。

一度しっかり沸騰させて灰汁を取り除いたら、火を強めの弱火にしてじっくり煮込んでいく。

2時間くらいすると、鶏の体の形が見てとれていたガラが崩れてくる。このあたりで味見してみるとしっかり鶏の出汁が出てきているのがわかる。

トータル3時間くらい煮るとしっかり美味しい鶏ガラスープが出来上がり。途中たまに灰汁を取ったり、減った分の水を足したりするくらいで楽チン。

今回はこのスープに昆布出汁を足したスープと昆布と干し椎茸をきかせたカエシ。市販の中太縮れ麺、自家製の鳥チャーシュー、味付け卵、メンマを添えてラーメン完成!

なかなかいい仕上がり。鶏ガラからスープをとるのは大変と言えば大変だけど、思ったほどじゃなかったかな。そして味は市販の顆粒の鶏ガラスープの素とは比べ物にならない。これは一度はチャンスすべきだし、一度チャンスしたら時間あるときにリピートしたくなっちゃうね。もちろんラーメン以外のものにも使える。この出汁で作った玉子スープは普段とは段違いの美味さだった。

というわけで、自宅ラーメン2杯目は鶏ガラからスープをとってみましたよと。時間はかかるけど、その価値はある味でしたねぇ。

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