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隣り合わせの廃と青春54 不穏な空気

さて、かなり前の記事で、カノープスワールドでは3つの勢力が覇を競い合っていると述べたと思う。
おさらいすると以下の通りだ。

・フロンティア(旧シオナイト)勢力
 もともとはかのフェニス氏が率いるシオナイト血盟が中心だった勢力。
 この時代では、ガッツ隊長による黄金期を経てワールド最大手となったフロンティア血盟が中心となっていた。構成員としては世界終焉憂鬱氏やジュリアン氏が有名である。

・旧黙殺→現Storm勢力
 砂鬼氏と松本氏が細々と繋いだ旧黙殺。
 ここに復帰してきた私や厨房達(実はアデン地下世界のメンバーも結構いた。というより中心人物が私や親友Yだったのでさもありなん)がボチボチ遊んでいるうちに、いつの間にか育っていき、そのまま一大勢力となっていった。
 ちなみに黙殺は本当に嫌われ者(このワールドに残ってる人たちは基本的に反黙殺だったので)だったので、Stormもワールドの古株からはよく思われてはいなかった。中身は厨房だしさもありなんである。

・犬彦共の会勢力
 フロンティア勢力ほど目立っているわけではなかったし、当時そんなに知っている人はいなかったと思う。だが、旧アデン地下世界と竜狩りで競い合ったり、サーバー最初期から富を蓄えているプレイヤーが実は多く所属しており、非常に地力がある勢力であった。
 ちなみに御多分に洩れず反黙殺。

詳しくは以下の過去記事をご参照。

ことTOIについては、フロンティア勢力はリネージュ2に主力が移籍してしまっていたり、そもそもTOIにあまり興味がない人が多かったようで、特にいざこざはなかったように思う。
ちなみに、フロンティア勢力はリネージュの華「戦争」をやりたかったようで、実際にその路線ではワールド内でも最大勢力であった。
知る人ぞ知る(覚えてるわけないだろう)名言、「熱い戦争がしたい」もこの勢力に属するとある御仁のお言葉である。
なお、一度の引退を経て私やStorm勢は、とりあえず戦争は「特に儲からないし、別に対人戦がしたいならもっと面白いゲームがある」ので全然興味がなかったので、彼らと交わることはなかった。

一方、犬彦共の会勢力は、もともと竜狩りをずっとしていたり、ボス狩りに精力的だった。
ということは…そう。
TOIの最上層という美味しい「狩場」が完全に被ってしまったのだ。
エピソード3がアップされて、ただでさえドロップが不味かったのに更に不味くなったのだ。酷い。
そんな状況だったから、マグロ漁船なんて言われたり、ゴミみたいなDROPを寄越すTOIのボスを取り合うことになってしまっていたのだ。
そして、TOIの上層という狩場は、どうあってもプレイヤー同士の諍いが起こるようになっている。
というか、何度も触れているように、リネージュというゲームはそもそも人と人との諍いを起こさせるようにデザインされている。

特に、一般のプレイヤーがほぼ立ち入らない81層に至っては、もはや犬彦友の会勢力とStorm勢力しかいないと言っても過言ではない状況にあった。
そして、そこは、もはや直接PK以外ならなんでもありに近い状況が出来上がっていた。
例えばシアージュニアをぶつけるように誘導するとか、リッチを叩いている時に大量にモンスターを引き連れて逃げるとか。
もはや冷戦である。

それでも、流石に全面PK合戦になってしまっては、ボスを狩るのも面倒になるし、「特に儲からないし、別に対人戦がしたいならもっと面白いゲームがある」。
そんなわけで、こちらとしてもそれは望むところではなかったのだが(正直どっちもどっちみたいな感じだし)…。

それを揺るがす、大きな出来事が起こるのだ。

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