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隣り合わせの廃と青春33 過ぎ去りしバブルを求めて

さて、私が引退している間に、リネージュの世界では大バブル時代があったらしい。

経済的に正しい意味で「バブル」というわけではないのだが、とある期間にあまりにも儲かる時代があったため、リネージュの中では「バブル時代」と呼ばれていたようだ。

それでは果たしてどういうことなのだろうか?
(私はちょうど引退していた時期なので、実体験ではなく人から聞いた話なのが申し訳ないところだが)

元々10階建ての傲慢の塔が100階建てになった話はしたと思う。
だが、この傲慢の塔、一時期は50階建てになっていた時代もあったらしい。
なかなか増改築を繰り返しており大変な塔である。

で、50階時代の傲慢の塔が狩場としてあまりにも美味しすぎたらしい。

曰く、それまでそこそこレアだった武器強化スクロールや防具強化スクロールがザクザク、祝福されたものもザクザク。アデナもザクザク、それ以上のレアもザクザク。
廃人プレイヤーの1日の稼ぎたるや、それまでの数十倍にも跳ね上がったそうな。

こういう話、何か聞き覚えがありませんか?
そう、まるで火竜ヴァラカス実装時の竜成金の話のようだろう?

もちろん相当キャラクターが育っていないと享受出来なかったメリットだが、この時にリネージュをプレイしていたかしていなかったかは、その後のプレイにかなり影響を及ぼしたであろうことは想像に難くない。

何せ、私が昔プレイしていた当時には、少なくともワールドトップでもなければそんなお金持ちでもなかった人達が、ワールドを代表する廃人プレイヤーになっていたのだから。
例を挙げると「世界終焉憂鬱」氏や、当時ネタキャラみたいな感じだった「taizou」氏。もしかしたら、当時カノープスワールドでゲームしていた人は覚えているかもしれない。
隔世の感とはこのことである。

さて、私がネタクランStormでリネージュに復帰した時代は、そんなバブル時代を通り越した後。
完璧に覚えているわけではないが、当時のカノープスワールドの(表向き、主に戦争の)勢力図は多分以下のようになっていたように思う。

・(元)シオナイト勢力、後の「Vivid Colors」同盟
 →といっても、この時代にはシオナイトという血盟はなくなったかほぼ形骸化していて、メインを張っていたのは「フロンティア」血盟や「足利幕府」血盟だった。
 元シオナイトの引退せずに残ったプレイヤー達は、これらの血盟に吸収されていった。彼らは「敵対勢力も次々と吸収していく」戦略を選んだようで、かなりの大所帯となっていた。
 後にVivid Colors同盟と名乗っていたはずだが、名前の由来は不明。
 構成員で有名なのは、例の世界終焉憂鬱氏以外だと、高レベルウィザード「穀蔵院忽之斎」氏、高レベルエルフ+DE「すとろべりい」氏等だろうか。
 傲慢バブルを全力で享受し、凄まじい資産を築いたプレイヤーが集う、ほぼ一強勢力である。

・その他勢力
 →かなり雑にまとめたが、Vivid Colorsが一強で、他の勢力はあまり記憶にない。その後、ある事件を切っ掛けに、「対Vivid Colors」同盟のようなものができあがるのだが、それはまた別の話である。

ちなみにこの時代の攻城戦について私見を述べると、「純粋に戦争を楽しみたいプレイヤー達がスポーツ感覚でプレイする」ものになっていたように思う。
ゲームとして非常に健全で良いことだと思う。これを否定する気は全くない。

だがしかし。
私が見てきたリネージュの攻城戦は、廃人達が意地を張り合い、もっと陰謀渦巻くドロドロしたものだった覚えがある。これもまた、時代の移り変わりを感じたものだ。
冷静に考えれば、城主となる金銭的なメリットである「税収」がほぼ無意味なものとなったのだから、さもありなんである。(何しろ、税収の何倍ものアデナを狩りして楽に稼げるのだから!)

かように時代が変遷するアデンの世界に、私は再び足を踏み入れたのである。

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カイザードXX
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