隣り合わせの廃と青春34 「傲慢の塔」
「世界が狭く感じた時、冒険は終わっていたんだ」。
私が引退した時に流行っていたフラッシュの冒頭の文言である。(隣り合わせの廃と青春でも、第1部最終回で紹介したものだ。)
いつ観ても素晴らしい。KOKIAさん、本当に「ありがとう」。
だが、アデンの世界は狭くなんてなかった。
正しくは「広くなった」のだが。
100階建てになった傲慢の塔(※1)は、非常に攻略し甲斐のある、魅力的な狩場になっていた。
英語で「Tower of Insolence」略してTOI。
隣り合わせの廃と青春の第2部は、TOI関連の話が中心となる。
(※1)ストーリー的には、その昔栄華を極めた王がその威光を示すために天まで届く塔を建てたところ、死の神の怒りに触れ、死してなお塔に魂を縛り付けられることになったらしい。
ちなみに身も蓋もないことを言うと、リネージュの設定はエピソードの追加によってコロコロ変わるので、あんまり真面目に調べても仕方がないところもある。
肝心なのはゲーム上の仕様の方で、大まかにいうと以下の通り。
①10階区切りにテーマが決まっている
10階区切りでフロアのテーマが決まっており、テーマに沿ったモンスター達が出現するようになっている。
この10階区切りの考え方は、非常にわかりやすい上に説明もしやすいため、このnoteでも今後は「X1+層」(例えば71〜80階層なら71+層)と表現することにする。
無論、原則的に、登れば登るほどモンスターが強くなる。
②侵攻には専用の移動アイテムが必要
11+層より上のフロアに移動するためには、「傲慢の塔X1階テレポートスクロール」(以後X1スクと呼称)または「傲慢の塔X1階テレポートアミュレット」(以後X1アミュと呼称)という専用アイテムが必要となる。ちなみにスクは使い捨てで、アミュは何度でも使える。
スクまたはアミュは、1つ下の階層で狩りをして入手する必要がある(例えば31+層に行きたければ、21+層で狩りをして31スクないしは31アミュを入手する必要がある)。
なお、もう想像がついていると思うが、高層になればなるほどスクやアミュの入手率は下がっていく仕様だ。
前述の通り、登れば登るほどモンスターが強くなるため、パーティープレイが必須となり、人数分のスクやアミュを揃えるのも一苦労になってくると言うわけだ。
③X0階にはフロアボスが出現
まずは下の画像を見ていただきたい。
※後年の傲慢の塔向けの画像なので、フロア数が違うのは目を瞑っていただきたい。
X0階には、ある一定の周期で、ランダムな場所にフロアボスモンスターがポップされる(ポップされない場合もある)。
各ボスの詳細な説明はいずれ行うことになるが、以下のような感じ。
フロアを支配するボスを倒して上に登っていく100階建ての塔。
こんなの唆らないわけないよね?
10階:ゼニスクイーン
20階:シアー
30階:ヴァンパイア
40階:ゾンビロード
50階:クーガー
60階:マミーロード
70階:アイリス
80階:ナイトバルド
90階:リッチ
100階:グリムリーパー
④フロアボスのみがアミュをドロップする
フロアボスの連中はは特別なドロップアイテムを持っている。
それは、世界中で唯一、彼らしか落とさないユニークレアアイテムと、件のX1+アミュである。
そう、アミュは、各層のフロアボスモンスターのレアドロップでしか手に入らないのだ。
高層になればなるほどスクを揃えるのも困難になるので、パーティープレイをするにはアミュを揃えるしかなくなる。
ちなみに言うまでもなく、高層のスクやアミュは滅多に売りに出ることはない。
なぜなら、ボスのレアドロップでしか手に入らない貴重品の上、仮にドロップしても基本は身内に回すからである。
長々と説明してしまったが、傲慢の塔を攻略するには、以下のようなプロセスが必要となるわけだ。
・現実的にスクロールで通える階層のフロアボスを繰り返し狩り、攻略パーティー分のアミュを揃える。
・アミュが揃ったらその上の階層で同じことを繰り返す。
私は未だに、不思議のダンジョンと鉄獄以外で、ここまで唆る仕様のダンジョンを見たことがない。
唆らない?唆るよね?
TOI、登りてぇ〜!って思うでしょう。
程なく私は、この塔を踏破していた勢力が複数いたことを知るのだ。