隣り合わせの廃と青春38 泥酔オーバーエンチャント
話は変わるが、当時はよく、リアル友人とグダグダ飲みながらリネージュをやったりしていた。
特に、よく親友T、Aやパレス氏とつるんで宅飲みをしていたものである。
余談だが、昔から仲が良かった親友達(華神ことY、ファンタジスタことH、ドラゴンハンターEなど)と飲む時も、宅飲みが多かったのを思い出す。
当時はなかなか無茶苦茶をやった気がするが、それでも今も仲良くやれているのが本当に嬉しい。
私は本当に周りの人に恵まれている。
さて、宅飲みしながらリネージュをしていると、その場のノリで装備をオーバーエンチャント(OE)することもあった。
これがまた盛り上がるのだ。
「お前やらないのかよ!稚魚(雑魚をマイルドにした当時の仲間内の流行語)www」「行ったれ!!!」「ZEL奢ったるwww」等、酒の入ったノリのままでめちゃくちゃやるのが最高に面白かったのだ。
※オーバーエンチャントについては、以下の記事を参照のこと。
いつかの宅飲みでも、私たちは懲りずにOE祭りを開催していた。
その時は確かパレス氏の家だったはずである。
ここで悪ノリが過ぎ、我々はメインの装備までOEし出した。
正常な判断能力が備わっていれば、メインの装備はOEしない。
普通に考えて、メインの装備が蒸発してしまったら狩りに行けないので、損失を取り返せないどころかゲームが続行出来なくなるから当たり前である。
しかし、泥酔した若く無謀な輩にそんな正論は通じない。
電気を消して、布団を被って、「燃えても(※1)夢だから大丈夫!!!!!!」とか言ってメイン装備をOEしたと思う。酒って怖いですね。
(※1)OEに失敗すると、「〜〜が激しく銀色に光り、蒸発してなくなります。」というメッセージとともに装備が消失する。当時はこれを「燃える」と言っていた。
その時に奇跡が起きた。
「あなたの+5 パワーグローブが チラッと銀色に光ります。」
なんと!+7パワーグローブが出来てしまったのだ。
※STRが2上がる腕装備。ACはそれほど良くないが、特定のパラメーターが2上がる装備はリネージュ全体を見渡してもほとんど存在しなかったため、非常に貴重なだった。
+5パワーグローブは、当時復帰したての私が持っていた装備の中では最も高額だった。(引退前は+7を持っていたがそれはさておき)
その装備のOEに成功したのだ。しかも、大当たりの方が出た。
(「祝福された」強化スクロールを使ってOEに成功した場合に、50%の確率で+2される。)
ドラクエで言うと「錬金大成功!」って奴だ。
+7になる確率が如何程かというと、10%以下。
確率に従って、その市場価値も10倍以上に跳ね上がるのだ。
そう。私が必要だったのは+2のACではなく、「MR100%」。
AC(アーマークラス)が2下がることなど、MR100%の達成の有用性とは比較のしようもない。即売りだ。
このように、私は飲酒をしての完全運ゲーで、一発逆転の財を成し、TOIに登るためのMR100%を実現させたのだ。
あの飲み会がなければ、その後のstormはなかったかもしれない。
後から振り返ってみると、これも運命の分岐点の1つだったのかもしれない。
なお、親友Aはリアルに装備が全焼し、狩りに行けなくなった。
布団から出てもこれは夢でもなんでもなかった。現実は残酷である。
私は今もお酒にのまれてばかりのろくでなしだが、1兆回は聞いたこの言葉で締めようと思う。
「さけはのんでものまれるな。」